第107話 土建屋ダイショ
『ロイガーノスの皆サンが過ごしヤスイ様にある程度高く掘るベキでショウね。』
「純度70%のセラエナイト……500トンでざっと720トン採掘に必要ですな。
ドカッティシリーズに打ち込んでおきましょう。
精製は漁協で行います。」
“ロイガーノスのみんなは要らない?ついでに掘るけど。”
“今は塔も作らないので不要です。”
“じゃあ掘らせてもらうよ。”
1号が切り出した岩盤を2号がモンスターに載せモンスターがパレンケの船倉に運んで行く……
この時ショゴス達は休憩時間なのだがなんだかんだで手伝っていたりする。
「トゥルーパー廃油だけじゃないのか……」
『ショゴス達用の宇宙服ダとウボ=サスラ様が量産してマシタ。』
「銀河帝国名乗れと言うのか?」
「ご主人……銀河を手にお入れ下さい……」
「廃油……それ言った奴その後すぐ死ぬんだが?」
「廃油はモンスターに撥ねられて異世界転生を……」
“手伝ってくれてるショゴス、怪我しないでくれよ?
セラエナイト集まらないより君たちが怪我する方が悲しいからな?”
“おお~っ!”
「ご主人、モンスターに轢かれた。」
キャタピラの下に潜り込んで遊んでるヤツも居たりするのだが……
問題は布ベストにニッカボッカーズに黄色い工事用ヘルメットの一見女子小学生が……
『皆サン!頑張っていきまショウ!』
「ダイショちゃん……その姿は?」
『なのチャンが地面掘るナラこの姿だと言ッテ……』
「いやその姿だと窒息するからね?」
『呼吸は任意設定デ止められマスよ?』
「宇宙線遮断効果は?」
『コレ一応宇宙服ですノデその機能も付いてマスし何より坑道内ですカラ。』
「ダースベイダーとストームトゥルーパーと土木作業員少女って……」
「義理も人情もドヤも有る~♪」
「廃油は何処で覚えて来るんだ?」
『建てテ~建てテ家建てテ~♪』
「ダイショちゃん踊らなくていいから。」
『壁を削っテ住民が怪我しナイ様に……』
「その辺りはドカッティ1号に任せて大丈夫ですぞ?」
「飯場の作成は?」
「テケリリ……数時間で終わるから作らなくていいよ。」
「お湯沸かないのね。」
「0.06気圧だからジュース位の温度で水は沸騰するぞ。
だからショゴス達もそのまま出ると体が沸騰するかも知れないんで注意すること。」
「ああそれでパレンケ内での作業だけなんだ。」
「トータルリコールってよく作ってあったんだねぇ。」
「廃油、それ私たち観てないぞ。」
「今度また上映会やるから楽しみにね。」
「サンダーバード2号を運搬用に作るのもいいですなぁ。」
「あれ76メートルから34メートルに大きさ変更されてますよ?」
「76メートルで輸送艦にするか34メートルでシャトルにするか……」
「コスモタイガーよりちょっと小さいのか。」
「80メートルが何機も280メートル(復活編)に入ってるのおかしくないか?」
「ご主人リアル盲眼?」
「いや明らかに設定おかしいだろ?」
作るのは確定した様である。
「結局は気密さえしっかり作ればデザインはどうにでもなります。
その点では空中要塞よりいくらか作り易いですね。」
「その辺りはそのうちと言うことで。」
「テケリリ、ご主人が秘密結社に目覚めた!」
「廃油は極悪参謀として補佐!
マッド博士とマシンガール確保!
あたしは美人幹部として……」
「曽我町子の役か……」
「誰が初代オバQよ!」
「その前になんで俺たちが悪役なんだよ?」
「邪神を讃え妖怪を使役する悪辣皇帝としてこれほどのはまり役はいないと思う。」
「テケリリ、極悪参謀を処刑に。」
「ゴハン抜きとサウナ2時間とおやつ没収……わかりました。
フルコースですね。」
「テケリリよ……平和な秘密結社じゃのう。」
「鷹の爪をヒントにしてます。
煉獄将軍怨爺、情けは無用です。」
「わしいつの間に参加してたんじゃ?」
等と遊んでいる間に採掘は終了した。
“ロイガーノスの皆さん、採掘は終了した。
快く採掘させてもらえて感謝する。”
“足りなくなったらいつでも採りに来て下さい。”
“ありがとう。”
「さぁ木星行ってプラント回収だ!」
「モジ、その事なんだけど……」
「ん?重水回収するだけだろう?」
「プラントのビーコンがダイショちゃんのしか確認できないのよ……」
「深く潜り過ぎて木星の重力圏に捕らえられましたかな?」
「その辺は安全装置としてラムロケットエンジンが搭載されてます。
ただ今回パレンケに720トンの荷物が入って居るのでパレンケ本体での回収は難しいかもしれませんなぁ。」
『最悪ハイエースは使えマセンか?』
「ダイショちゃん、借りるかも知れないよ。」
「TIEアドバンスドx1が完成してれば……」
「先生、なんでダースベイダーに仕立てようとしてるの?」
「廃油くんとテケリリちゃん用にTIEファイターを……」
「どこのデススター防衛に行くんだ俺は?
ってツインイオンエンジンってそんな簡単にできるんですか?」
「男根さんの輸送機がシングルイオンエンジンですな。
加速力重視でなければ組み立てスペースさえ有れば結構簡単ですな。」
「廃材先生が天才科学者に見える。」
「廃油よ、わしの主は元々天才科学者じゃ。」
「ご主人と廃材先生は仲が良いから無いと思うけど競ったらどっちが強い戦艦作るの?」
「私はエンジンや武装だけでデザイン壊滅ですよ?」
「俺は宇宙船すら実用化されてない地球人だぞ?」
「答えなくていいよ?
この廃油二人を競わせようと企んだだけだから。」
「テケリリ、何を証拠に?」
「それキン肉マン16巻くらいでゴールドマンとシルバーマンに子供が言った台詞でしょ?
結局超人始祖編で捏造だとバレたやつ!」
「しまった……まさかテケリリがキン肉マン読んでいたとは……」
「マスター、こやつやっぱりバカ・モノに戻しませんかな?」
「いい いい、かわいいイタズラに過ぎないから。」
「モジはそう言うけどあたしにはチョコレート食べられた恨みが有るからね?」
「ご主人へるぷみー!」
「食い物の恨みは俺ではどうしようも無い。」
「廃油、これが因果は回る糸車というやつじゃ。」
『木星に着いたンですケド……』
「ダイショちゃん……土建屋ルックの宇宙服脱がない?」
ここしばらく廃油が少し反抗的なのに気付かれたでしょうか?
これは単にしばらく出番の無い某ケモミミがツンデレの間違った解釈を教えたからです。
中身は今まで通りいい子なんですが要らないこと言う様になったとお考え下さい。
さて次回は プラント回収
第108話 原因発覚
お楽しみに。




