第117話 月面基地
「いつの間にこんな……」
「ムーンベースαは迷い星♪」
「廃油、歌わない様に。
スペース1999のムーンベースαって言うより謎の円盤UFOのシャドームーンベースだな。」
「アタシモビックリシタワヨ。
まつサンガ宝栄丸ノ下二基地作ルッテ言ッテタンデ許可シタンダケドネ。」
「今井科学株式会社ノ月面基地きっとヲもでる二シタト言ッテました。」
「キットって……プラモデルを?」
「マイケル?」
「ナイト2000じゃない!あれ外装プラスチックなの?」
「サスガニぷらすちっくデハるなもじゅーるノ発射台ガ融ケテシマイますよ。
建材ハるな・ちたにうむ合金デ作ッテルハズです。」
「はずって……無知村さんが作ったんじゃ?」
「あんどろいど工作部隊、大工ノ源チャンしりーず全20体ですが?」
『いいな……セラエノ書房も隣に作ろうカナ……』
「だいしょチャン二会エナクナルノデデキレバ南極デ我慢シテクダサイ。」
「あざすさん、いつまでヘリウムで遊んでるのよ?
地球人なら窒素吸え。」
「コレ宝永丸ノ代替空気ですが作物ガ育タなくて……」
「植物は窒素と二酸化炭素で育つんでその辺が影響してない?」
「通信の時むっちーの声普通だったのにね?」
「アレハ地球デ録音シました。」
「あざすさん~?」
「宇宙海賊ナラコッチノ方ガソレッポイデショ?」
「違和感しかないわ!
おかげでハードSFを目指すお茶の間コメディになったわ!」
「男根クン、アア言ッテルケド?」
「コノめんつデはーどSFナンテデキルハズナイデショ。
ナノチャン居ルノニ。」
「ナノノチンチンハはーどナノ。」
「すぽんじ並ノまっち棒仕舞エ!」
「ところで宝永丸今誰が操縦してんの?」
『誰も操縦してマセンよ?
コンピュータに航路読ませて自動運転中デス。
不真寺ちゃんが頑張ってくれマシタ。』
「ふ~ん……不真寺ちゃん凄いんだねご主人。」
「問題はなんでそんな凄い中に俺が混ざってるかなんだよな……」
「アア?
オレラハトモカクオ前ハ未確認生物ノとっぷジャネーカ!」
「なのちゃんか?」
「宇宙ヲ股二カケル男根ナノ。」
「イヤ……ナノチャンハタダノ危険人物ダロウ。」
「男根くんもひどい事言うんだな。」
「だんこんまんサン、アノチンチンハ危険デスヨ?
オレモ何回モウ男デモイイヤト思ッタカ……」
「カミングアウトすんな。
不真寺ちゃんは?」
「自動操縦装置ノ調整シテルゼ?
着陸ガ5ミリ狂ウトカ何トカ。」
廃油は未だに衣服ナイザーを乱射していたが……
「ご主人、これ対象あざすさんの服だけだね。
むっちーやナインカさんの服消えないよ。」
「それとこの眼鏡も大切な部分に謎の光が出るよなぁ。
故障してないか不真寺の嬢ちゃんに聞いて見ようぜ。」
「待テソコノ3人組。
廃油チャンノ行動ガ不自然ナンダガ?」
「光線銃が調子悪いから不真寺ちゃんに見てもらおうね。
ダンコンマンさん、最悪の場合ナインカさんとレブンちゃん見捨てる形になるかも……」
「了解だ。」
「オジサン達何ヤッテンスカ?」
「衣服ナイザーがあざす少佐にバレた可能性が有る。
最悪俺達だけで逃げるぞ!」
「まいこにっだーノ衣服ないざーとは光線種類ガ違ウッスヨ。
えりんぎニモ区別付クハズナイッス。」
「眼鏡に謎の光が映るのは?」
「まいこにっど映像倫理協会ノ仕様ッス。」
「なんてことだ……
日本よりエロに厳しい星が有ったとは……」
「ダカラ滅ンダッス。
モットモソレ未成年用ッスケド。」
「んじゃこのまま月面探査して行く?」
「えりんぎ二月面探険車借リテ行クッス。」
「ムーンホッパーなら遠慮したい。」
「まじっくはんど付ノ装輪車ッスヨ?
ばってりー駆動ノATCモ有ルッス。」
「文字くん、これ「ダイヤモンドは永遠に」のムーンバギーだ。」
「うん、黒幕は判りました。
不真寺ちゃんここ作る時にウボ=サスラ様になんか言っただろ?」
「みにめかトオマケニさんだーばーどノごんぐ作ッテクレルラシイッスヨ?」
「あのな……多脚戦車ゴングって全長200メートルだぞ?
どうやって運ぶ気だ?
まず200メートル超える宇宙船は(今のところ)うちにはないぞ?
宝永丸使うのか?」
「ゆにっとゴトニ分割シテ月面デ組立ルッス。
コノ基地ト同ジ作リ方ッスヨ。」
「ご主人、ぼくミクロマンの基地作ってるイメージしてきた。」
「廃油もか……取り敢えずナインカさんとレブンちゃん呼んで来て月面探険行くか……」
操縦室に戻ると宇宙海賊が増えていた。
「何でナインカさん達までレオタード着てるんだよ?」
「宇宙服動きにくいから。」
「テケリリ……また一反木綿になりたいんだね?」
「誰がか!」
「トコロデアンタ達アタシノ裸見テ喜ンデタンダッテ?」
「ふっ……何を言うかと思えば……
“廃油、ダンコンマンさん、逃げる用意。”
不真寺ちゃんに聞くといい、廃油の銃が壊れたから……」
「ト言ウ名目デ改造ヲ請ケ負ッタッス。」
「ふふっ……月面探険は無しだな。
4ー1ー2ー6!GO!」
廃油が衣服ナイザーを乱射!あざす達の足止めを敢行し3人は逃走に成功する……不真寺を連れて。
3人プラス1は先ほどの車両置き場に到着、迷わずあのムーンバギーに乗り込む。
「何デコレ選ンダッスカ!」
「その前に何で裏切ったこの嬢ちゃんは?」
「逃走劇ガ見タカッタカラッス。
どうやって逃ゲルカナト……
ぷろ諜報員ノ逃走劇春休ミノ作文デ出ソウカト。」
「「宿題の材料にするんじゃねぇ!
実際ならこめかみにウイスキー垂らされるぞ!」」
「フェ?」
「こめかみ銃で撃ち抜かれるぞって事。
それよりご主人達本当に何でこの車なのさ?」
「ソーラーパネルが無く充電もしてなかったから原子力駆動だろこれ?」
「古来スパイはこういう車を使う物なんだ。」
「オジサンノ方ガだんこんまんサンヨリ真面目二考エテタッス。」
「宿題のネタ作りに裏切る奴に言われたく無いわ!」
4人を乗せたムーンバギーは月の荒野に飛び出して行った。
はい、元々あざすさんに気付かせるつもりは有りませんでした。
ただナインカ、レブン、テケリリがあざすに言われたら逃げられないだろうなと。
不真寺の理由は本編の通りで無知村との合作作文を目論んでいます。
夏休みの日記再提出が堪えたのかも知れません。
あと逃げる時のカウントですが数字は用意しろ位の意味しか有りません。
相手を混乱させたかっただけです。
さて次回は 月に咲き(?)乱れるなの茸
第118話 月は無慈悲な夜の戦場 お楽しみに




