第20話 汎用戦闘ロボA-10
筆者コロナの陽性反応が出ました。
皆様もお気を付けられますようお願いいたします。
遊びに行けなくなりますので……
ガション ガション ガション
どう見てもアンドロイドと言うよりロボットと言った方がしっくり来る外観の物体が台戸市に接近していた。
『モウスグ会エルネ……オ姉チャン……』
「プロレスしてからなのの男根が異臭を放っているってデマが流れてるの。」
「……デマじゃないと思うぞそれ。」
「男根ドライバーは脳にダメージ与えるからそれで失神したの!」
「いやいや臭いで気を失ったんだろう。」
「ならえびちゃん自身で調べるの!」
「止めろ。公衆の面前で脱ぐんじゃねぇ!」
「あれ?書店ちゃんなの?」
「え?お前の目にはあれが書店ちゃんに見えるのか?」
人間大のロボットである、さらに(何故か)メイド服を着用している。
「もしもし、書店ちゃんの知り合いですか?なの。」
『SYO-10ノ妹デス。A-10ト言イマス。』
「なんとなく書店ちゃんと違う気もするが……」
「それならそれで転移者だと思うの。どっちにしても会わせる方が良いの。」
一方やまぐち書店では……
「あれ?書店ちゃん、何か嬉しそうね?」
『今日妹が来るんデスよ。』
「そうなんだ……また楽しくなりそうね。」
かわいい少女アンドロイドが来るとあざすさんは思っていたのだが。
「書店ちゃ~ん、迷子さんなの~。」
「もし違う人だったらごめんな?」
『アリガトウゴザイマス。ソレナラソレデマタ探シマスノデ。』
「お帰り~おうわ?」
『ワタシハA-10、エーテント申シマス。』
『エーテンちゃん、来たんデスね!』
『オ姉チャン!』
「間違いない様なの。」
「なのの直感は凄ぇな。っていうかあざすさん?」
「あれは間違いきっとかわいい小学生……」
「あざすさん壊れてねぇ?」
『防衛軍のお仕事でストレス溜まってるんでショウ。』
その時あざすさんの頭に電球が灯った様に見えたという。
「そうよ!エーテンちゃん、あなたエーテン・サンダーボルトを名乗って!防衛軍サイボーグ研究所が作った事にしましょう。」
『一緒ニ住メレバソレデ。』
「勿論よ!中央コンピューター借りるわね?スペックは今の地球のロボット準拠にしとくわ。」
「なのはガンダムがいいなの。」
「そんなの書いたらメリケンが攻めて来るわよ。」
『第7艦隊クライナラ相手ニデキマスガ?』
「エーテンちゃん、あなたはオーバーテクノロジーの塊なの。小さい時に大怪我をして機械の身体に移された、いいわね?」
「ち~っす……おおっ!」
「こんにちハ~……おや?書店ちゃんのご姉妹デスか?」
「んちわ……お……お嬢ちゃん!レスリングやらない?」
『ハ……アノ……』
「落ち着け女子高生トリオ!彼女はエーテンちゃん、書店ちゃんの妹よ。」
『子供ノ頃に怪我シテ、ヤットボディーニ馴染ミマシタ。』
「それにしても凄いわね……まるで最新型のアンドロイドじゃない。」
「もしかして……ユゴスの穴掘りキノコにやられマシタ?」
『イイエ、ユゴスノ穴掘リキノコトハ何デスカ?』
「話すと気のいい連中なの。たまに来るの。」
「あの連中と普通に商売するのはお前だけだ!」
「先日下連雀二山先生のほもぶら薦めたら喜んでたの。」
「宇宙に同性愛広めてんじゃねぇ!」
「男も女も差別無く愛する事で宇宙に平和を広めるの。」
『言ってる事は間違ってないデスが……』
「だから男根を曝して生きて行ける宇宙を目指すの!」
「ほらそうなった!」
「読まれていたというなの?」
「基本的にお前は下半身の事しか興味無いだろ。」
