第133話 秘密結社?イエロージャケット
「は~い皆さ~ん、宿題は計画的に片付けてますか~?
まだ時間は有りますが今からやっておかないと急な家族旅行なんかで大変な事になりますよ~。」
などと昭和先生が仮ホームルームをしていた頃。
ターミネーターの様に全裸で散歩するなのちゃんが……
「デデンデンデデン♪デデンデンデデン♪
なのっ?引力が遮断されたなの。」
「俺が力場銃で持ち上げてんだアホ!
お前せっかくの装備使わねぇと本当に没収されっぞ。」
「あれただの防護服だからなのはあまり着たくないの。」
ダメだこいつ……だがえびちゃんは文字に耳打ちされた言葉を思い出した。
「着たくないなら仕方ねぇ。
お前が全裸で動ける言い訳にわざわざ作ってもらった物なのにな。
ほら腕時計よこせ。」
「全……裸?」
「ああお前の感情が頂点に達すると余剰部品が腕時計に収納され真のFUll monty Crime Kick MAN……FUCKMANに変態する……けど要らねぇんだろ?」
「おおぉ……剛力招来なのっ!」
ここでやっと漆黒のボディアーマーとマントで固めたFUCKMANに変態したなのちゃんであるが……
「やっぱり窮屈なの、主に男根が!」
「だ~!見栄張ってんじゃねぇ!」
「サイキックソルジャー発見、ただいまより接触を試み……うおっ?
目標にショゴス2体とクトゥルーの分身とブラウンジェンキン接触。
以後追跡に切り替える。」
「あ!なのちゃん変身したんだ!」
「文字さんの言ってたの使わせてもらったぜ。
……なんか気になる事でも?」
「ん……あ、いや梅雨も明けていい天気だなと。」
「文字さんこれやっぱり男根が窮屈なの。」
「そういう設計なんだよ?
いつも自由だと持続力に難が出る。
ちょっと締め付けることで解放時のエネルギー効率を十二分に使える様に、言わば耐えさせて我慢させる事で爆発力を上げるんだ。」
「えすえむの話なの?」
「精神力の話なんだけどな……
“百目、ちょっと頼みたいんだけどいいかな?”」
“あれ?ごすずん珍しいね?”
“俺達を見張ってる奴調べてくれないかな?”
“あのヒツジ臭い奴だね?了解。”
“危なくなったら逃げてくれよ?全部放り出して良いから。”
“久しぶりの指名任務だから頑張る。”
“それで収まる様なら最悪俺の名前出してもいいからね~。”
「……さん、なぁ文字さん!大丈夫かぼーっとして?」
「ああごめん、ちょっと眩暈がして。何?」
「なのの鉄砲でかすぎねぇ?」
「今夜試してみるなの?」
「お前がベルトにぶら下げてる銃だ!」
「あああれその辺の目標に自動で当たる様にしたから。」
「なんかまた解んねぇこと言い出したぞ?」
「えびちゃんの超能力装備よりマシなの。」
「つまり上に隠れようと思って上向けて撃ってみて?
狙わなくていいから。」
なのちゃんは何も見ずに上に撃つ。
「うわ?弾が勝手に曲がった?」
「ガンをベルトの固定位置に戻してグリップを握り込むと……」
シュイィィン!超伝導ウインチがなのちゃんの体を持ち上げる。
「もう一回握るとゆっくり降りて来るから。
あと解放と思うとグラップルワイヤー外れて銃に戻るからね?」
「ぼくが落ちたやつだ!」
「作るのに廃油とテケリリがテスト担当しました。
えびちゃんのスーツはテケリリが担当です。」
「パージ!なの。」
なのちゃんは10メートルの高さから2回宙返りしながら飛び降りて来た。
「「訓練中にバットマンみたいな真似すんな!」」
「なのちゃんネコみたいだねぇ。」
「えびちゃんはスーツの有無にかかわらず左手の力場銃は使えるわよ。」
「砂塵舞う風の教団本部、あのサイキックソルジャー達は思った以上に強力だ。」
「そう思うなら立ち去ってくれるとありがたい。
うちのごすずんの名誉にかけて攻撃しなければ反撃はしな……」
「助けてくださいお願いします!」
「あ、はぁ……え?」
冥土喫茶煮華、最近防衛軍食堂部から援軍が来ているが……
一生懸命注文を運ぶショゴスにも人気が出ているややこしい喫茶店である。
「って訳でとりあえずごすずんとこに連れて来ました。
たぶんハスター教の地球支部だと思われます。」
「うんうん百目さすがだねぇ。」
「宇宙人もなの達の管轄になるなの?」
「これはファンクラブの方じゃねぇかな?」
「テケリリちゃんから黙って手伝えオーラが出てるなの。」
「黄衣の王邪悪の皇太子たるハスター自身が出て来なきゃ俺達で何とかなるし最悪ハスターと敵対してる九鶴さんも居るし負けはしないと思うけど……相手は?」
「強硬派の馬鹿共がウボ=サスラ様の復活を受けてウボ=サスラ様を復活させたサイキックソルジャーを迎えてハスター様を復活させようとか……」
「ああ邪神戦争起こしたい一派か……でもね、こっちはウボ=サスラ様を筆頭にナイアーラトテップとクトゥルーとクタニドが居るんだけど?」
「見事にハスター様の敵対邪神ばかりですねぇ。」
「だいたい封印って石版運ぶやつだろ?誰でもクリアできるじゃない。」
「あれ失敗したらそのページ失われるんですよ?」
「ミス付く前に降参したら消えないよ?
あれ実際ある位置に置いといてサレンダーしないとクリアできない面有ったし。」
「そんな裏技が?」
「いや気付けよ!
動かし方ミスったら石版押しながらサレンダーするといいぞ。」
「なんとか助けていただく訳には……」
「ウボ=サスラ様とナイアーラとクトゥルーとクタニドが行っていいならクトゥルーのネメシスオブバロック借りて行ってもいいけど俺ただの調査員だからね?
あと報酬としてナコト写本貸してくれるなら。」
“それはちょっと欲張り過ぎではないかね?”
「あんた誰?」
“仮にイエロージャケットと名乗っておこうか。”
「車の部品屋か。」
「ご主人それイエローハットだよ。」
「「「「「あははははは。」」」」」
“なんか馬鹿にしやがったか?”
「お~怖い、そういう勘違い三下野郎は……」
文字は右手でイエロージャケットの左手首を握る。
「アシッドスエット!爛れた手首見て反省しやがれ!」
「えびちゃん……文字さんいつからエイリアンになったの?」
「あれテケリリちゃん何も言わずに座ってるからテケリリちゃんの能力じゃないか?」
なお、接触して来たハスター側諜報員はパニクって座ったままになっていた。
はい、クトゥルフでイエローと言えばハスターですね。
当初カルコサの黄色兄弟教団とか名前付けてましたがゴレンジャーで黄色い砂塵渦巻く街にってフレーズを思い出してこうなりました。
今は台戸豚追い祭やYBWAちびっ子プロレスどうしようかで頭が痛いです。
さて次回は あの男再び
第134話 豚追い祭準備 お楽しみに




