第X2話 書店ちゃんおめでとう
「おめでとうございま~す!」
書店の中でクラッカーが鳴り響く。
『なんの騒ぎデスか?』
「なのの初めてを奪った記念なの。」
「バカ野郎!怒りに油注ぐんじゃねえ!
去年は誕生日できなかったから今回は内輪でやろうってね。」
「去年は吸血司祭編だったからね。
仕方無いわよ。」
「最初は大魔王あざす登場編の途中で異次元に場所を移してたの。」
『まさか3年も続くナンて筆者も思わなカッタんでショウね。』
「誰が大魔王だこら!
魔法少女あざすマジカとクトゥルフと迷った結果テケリリちゃん出したいだけでゆるゆるクトゥルフに行ったらしいわよ。」
「三十路魔法少女書きたくなかっただけじゃないなの?」
『元々ゆるゆるクトゥルフは書きたかったみたいデスよ?SOSやまぐち書店で片鱗が見えマス。』
「30じゃないもん……」
「でも本編じゃ1番忙しいのはあざすさんだよな。
ファンクラブの元締めやってるし。」
「一応コニーちゃんは単行本出したのよね。」
「あたしじゃなくて大西先生だよ?」
「コニー先生、うんち部2巻なんですが……」
「ほら、ナインカがバラしてる。」
「早く上げる様に大西先生に伝えてください。」
「誤魔化したなの。」
「はぁ~……なのちゃん先生のうつけクリニックと大きくて怖い先輩の話が終わってしまった……」
『何故なのちゃんの描いてたモノを追いかけてるんデスか?』
「ああ、レブンクソ漫画が好きだから……」
「納得行かねぇ!なんで片手間の暇潰しで描いた物に読者付くんだよ。」
「えびちゃん先生も固定ファン付いてるじゃない。
宇宙船強奪物語結構ファンレター来てたでしょ?」
「あれ何枚か不穏なのも有ったんだぜ?
『私はスペースオペラ大好きです(中略)石棺型宇宙船の設計図を渡せば名誉博士として迎えよう。』
とかな、どっかのスパイ組織が動いたんじゃねぇかと思ったぜ。」
「その手紙は原増……ってもわからないか。
阿智谷の知り合いの呪術師に呪ってもらったから大丈夫よ。」
「あざすさんの交友関係も謎に包まれてるの。」
「お~い、みんな始めてる?」
「ごめんなさい、お姉さまがなかなか起きなくて……」
「ブブラ、本会場は煮華だって言ったでしょ?早くUVカットのクリーム塗って来なさい。」
「女子高生組は煮華でスタンバイしてるなの?」
「あたし店締めて行くからブブラとニーナ連れて先に行ってなさい。」
臨時休業の看板を出していると駐車場に入ってくる車が……
「いい所に帰って来たわね……って何か不穏な事言ってるし。
ああダイショちゃん送ってきたのか。」
『面白かったデスよ?木星でプラントが動作不良起こしタリ。』
「その前になんで土木作業員コーディネートなのよ?
後でしっかりなのちゃんに問いただしましょうね。」
『似合いマセんか?』
「似合うんだけど女の子の服じゃないわよね。」
『たまにはセーラー服以外も着たいデス。』
「結構ダイショちゃん着替えてる方だと思うけど?
って言うか夏の合宿の時に参加すれば良かったのに。」
『六尺フンドシの巻き方ヲなのちゃんか夜叉丸さんカラ……』
「ダイショちゃん!水着はヤマナメちゃんか無知村さんか不真寺ちゃんに相談してね?」
「ここがみんなが休憩に使ったりしてる煮華よ。」
ドアを開けると……
「なのちんぽこよ~どこ行った~なの♪」
「何歌っとるか!」
「昭和44年の歌なの。
先日ファンクラブの皆さんに教えてもらったの。」
「友達は選べ!」
「あざすさん……たぶんなのちゃんの方が迷惑かけてる。」
「尚子ちゃんにも苦労をかけるわねぇ……」
「書店ちゃ~ん、これバスターが撃てない時の代用バスターガンっすよ。
出力はバスターに合わせて有るんで気楽に撃って欲しいっしょ。」
『わ~、ありがとデス。』
「こらこら不真寺ちゃん、凶器を渡すんじゃない。」
「アネゴも使うっすか?一応尚ちゃんの分以外は有るっすよ?」
「なんで1番か弱いあたしのが無いのよ?」
「何故アックスボンバーより弱い武器が必要っすか?」
「虐殺参謀、秘密結社はヒーロー打倒のために戦闘員にも武器を与えるものなの。」
「尚ちゃんがそのヒーローっすよ?」
「A-10ちゃんは人類の味方でも悪の殺戮ロボでもどっちでもイケるな。」
『人類ヲ殲滅シテオ花畑ヲ作ルノダ!』
『A-10、何言ってるんデスか!FEも止めなサイ!』
『お姉ちゃん、これはプロレスと言うお芝居デスよ。
お正月にアタシとなのちゃんがやったあれデス。』
『なるほど、理解しマシタ。』
「え?ダイショちゃんもしかして書店ちゃんより強いのか?」
『ワタシは汎戦闘用ナノで多少は力とスピードが勝りマス。』
「ヤマナメ!次はダイショちゃんのデビュー戦でどうだろうか?」
「わかった!書店シスターズを第4勢力にするんだな。」
「ついでに血液妖精とのカード組んで大々的なデビューにしよう!」
テーブルの上に置かれたケーキに書かれたhappy 3rd anniversaryの文字がやたらに浮いて見えたのであった……
この連中が揃って大人しく誕生日を祝えるはずがありませんでした。
と言うか書店ちゃん自体が日常の幸せの守護者のイメージで書いてますので一癖も二癖も有る連中に囲まれるとどうしても動かし難くなります。
真逆がなのちゃんで今回も気付いたらオー・チン・チン歌ってたりしますんで……
さて次回は 南極にクアドリウムとセラエナイトとダイショちゃん配達
第110話 これを使えと? お楽しみに