「失礼な!女性器に興味は無いの。」
「ああもう……こいつは……」
『ドッチニシテモ付イテマセンガ?』
「このバカの言うことは聞き流し推奨だからね?」
『ナノサンはIQ高ソウニ見エマスガ?』
「強いて言えばIQにムラが有るんだ。普段バカだけど言い訳とか悪巧みする時だけ妙に賢くなる。」
「さすがえびちゃん、相棒故の分析よね。」
「えびちゃんの愛棒を相棒に…」
「ヤマナメちゃん、それはどういう意味デスか?」
「ヤマナメ!ムッチーに変な事吹き込むんじゃない!」
「ええ?あたしが悪いのか?」
『だいたい俺の男根なのみたいに曝してねーよ?』
「本人はね、なのちゃんが大きさまで分析して落書きしてるけど……」
「何っ?」
「ファンクラブのダンコンさんがブラッシュアップしてくれるんだ。ほら、この前の夜桜の時のイメージアート。」
ヤマナメが出した紙を見ると……梯子にえびちゃんとなのちゃんが登って下半身露出して組体操をしていた。
「う……上手い……この超絶作画で漫画描かれたら俺の立場が……」
「あら?ファンクラブのメンバーはみんな絵が上手いわよ?カーロスさんとかブブラちゃんがここに来なかった場合の話描いてるわ。ホシ・メンドクサー名義で。」
「まさかクラスメイトの星くんデスか?」
違うと思います。
「あざすさん、なんでそんなに詳しいなの?」
「あたしグッズ制作とかで相談に乗ってるし……あ、そうだ!無知村さんとナインカちゃんの缶バッジ良く売れたらしいわよ?」
「なんかすげぇ事になってるな……」
「あとやまぐち書店業務日誌って週一更新でなろうに発表してるのも居るわ。」
「最後のだけは雑魚な気がする。」
『デハソノウチワタシのグッズモ……』
「嫌でも作られると思うわよ?」
実は書店にエーテンを連れて来た……正確に言うとなのちゃんとえびちゃんが接触した時点でグッズ制作はスタートしているのだが……さすがに諜報部以上の情報管理能力が有るとはあざすさんも思っては居なかった。
ファンクラブの諜報活動は所謂忍者の「草」活動であり、ことやまぐち書店に関してはどの国の情報部よりも進んでいる。ただし書店に不都合な情報は闇に葬っていた……あくまで彼らはやまぐち書店ファンクラブなのである。
「おそらく店に出て3日以内に何か作られるわ。XOXOちゃんのピンバッジもそうだったものね。」
「こんにちは~!おおっ!集客ロボットですか?」
「お客様!雪の女王のアナ2の特殊版は如何でしたか?なの。」
「あれはあれで凄い表現が出て来ましたよ。制作スタッフにプロのポルノ小説家が居るんじゃ無いですかね。これファンクラブからのプレゼントだって渡されました。缶バッジだそうです。」
斉藤やナインカ、まざすやブブラの物まで有った。
「次はこの子ですかね?」
「エーテント申シマス。」
「あ、宜しくお願いします。サー・イトウさん、彼女もプロレスに?」
「それはおいおい、彼女はまだしばらく内緒にね?」
「レジのお姉さんに言われたら仕方ないですね。でもファンクラブにはロボット・サイボーグ好きも多いんで早い御披露目お願いします。あ……バイカーズガイドと原付チャンプください。」
「はい毎度!」
ファンクラブとエーテンの接触は成功した。
彼らがどう描写するか……それは誰にも判らない。
やっとA-10ちゃん登場です。
この話は2週間かかりました……ファンクラブがどうこの子を扱うかは筆者も聞いておりませんが、書店ちゃんと踊るCGが有ったり、好意的に受け止められて居るようです。
次回、第21話 雨に咲く花 お楽しみに