第33話 新しい生活は……
悪夢の島から帰って来た。
いきなり父親が殺されたりその父が襲って来たり不思議なスライムと美人少佐を上司と思ってないおかしな曹長、かわいくて怖いお化け……そして椰子の木ビキニの彼女
……また会いたい人がいっぱい出来てしまった……
しかし私は防衛軍実動部隊、明日はどの国に派遣されるか……
『十六夜軍曹並びに十六夜訓練兵は台戸市に潜伏し、防衛軍秘密基地を建設せよ。指示は字守令子少佐、バックアップはチームアンラッキーセブンが行う。』
「父さんなんか指令書が来た。」
「む……円、字守少佐覚えてるな?」
「そんな偉い人知らない。」
「え?……お化け連れた曹長は覚えてるか?」
「スライム連れた曹長閣下なら覚えてる。」
「その人の横に居た女性少佐は?」
「ん?あの綺麗な少佐なら知ってるよ?」
「その人が字守令子少佐だ!」
「あれ?んじゃチームアンラッキーセブンって……」
「字守少佐が独自で招聘したバックアップチームらしいぞ?またの名をCHILDセブンと言うそうだ。日本最強のバックアップチームらしい。」
「なんとかファンクラブじゃないのか……」
「何だそれは?」
「軍曹閣下のお仲間がそう名乗ってたんだけど……確か博士とか……いや?教授だったかも?」
「コードネーム“博士”……お前CHILDといつの間に知り合ったんだ?」
「間蔵島で……曹長閣下を文字さんと呼べと言ってた。」
「そうか……綱木さんあの時CHILDセブンとして来てたのか……」
「曹長閣下……その集団の一人なんだ?」
「うむ……作戦・装備担当の博士、作戦・装備副担当で実動戦闘員の文字、敵勢力分析の男根並びにCG3兄弟……判っているCHILDはその6名だ。残り一人は作戦中のパートナーとも字守少佐とも言われている。」
「でも10人以上居たよ?それにアンラッキーセブンって味方売って処刑させたって聞いたけど?」
「アンラッキーセブンが売られたんだよ。博士の研究室は爆破されCG3兄弟のサーバーは水没させられた。CHILDは残った機器を駆使して敵に自分達の無事を伝え……結果裏切り者は独裁者に拠る処刑の運命を辿った。
“楽しいパーティーにご招待ありがとう、我らアンラッキーセブンがお礼にあの世まで先導してやろう。まずは君の兄、その後妹、子供は君の一つ前にしようか。蝿の王から良いものもらったからお裾分けだ。”
その脅迫状が届いた翌日独裁者の兄はボツリヌストキシンにより外国の空港で毒殺された……」
「暗殺集団なのか……?」
「一応CHILDメンバーが出国した記録は無いぞ?で、独裁者の妹は麻薬のオーバードーズにより自宅で死んでた。その後慌てて独裁者がこちらの裏切り者を処刑、アンラッキーセブンの報復は途切れている。」
「スライムやお化け使えばできるんでは?」
「3年前だ。言いたい事は解るがテケリリちゃんも伸び縮み達も居ないよ。」
「こんちはー!鬼夜叉さんと夜叉丸さんの宿舎はこちらでしょうか~?」
「あの声は……博士!」
「どうも~やまぐち書店ファンクラブの博士と申します~。ってやっぱり島の!」
「その節はありがとうございました。あれ?でもアンラッキーセブンって……」
「ああ、それは第7諜報部で燻っていた時の呼び名ですよ。その時からCHILDセブンって看板上げてるのにみんなアンラッキーセブンって呼びやがってね……おっと、現地で文字が待ってます、行きましょう。」
で、現地では……
「男根、この人形何?」
「GOOD BAY MAX!ぶっちゃけこのメイド喫茶のキャラクターにしようかと手書きのみんなと頭絞って……」
「なんでウォルター・デニーズに喧嘩売るかな?」
「店長は島で文字とショゴス達が手術してた人だろう?」
「だから防衛軍のカウンターオフィスをメイド喫茶にしてどうする?客はむさいおっさんばかりだぞ?」
「おっさんが花を愛でてはいかんと言うのか?」
「そうは言わんが店員テケリリとショゴス達だぞ?他所から雇えんからな?」
「あ!間蔵島で博士がナンパしてた女の子とかどうだろう?」
「大体誰だよその子?」
「黒い長髪でメイド服の似合いそうな……」
「モジ~、内装手伝って~。」
「普通の喫茶店なのになんでメイド喫茶のテーブルが?」
「どうせならテーブルゲーム筐体入れよう。」
「70年代80年代の普通の喫茶店な感じにしたいんだよ、キレンジャーと本郷猛がカレー食ってるような……」
「文字くん、船頭多くして船山に登ってない?」
「このメンバーでどんな喫茶店にするかと言われても……メイド喫茶とかテーブルゲーム入れようって意見まで出てますよ?」
「本当に丸投げって楽しいわね。」
「あ~!まさか少佐……」
「冗談はともかく……メイド喫茶とかいいんじゃない?」
「ショゴスのメイド服見たいんですか?」
「根本的な問題が出たか……」
「純喫茶なら実働部隊も入りやすいと思うんですが……」
「ただ何かインパクトが欲しいかな。」
「カウンターオフィスにインパクトは要らんでしょ?」
「ただの喫茶店ってのもね……あ、来たわよ。」
「こんにちは~!あ!文字さん!」
「皆さんこれからお世話になります。」
「やぁ十六夜さん、ようこそ来てくれました。夜叉丸もありがとうね。これから夜叉丸は高校に行ってもらいます。」
「理由は?」
「表向きは父親の脱サラに付いてきた。実際には隣のクラスの宇宙人の保護。ただしこれはシークレットミッションだ。それと暇な時はここで店員して欲しい。宇宙人の保護は何人か別動が付くからあまりピリピリしなくていいよ。」
「あの……島のヤシの木柄水着の……」
「ああ斉藤さんか、彼女は別の学校だけどさっき言ったターゲットの友達なんで会えるとは思う……が……喧嘩するなよ?したいんなら山口書店特別リングを借りてやる事だ。んじゃ今から高校と本屋に行くから。テケリリ、来るなら隠密モードでな?」
「あ~!あたしに運転手させる気だな?」
「あざすさんこれから帰るだけでしょ?ついでに雑誌の定期購読お願いしたいんですよ。」
「店どうするのよ?」
「一応アイディアは有ります。あとは来週のお楽しみで。」
「あんた達罠に嵌めようとした近井六郎の気持ち、今なら解るわ……」
本当の事を言いますとこの話、表には出ないはずでした……
なら何故?次回思い切り9月と書いてしまい一回分空くので急遽書いた物でございます。
で、GOOD BAY MAXに登って遊ぶ夜叉丸がこちら
https://34244.mitemin.net/i671182/
さて次回は、夏休みが終わった女子高生トリオのお話です。
第34話 冥土喫茶ニルヴァーナ、お楽しみに