第114話 アストロ勃起号
「エンジンは初代パレンケの相転移エンジンより轟沈のタキオンジェットを改造したタキオンラムロケットで作ろうかと。
更にルクソールには過給機を付けてトルクアップを……」
“素晴らしいわ廃材さん!”
「マッドが出会ってしまったか……」
「これに変態さんを混ぜるとどうなるかな?」
「なのちゃん呼んだら収拾つかなくなるぞ?」
「いや男根さん。」
「あ!ダンコンマン一行忘れてた。
先生、ポコチン貸して?」
「ポコチンはそこから発進出来ますぞ。
操縦はスターファイターと同じです。」
「了解、シェラハ、3人に来てもらって?
ロケットポコチン号発進するよ。」
「文字さん……このロケットなに?」
「うちの男根が冗談で言ったら廃材先生が作り上げてしまったシングルイオンエンジン式ロケット。」
「ちんちん!お姉ちゃんちんちん!」
「レブン、見ちゃいけません!」
「いやナイン、これセガのアストロビート号じゃねぇか?
内装バンだし吊革付いてるし。」
「発進加速線路にはシャトルループを採用してみました。」
「文字さん……この人頭おかしい?」
「ナインカさん……天才って狂人の一歩手前でなく同一種族なんですよ。」
「お兄さん、ジェットコースターになるのアレ?」
「超電磁カタパルトで打ち上げるので慣性力中和装置は3でジェットコースター程の体感加速です。
楽しいですよ?あと宇宙服はこちらに……」
「思ったより真面目に作ってあった?」
「では楽しい宇宙の旅を。」
「2001年宇宙の旅タイプか。」
「ぼくはストームトゥルーパー、ご主人ダースベイダー。」
「これ火星に行った時のじゃないか。」
「あたしバーバレラ。」
「テケリリちゃんそれメタリックなレオタード……」
わいのわいの言いながら宇宙服を着用しポコチンに乗る。
「本日は当ミエ交通をご利用いただき誠にありがとうございます。」
「テケリリ、これ三交なのか?」
「三重じゃなくて見栄!バスガイドはわたくしテケリリ、運転手はダースベイダーこと文岡京字が務めさせていただきます。
右手をご覧下さいませ。
旧石棺型宇宙戦艦を改造いたしました新生パレンケでございます。」
「テケリリ、阿呆な事言ってないで発進するぞ。」
フルステルスオン……フォースゲートオープン。
「これより当機は海底通路を3週し宇宙空間に向かいます。
俗に言う『3遍回ってポン』でございます。」
「テケリリ何時からあんな適当言うようになったんだ?」
「何時からかは覚えて無いけど原因はご主人だと思うよ?」
「発進します。シートベルトはしっかり締まってますか?」
「おじちゃん、安全バーが無い!」
「うんジェットコースターじゃないからね。
テケリリ点検お願い。」
「ダンコンマンさんナインカさんレブンちゃんシートベルトOK!」
「了解、ポコチン発進します!」
バシュッと超電磁カタパルトで時速3000キロ(マッハ2.6強)で射出されたポコチンは海底のリニアトンネルで時速3万キロまで加速され横山の頂上の旧火山口から射出される。
慣性力中和装置が無ければ全員死んでいたであろう。
「お姉ちゃん!もっかい乗る!」
「お姉ちゃん1回死んだと思ったわ……」
「オレもだぜ……よくこんなの操縦できるな文字くん。」
「空中に放り出されるまで自動操縦なので……俺も死んだかと。」
「「「おいっ!」」」
「テケリリと廃油は無事か~?」
「トコロテンになった気分……テケリリは?」
「一反木綿になった気分……」
「「「潰れてる潰れてる。」」」
「不用意に離席されますと危険ですのでお席を立たない様お願い致します。」
「モジ!先に言ってよ!」
「いや宇宙に慣れてるテケリリがそうなるとは思わなかったから。」
「さすがに銃弾の倍以上のスピードで撃ち出されたら無敵のテケリリちゃんも耐えられなかったか……」
「やっと外骨格方式の宇宙服の有用性が解ったわ……」
「次からテケリリはR2ーD2に入れよう!」
「俺としてはCー3POの方がいいかな。」
「幼少期のダースベイダーが愛情込めて組み立てた設定なんだよな。」
「じゃああたしCー3POで廃油R2ーY9。」
「胴体半分腐ってるの出すな!」
「そんなの居たっけ?」
「アニメのクローンウォーズで出るんだよ。
文字くんスターウォーズマニアじゃ無いのか?」
「普通にファントムメナスからジェダイの復讐までしか知りませんよ。
廃油とかアメコミまで読んでるんで知識量凄いんです。」
「スパイダーバースのレオパルドン解らなかったけど。」
「それは日本で1978年から作ってた特撮テレビドラマで出るんだよ。
タクヤ・ヤマシロがスパイダー星人にもらった宇宙船マーベラーが変形するの。」
「レブンちゃん詳しいね。
それ撮影した東映は今仮面ライダーシリーズや戦隊シリーズ作ってるよ。」
そっとナインカがテケリリに耳打ちする。
「テケリリちゃん……文字さんいつもあの調子なの?
あなたのアタック気付いて無いんじゃない?」
「だいたいそうだね。
でも鈍感なモジもかわいくて……」
「はいはいご馳走様。」
「なんか食べてた?」
「この大食い妖怪チョコ盗みは……」
「歓談中だけど宇宙空間に出たよ。
ここじゃデブリが多いからもう少し月に近付いてから宇宙遊泳してもらいま~す。」
「「「宇宙遊泳っ!」」」
「今回は宇宙遊泳と月面散策がセットです。
月の石はご自由にお持ち下さい。
他に気の利いた土産が無いんで悪しからず。」
「智泉郷の母艦は見せてもらえないかな?」
「え?……ああえびちゃんの漫画の宝栄丸か。
あれは一応個人の持ち物なんで当人の許可が無いと俺に権利はないんですよ。
かわらけを超大型化した形状なんですけどね。」
「あんな感じかい?」
「いや……あれがその宝栄丸です。
なんで飛んでんだ?」
「モジ、むっちーより入電。
遊びに来てクダサイ。以上です。」
「ポコチン宝栄丸に着艦します。
総員シートベルトを着用してください。」
ポコチンは宝栄丸の裏側の着艦デッキに吸い込まれて行った。
書店ファミリー出すきっかけがありませんでした……が、そうだむっちーと不真寺居るじゃん!
で宝栄丸でお出迎えになりました。
なのえび書店の出番は次回に持ち越してしまいましたが……
さて次回は 変態大暴れ
第115話 謎の月面茸 お楽しみに




