第39話 地球のショゴスロード
「あ……子連れ狼になってる。」
文字は乳母車にテケリリを乗せてやまぐち書店に来ていた。
「いろいろ有りまして……バイカーズガイドと原付チャンプとたまひよクラブください。」
「報告ついでに育児雑誌求めるな!」
『文字さん……とうとうテケリリちゃんと一線を越えたんデスね?』
「オ姉チャン……ナノチャンニ毒サレテマスヨ?」
「防衛軍やまぐち書店まえ防衛拠点は設置完了、一応A-10さんのカモフラージュ用ボディースーツ「GOOD BAY MAX」も用意完了してます……これショゴスの育て方書いてます?」
『ショゴスの育て方ならセラエノ書房の「不定形年鑑」がいいデスよ。でも日本語訳されてナイので……』
「イス語が在ればください。」
「はいあざ~っす。もうそろそろ3日目ね……」
「うわ?地球にショゴスマスター誕生とか書いてある?」
『これ月刊ショゴスの友を一年纏めた物デス。文字さんがショゴスに認められてマスターになったのが8月初旬、即8月下旬発売の月刊ショゴスの友に記事が載って10月1日発売の不定形年鑑に載りマシタ。ショゴスのテレパシー通信からの記事だと思いマス。』
「はぁ~。凄い事になってるな……」
「あんたの事でしょうが!ってよく読めるわねこんな字……」
「廃油なんか漫画読んでますよ?あいつは言語理解特性に優れてます。」
『子供自慢するお父さんみたいでスネ。』
「心からショゴスを可愛がってるんデスな。」
「あ!ヌガーさんお久しぶりです。」
「ショゴスロードに進化するのはもう少し先だと思ってマシたが……」
「ん~……自力での進化じゃなくてナイアーラトホテップ様に進化させてもらったので。」
「あの悪戯の邪神にデスか?」
「はぁ……なんでもアザトース様の思し召しだそうで……」
「ちょっとの間に凄いところと懇意になってマスなぁ……では地球はアザトース様の保護惑星デスかな?」
「さぁ……そこまでは。ただこの前廃油がアザトース様に祈ってカードに比護付けてもらってたので……」
「そう言えば有りまシタなぁ……ではほぼ間違いなく保護惑星になってマショウなぁ。」
「文字くん気に入られてたからね。」
「その保護惑星って何なんですか?」
「その惑星に攻め込もうとすれバ人間邪神問わずアザトース様の怒りが降りかかると言われておりマスね。ただ平和に友好を結ぶにはこの限りではありマセン。意外に地球は狙われてマスから良い方に向かうと思いマスよ。狙ってたワタシが言うことではありまセンが。」
『知恵、知識の探究は責められる事ではありまセン。ヌガーさんもお分かりデスよね?』
「はい書店さん、知識は奪う物ではナク分け与えられて共有する物ダト今更ながら気付きマシタ。」
「あ!ヌガーさん、ショゴスを使っているなら地球の食べ物を与えてみてください。たぶん臭いは薄くなります。後は休みも与えてやってくださいね。ストレスから臭いが発生してるのかも知れないんで。」
「テケリリちゃんは佳きマスターを選びマシタなぁ。ここまでショゴスを大切にするマスターは居マセンよ?うちのショゴスマスターにもいろいろ教えてやってくだサイ。」
「教えるなんて烏滸がましいです、ショゴスを可愛がる人ならいつでもウェルカムですよ。」
などと話していると、パシッ!スクイーズボールにヒビが入り……金色のスライムが這い出して来た。
それをいとおしそうに抱き締める文字。
「テケリリ……お帰り!」
“モジ……泣いてる?どこか痛い?”
「無事にお前と再会できた喜びの涙だよ。」
“いつも語りかけてくれてたのテケリリ知ってるよ。ありがとうモジ。”
「素晴らしい!地球のショゴスマスターは心でショゴスロードと繋がりマシタ!」
「とは言うものの……文字くんがテケリリちゃん抱き締めてる様にしか見えないけどね。」
「皆さん、テケリリです。ご心配おかけしました。」
「え?スライム状態で喋った?」
「テレパシーでさっきから会話してマシタが?」
「ああ、文字くんが淋しすぎて独り言言いながら抱き付いてるのかと……と言うかテケリリちゃん、人間態になってもらえないかな?」
「うん……変化っ!」
あろうことかテケリリは緑髪の鬼娘に……
「わ~!前の形態にはなれないか?」
「どうしたっちゃダーリン?この姿嫌いなのけ?」
「大好きだがCGと男根が悪ノリしそうだから……な?」
「文字くん、彼女をやまぐち書店の店員に……」
「テケリリはニルヴァーナの看板娘ですっ!」
「はっはっは、テケリリちゃん、文字さんはあなたが他の男に見られるのが嫌な様デスぞ。テケリリちゃんを独占したいという欲が出てきたみたいで恋愛感情マデあと一歩……」
「ヌガーさん分析しないでください。」
「アノ……進化スルトコロDVD二起コシマショウカ?」
「すいませんA-10ちゃん、お願いします。班長に録れと言われてたの忘れてた……ナイアーラトホテップ様やアザトース様にもお礼言いたいな。」
「ああ、原増なら今度妹とヨーチューバーユニットやるからその時手伝って欲しいって。テケリリちゃんにも会いたいと言ってたわよ。この間は繭だったもんね……文字くんニルヴァーナの方時間大丈夫?」
「あ……はい。乳母車どうしよう?ジャベリンとバルカン砲付いてるから……」
「持っていけ!本当に子連れ狼か!」
「腕は貸しても子は貸さん。」
「さっさと行って焼きそば焼いて来い!」
「ちゃん!行こう。」
「幼女姿もかわいいぞテケリリ~!」
一方ニルヴァーナでは……
「テケリリちゃんの進化テケリリちゃんの進化テケリリちゃんの進化……」
「班長、文字さんもうすぐ来ますから……」
「まったく……ショゴスロードになってもテケリリはテケリリなのに……」
「廃油……そうは言うけど地球人には初めての事なんだよ?いろいろ心配なんだ。」
「ん?……テケリリ進化したよ?もう僕テケリリに化けなくていいよね?」
飛べない廃油は単眼お化けの姿でずりずりと地面を這っていた……そして……
「ただいま~!テケリリ帰って来たよ~!」
テケリリの人化なんですが……元々ショゴスは人化できるらしいです。
つまり……テケリリが変化が下手であったのがナイアーラトホテップの知識により変化が上達したと考えて下さい、テケリリが他のショゴスより上なのは実は飛行だけでした。某鬼の姿は廃油があの作品を読んで居たことで姿を伝えた設定です(まだ新作は始まって無いので)。
さて次回はヌガーさんの甥っ子襲来
第40話 ユゴスのショゴスマスター
お楽しみに




