第110話 これを使えと?
『お待たせしマシタ~!』
「あざす少佐……なんでダイショちゃんがトイレの花子さんになっとるのだえ?」
「なのちゃんが暴走してちびまる子~とか言いながら着せたのよ。」
「クアドリウムボンベ持ってきた?」
『ハイ、その辺は忘れずに持って来てマス。』
「ご主人、ガスライターのボンベみたいだね。」
「クアドリウムってあの程度で良かったのか……」
『これダイショテンの1週間程度の燃料デスよ。』
「島に行けばパレンケのプラントが回収したのもあるから……」
「転移装置起動、目標地点間蔵島漁協。
ご主人、みんな、転移するよ!」
「大変だ!ご主人と混ざってしまった!」
「廃油……バカなこと言ってないでスイッチ切って来なさい。」
「ご主人、テケリリにザ・フライ見せないとネタ解ってない。」
「テケリリはハエ男の恐怖は知ってるよな?」
「最後に石で潰されて自殺扱いになるコメディ映画なら。」
「なんでぼくとご主人がそうなったと思わない?」
「モジの頭の付いた廃油が居ないから。」
『ああ、ジョルジュ・ランジュランの蝿デスか!』
「ヴィンセントプライスの蝿が面白かったよ。」
「テケリリ……あれコメディじゃなくホラー映画なんだが……」
「モジのDNAは解析済みだからああなったとしても治してあげる。
まぁ遺伝子的にはハエと混ざるとか絶対に無いし安心してね。」
「下手な学者以上の知能を持つ彼女を持つってのもな……テケリリから見れば俺はサルみたいなもんだろうに。」
「先生それで向こうに見切り付けたんじゃない?
サルが上から目線で構造どうの言うから。」
『廃油チャン……地球人サルと思ってマスか?』
「一部は違うと言い切れるけど全部見た訳じゃ無いからなぁ……
ぼく話すまで斉藤さんゴリラだと思ってたもの。」
「夜叉丸経由で尚子ちゃんにチクろう。」
「うっわ~イヤな奴。嫁に行けないぞ?」
「モジに嫁ぐからいい。」
「ご主人もいやがると思うぞ……あれ?」
「モジはそんな事言わないわよ、ねぇモジ……どこに消えたの?」
『さっき廃材さんト話すカラって出て行きマシタよ?』
「トリチウムはこっちの燃料だったんですか。」
「ええ、ただパレンケもルクソールも縮退炉の火落として改造中なんで使えるのが大魔艦だけですが。」
「大魔艦……当初の予定通りフライングあざすさんでいいかな?」
「怒られますよ?」
「空飛ぶオランダ人の奥さん。」
「抱き枕ですかな?」
「空気入れて膨らます式の……」
「怒られますよ?」
「有名どころだとネプチューン、ブラックパール、USSコンスティチューションなんかも有りますが。」
「モジ、パールクィーンとかは?」
「テケリリ、それは今は無き伊勢国際秘宝館の食堂の名前だ。」
「ブラックパールクィーンとかは?」
「廃油……黒いかアレ?」
「金赤青トリコロールだね……」
「んじゃネメシスは?」
「あ!それいいかも!宇宙戦艦神罰か。」
「文字はん、ナイアーラⅢ世シリーズ載せ終わりましたで。」
「ありがとう河津さん、河津さんと九鶴さんも南極行く?」
「へぇおおきに、またウボ=サスラ様にお目通りできるなんて光栄の至りやわ。
ほな寝坊助連れて来まっさ。
兄ぃ~!文字はんいらしてまっせ~!」
「誰が兄ぃじゃカシラと呼ばんかい!」
「いあ、いあ、カシラ!」
「いやそうでのうて……廃油ちゃんどないしたん?」
「うちのパレンケとルクソール改造中で縮退炉の火落としたからネメシス借りようと思って。」
「借りようもなんもあんさんの船やがな。」
「いや初めて会った時に使ってって渡したよね?」
「え?ホンマにくれたんかアレ?」
「要らないならルクソールに付く飛行船型の材料になr……」
「いや欲しい欲しい。」
「地球上では他の船とぶつからない様に。
あとアザトースの巫女の指示や要請に従って欲しい……その程度かな。」
「機体名はフライングあざすさんなん?」
「ネメシスにしようかと。」
「どうせやから真珠っぽい名前がええな。」
「曲がり真珠とか?」
「ネメシスオブバロック(歪み真珠の天罰)号にしよかいな。」
「兄ぃ……長すぎまへん?間蔵第一共進丸とか。」
「ワイらの漁船の名前やないか!
アメリカやイギリスでも結構長い名前有るからええねん。」
「あ!先生クアドリウムとセラエナイト1トン……」
「セラエナイトは精製テストで出来たインゴット2トン積みましたぞ。
クアドリウムは一応30トン程積んでますぞ。」
「ありがとうございます、先生はどうされます?」
「私は早くパレンケの竜骨作らないといけませんので。」
「九鶴さん、乗組員はどうします?
どうせなら今回の航海で教習しますけど。」
「すんまへん、まだ選別しとらんのやわ。」
「兄ぃ『あれ文字はんの冗談やぞ、虎の子の戦艦くれるはず無い』言うとったや無いですか!」
「川津さん、それ正解です。
ただし元イスの戦艦開発の達人が仲間に居るとしたら?」
「ほれでも地球人に渡すのがスジだっせ?」
「ああ九鶴様、モジ地球人嫌いだから。
特に宇宙船開発で第一人者の廃材先生見下したメリケン航空宇宙局は本気で嫌ってるみたいよ?」
「嬢ちゃんマジかいな?地球の宇宙開発百年単位で遅れるで?」
「シンバッド隊南極まで頼む。
アラジン隊並びにアリババ隊は先生を手伝って俺達の船作っててくれ。
俺も帰って来次第手伝うからな。
飯は台戸潜伏員の緑と斑に頼んであるから心配するな。
あと……」
「さっさと乗れご主人!」
「俺が居ない間になんか無いか心配じゃないか。」
「先生居るから大丈夫でしょう?
モジは先生信じられないと?」
「言われてみればそうだ。
先生が見てくれてるなら安心だな。」
「基本的にショゴスの方が力強いって理解してないのかな?」
「理解してる上で心配してるんだよ、廃油もまだまだモジが解ってないんだねぇ。」
「フルステルスON!ネメシスオブバロック発進!」
また通常更新に戻ります。
何故か2ヶ月連続で番外編書いてた気がしますが……
結局普通に創作活動が好きなら放っておいても勝手になんか書いてるんですよね……
当然漫画と小説は違いますがコロナ罹って1週間で漫画描かずに釣りに行くって……描けるだろうが漫画!
失礼しました。隔離施設でなろう書いてたの思い出して……
さて次回は ヘイご注文の品お持ちしました。
第111話 地獄の宅配便 お楽しみに




