第40話 ユゴスのショゴスマスター
「あの……すいまセン。」
「いらっしゃいませ~!こちらにどうぞ~!」
「いえ……私ヌガー・クトゥンの甥でショゴスマスターのブレダラと申しマス。ショゴスとの付き合い方を学んで来いト言われマシテ……」
「あは!少々お待ちください。モジ~!ヌガーさんところのショゴスマスター来られたよ~!」
「すいませんお待たせ致しました。新しくショゴスマスターになった文字と申します。」
「ブレダラ・クトゥンでス。よろしくお願いシマス。」
「こちらこそよろしくお願い致します、ブレダラ先輩。十六夜さん、ちょっとお客さん案内してくるね?テケリリおいで?」
「え?テケリリちゃんと言ウとショゴスロードですカ?」
「はい、先日ヌガーさんがお見えになったときに進化しました。」
「失礼ながラ……本当に臭いがしまセンね……」
「臭いは主に食べ物とストレスです。あなた方が何を食べさせておられるのか不勉強で知りませんが、地球の食べ物を輸入するのも考えていいかも知れません。」
「地球の……デスか……」
「例えば金や銀が採れたら精錬してもらえれば金は1グラム8500円程度、銀が1グラム95円程度、プラチナが同4300円程度ですね。」
「あんなゴミで?週刊真潮が19冊も?」
「ええ、金は装飾品として人気でして、で、真潮1冊でこのハンバーガーが4つ買えます……こちらが本部です。班長~!ヌガーさんの所のショゴスマスター来てくれたよ~!」
「ようこそおいで下さいました。ショゴス達の世話係の班長と申します。ここは仕事がオフのショゴス達の憩いの場となっています。」
“ますたー、ごはん!”
「ハハハ、大口は腹ペコさんだな。みんなおいで~おやつだぞ~!」
「「「「♪テケリテケリリテケテケリリリ♪」」」」
「いや歌わんでいいから。」
「すごイ……マスターに心から信頼サレマスターを心から信頼してイル……真のショゴスマスター……」
「更に仕事が無いときはこの部屋で好きに過ごしてもらってます。5日働いたら2日休みのパターンです。テケリリはショゴスロードなんでちょっと休みが取り辛いですが……現在リーダーの廃油がサポートしてくれてます。廃油は?」
「文字さんに化けて牛丼買いに行ってますよ。」
「おお……既にショゴスが自由に動いてイルのデスね。」
「班長ただいま~、変身解除!」
「廃油、お金足りた?」
「あ~、ご主人!うん大丈夫だったよ。みんな~今日は牛丼だよ~って何食ってんだみんな?」
「おやつにハンバーガー買ってきたから廃油も食べなさい。」
「このロボットの人は?スーパーワンでもロボでもないし……」
「私ハミ=ゴのブレダラ・クトゥンでス。うちのショゴス達の為に地球のショゴスマスターにお話を聞きに来マシタ。」
「効率上げるならうちのご主人みたいに休み取らせるといいですよ。あとうちのご主人はね……気に食わない指示は従う必要ないって言ってくれてるんですよ。」
「文字さん……もしかしたらショゴス達を同等に扱ってイルのですか?」
「テケリリ達は奴隷種族だからここまでしなくていいと言ってるんですが……」
「そんな考えはしなくていいよ。いつも俺が狂ったらお前達で食ってくれと言ってるだろう?お前達は新しい地球人なんだ。堂々と生きてくれ。」
「ティンダロスの雑種の時は言ってなかったよね?」
「待ってクダサイ、テケリリちゃん、ティンダロスと戦ったのデスカ?」
「はい。店の店長がティンダロスに侵されてました。たまたま一匹だったので伸び縮みのテレパシー撹乱能力で店長を保護したあとみんなでティンダロス食べました。作戦立案と実行はモジです。」
「ティンダロスは浄化、とりわけ塩に弱かったですよ。で、海って地球の浄化装置を使いました。テケリリの知識のおかげです。」
「昔、イースの種族がティンダロスと戦ったと聞きマスが……」
「あの時は悲惨でした……ねぇ廃油?」
「テケリリの言う通り、当時の親方だったイスの馬鹿共は壊滅し我々は置き去りにされたんです。ご主人達みたいに我らを信じて一緒に戦ってくれていたら……」
「廃油さんも本当に文字さんを信じているんデスね。」
「言葉遣いであなたも信用に足る人だと思っています。そんなに丁寧に話しかけてくれたのはご主人とファンクラブの人達だけでした。なのでさっさとテケリリにご主人の子を孕んでもらって……」
「わ~!廃油何言ってんだ!」
「なのちゃんに相談したらそう言ってたよ?」
「他の人に相談しなさい!」
「XOXOはコニーが搭乗するときに幸福感と快感に支配されるって。」
「これは……廃油さん、あなたカルチャーコンダクターなのデスか?」
「こんな事もイスの連中は喋らせてくれませんでしたよ。」
「ねぇ廃油、テケリリが子供作るの?どうやって?」
「後でなのちゃんに教えてもらいなさい。」
「聞いたら実践で教えてあげるのってえびちゃん脱がして殴られてたよ?」
「後で地球人類の交尾の仕方のビデオで勉強しなさい。」
「廃油……お前どこからそんなものを……」
「わたしが与えました。」
「敵は班長だったのか……」
「既に文字さんはテケリリちゃんと肉体的に結びついていると思いマスが?」
「え?してないですよ?」
「いえ、左腕カラテケリリちゃんの波動が見えマスよ?」
「ああ、そういう……確かに左腕は3ヶ月程前に小型焼夷弾で焼かれてテケリリが治してくれました。」
「普通1月もスレバそれは文字さんの左腕になりマスが……心がテケリリちゃんと離れたくないと思った時にこのような症状が起きる事も有るソウデス。叔父が理想的なショゴスマスターと言っていたノハこれデスナ。文字さん、左腕を通してテケリリちゃんとテレパシー出来ることはご存知デスカ?」
「いえ……出来るんですか?」
「慣れたら全ショゴスとテレパシー通信できマスヨ?まずテケリリちゃんで慣れてクダサイ。」
これもなかなか難産でした
実際書き貯めてたのがほとんど無くなってしまう位には……
ちなみにブレダラとはフランスのクッキーです、ヌガーとの対比でこんな名前に……
さて次回は阿智谷 盛の妹の相談です
第41話 原増姉妹 お楽しみに