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やまぐちブックストアダイアリー  作者: 着ぐるみ人形あき
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第100話 突撃!隣の邪神殿

皆様のおかげで100話を迎えました。

本当にありがとうございます。

 「死せるクトゥルー、ルルイエの館にて、夢見るままに待ちいたり……

つまりは起きれないって事じゃなかろうか?」

「太りすぎて?」

「九谷さん兄弟なのにムチャクチャ言うね……」

「我が友は神話生物には理解有るんですよ?

特にショゴス辺りは全幅の信頼をしてます。」

「九谷さん、この生臭いのは何の臭いでしょう?」

「これクトゥルー(アホ)の自慰臭です。」

「たまにモジの部屋のゴミ箱から……」

「こらテケリリ!ご主人に嫌われるぞ?」

「なのちゃんはあの匂いこそ愛の源泉だと……」

「変態との友達付き合いは程々にしなさい。」

「やめろとは言わないんですね。」

「その子も保護対象なので。」

「その割に裸で引っ括って連れて来たわね?」

「あんたの指示です。

あの性天使ナノエルが一筋縄で行くはず無いでしょう。」

「天使ですか……」

「階級的には痴天使(エロビム)です。」

「そこ!勝手に天使にするな!」

「またその中から四つの生きものの形が出てきた。

彼らは人の姿をもっていた、おのおの四つの男根をもち、またそのおのおのに四つの翼があった。

その足はまっすぐで、足のうらは子牛の足のうらのようであり、みがいた青銅のように光っていた。

その四方に、そのおのおのの翼の下に人の手があった。

この四つの者はみな男根と翼をもち、翼は互に連なり、行く時は回らずに、おのおの男根の向かうところにまっすぐに進んだ。

男根の形は、おのおのその前方に人の男根をもっていた。四つの者は右の方に、獅子の男根をもち、四つの者は左の方に牛の男根をもち、また四つの者は後ろの方に、アフリカ象の男根をもっていた。

エロハイル書 第一章より。」

「バケモンじゃないですか!」

「あれが4人居たら店潰れるわ!

ってか聖書の文章改変するな罰当たり!」

「ご主人、ゼロ戦置いてある。」

「非公式ながら第二次大戦中にルルイエが浮上した記録は有るのよ。

当時は妄想とされたが日本、アメリカ、イギリス、ドイツから似たようなあらすじのモノが出て来てな……

ヒトラーはクトゥルーと手を結ぼうとしてたらしいと対魔連合艦隊司令官チェスター・ニミッツ大将が日誌に書いてる。」

「あんたそれ菊地秀行先生の邪神艦隊でしょ?」

「あれが実はノンフィクションだった。

ラブクラフトがニューヨークの地下鉄でグールと特殊部隊の諍いに巻き込まれたのも実話だったとしたら?」

「インスマスなんか居ないでしょ?」

「アジアの半島に生息してますよ?

細かくは言いませんが。」

「能登半島?紀伊半島?」

「陀勤秘密教団か……」

「廃材先生何に興味持ってるんです?」

「これ一発通常兵器の攻撃受けたら爆発四散するほど脆いですよ?」

「70年ほど前の兵器ですから。」

“よう来はったのう新しい大神官。”

「どうもお邪魔してます。」

“そのまま入っとくんなはれ。

ワイちょっとまだ動けんさかいに。”

「え?回天まで置いてあるの?」

「あの潜水艇水中ミサイル部分外れませんが?」

「あれは人間魚雷と言ってそのまま敵艦にぶつかって行くんです。

おお!マスタングにフォッケウルフ

あっちはメッサーシュミットme262ジェット!」

「ねぇ廃油、モジと先生違う世界に行っちゃったんじゃない?」

「新しい玩具見つけたらあんなもんじゃない?

特にご主人は生まれる前の兵器だし先生は初めて見る物だろうしね。」

「文字くん、この飛行機複製して飛ばそう!」

「良い考えです先生!」

「いい加減あんた達は帰って来なさい!」

「「はい……」」

“はっはっは 気に入ってもろたみたいやな。”

「クトゥルー、なんでお前変に訛ってるんだ?」

“こら邪神としての個性やで個性。”

「あ~、文字さん、今まで訛ってる邪神居た?

アザトースもウボ=サスラも訛ってないでしょ?

こいつキャラ付けで訛ってるんだよ。」

“んな訳有るかい!

お前らに封印された時に言語中枢やられたんじゃ!”

「まぁまぁクトゥルー様かわいそう……」

“あんがとな、ショゴスの嬢ちゃん……

嬢ちゃんでええんやろ?ワイ今精神構造だけで判断しとるよって。”

「お前も数人子供作ってるよな?」

“ガタノソア、イソグサ、ゾス=オムモグとクティーラが有名かのぉ。

クティーラなんかクタニドに叔父さん叔父さん言うて懐いてたのに……”

「親戚の愚痴になってきたな。」

“ちょっと散らかっとるけど入ってぇな。”


石板が堆く積まれた中央に鮹の頭とゴリラの体を持つ巨体が安置されている。


「他人呼ぶならエロ本隠しておけよ!」

「え?この石板エロ本なんですか?」

「何だよこの『ハイドラ昼下がりの滴り』ってのは?」

「エロ小説かホラー小説か区別が付きにくい……」

「おい!こっちのナイアーラ三世って何でナイアーラとノーデンス先輩が抱き合ってんだ?」

“せやからワイ動けん言うとるやろ!”

「もうそろそろ治って……

何で新しい怪我してるんだお前は?」

“ナイアーラが核爆弾のイメージ伝えくさってそれ寝惚けてるとこに受けたんじゃ!”

「あいつお前らの味方だろうが?」

“ナイアーラは自由(フリーダム)過ぎてアザトース様の言うこともまともに聞かんわい!”

「誰かにそっくりね……」

「褒め言葉と受け取っておこう。」

「なるほど、文字さんってナイアーラにそっくりなんですね?」

「あんな美形に似ているとは光栄の行ったり来たり戻ったり。」

「ああ、そっくりですね。」

「ペット枠でブラウンジェンキン欲しいな。」

「モジ、ユージとリトルで我慢して?」

「ユージって誰だっけ?」

「吸血アルマジロのチャーリーこと浜ユージ。

現在間蔵島合宿施設にて客寄せ営業活動中。」

「ああアレ……文字くんが面倒見てるんだ。」

「あざすさん……自分が押し付けた動物くらい覚えとけよ。」

「アルマジロ自体が嫌がって来ないんだから仕方ないでしょう?」

“クタニド……この人らホンマに人間かいな?”

「精神的異能力者とその上司だ、彼女もまた精神的異能力者なんだよ。」

「いやいや……慣れただけです。」

「アザトース様に周りを発狂させない、また正体を明かさない、力を使わないって言ったの誰だっけ?」

「そんな美人知りません。」

“そのお姉ちゃんハスターやクトゥヴァなら渡り合えるのと違うか?”

「お前もそう思うか……」

クトゥルフを下手に絡ませると様々なクトゥルフマニアの著作が出て来ます。

筆者の場合最初のクトゥルフは矢野健太郎先生の邪神伝説シリーズでラミア、ダーク・マーメイド、ラスト・クリエイター、コンヒュージョン、リ・バースを読み直していろいろ設定を変更したりしてますが……

さすがにビャーキー操る少女出したら怒られるだろうなと……その前にハスター出さなきゃならないし。

さて次回は なんでこいつが次期神官?

第101話 コールオブクトゥルー(クトゥルーのご指名) お楽しみに。

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