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鳳炎鳥伝説(&鳳氷鳥)  作者: 亜井下茶女
7/16

ゴウシ隊長

7、、

作戦当日、、、


ゴウシからの伝書鳩が来たので、サガ軍が東門を攻撃していく、、、


禁門軍のウコン隊長には、矢からの攻撃に注意しているように伝えていた。


サガ軍は、本気で東門を破るつもりは無い、青龍軍の誘導が目的である。


ゴウシ隊長は、西南門近くに来ていた。合図を待っているのである。


ウコン隊長は、形勢が不利になったと見せかけて、青龍軍の応援を頼むのであった。


青龍軍の隊長がやってきて、、


「何処の軍が攻めてるのだ?」


「はい、味方であった月城の軍ですね、、」


「なにぃぃ、反乱軍か!!」


「それが変なんですよ、叟璽燬軍の旗ともう一つ別の旗が、、」


「あれは、、皇族の印ではないか!」


「すると、指揮をしている銀髪の女に見えるけど、もしかして皇女様なのか?」


「其れは、良く分かりませんが、、帝を巡っての反乱軍ですかね?」



そのように、ウコン隊長は、青龍軍の隊長に言ったのである。


ウコン隊長は、合図の黄色い旗を上げていた。


其れを見て、サガ軍は、合図の陣太鼓を鳴らすのであった。


その音が西南門にも聞こえた、、禁門軍の門番が錠を開けていく、、


それを見て、ゴウシ隊長たちは、寒明宮目指して突入して行く、、、


乖煌殿では、女皇様と重臣たちが鉱物生産低下について議論をしていた。


其処へ急報が入る、、と、、


「なにぃぃ、、反乱軍だと!その者は何処の者だぁ、、」


「それが、、どうも皇女様のようなのです、」


「なに、、皇女ならすでに捕えてある、、」


「えっ!捕えてある!!」「えぇ、皇女様を、、、」「どうして!!」


重臣たちは、口々に発して動揺するのでありました。


女皇様は、しまった!つい口を滑らせてしまったと、、、


ゴウシ隊長は、寒明殿の珊皇女が閉じこまれている部屋まで来ると、、


扉が開かない、「珊皇女様、、」と叫んでいた。


すると中から、「ダレ? その声は、ゴウシなの?」


「はい、ゴウシでございます、珊皇女様、扉を開けてください、」


「ダメなの、魔物が何かの術で封印されているの、ゴウシ、」


「えぇ、、封印を解くものはないものか?」


「それが分かれば良いのだが、、、」


「珊皇女様の妹君、江皇女様と来ています、、」


「妹の江がですか!ならば、コレを渡してください、、」


そう言って、窓の隙間から手を伸ばしてゴウシに手渡す。


「なんですか?珊皇女様、」


「このペンダントを渡せば分かるから、ゴウシ、」


「はい、分かりました、珊皇女様、必ず江皇女様に渡します、」


「頼みましたよ、ゴウシ、」


「はい、助け出す手立てを見つけて来ますから、それまで我慢してください、珊皇女様、」


「はい、頼みましたよ、絶対に本人に渡してくださいね、ゴウシ、」


「はい、畏まりました、、珊皇女様、」


ゴウシは、珊皇女を目の前にして、泣く泣く引き上げて行くのでありました。


ゴウシは、寒明殿を出て、とにかくサガ軍に成功の合図を送る。


其れを見た、江皇女とサガ軍は、撤退して行くのであった。


「あっ!反乱軍が撤退して行きます、ウコン隊長、」


「そうだな、、我らの勝利だな、、」


サガ軍は、月城の民を非難させて、月城の軍は隠し砦に移動させる。


江とサガたちは、チヨウツ街の隠れ家でゴウシ隊の帰りを待っていた。


しばらくして、ゴウシ隊が戻ってきたのである。


ゴウシの報告を聞いて江たちは、ガッカリしていた。


江は、ゴウシと二人きりになって、、


「江皇女様、コレを珊皇女様から預かって参りました、、」


ゴウシは、レピドクロサイトのペンダントを江皇女に手渡す。


「コレは、妹、珊皇女のペンダントでは?」


「はい、江皇女様に渡すようにと珊皇女様から預かって参りました、」


「それじゃ、、わたしが持っていたペンダントは、、、」


「おそらく、どちらかが正当な持ち主でしょうね、そのペンダントは、、、」


「あぁ、そうかも知れない、、ゴウシ様、」


江は、渡されたレピドクロサイトのペンダントを首に掛けると、、


レピドクロサイトクォーツとアナンダライトクォーツのペンダントが互いに反応し合い、


光を放って点滅して直ぐに消えていく、、、


その光景を江とゴウシが不思議に思っていた。


ゴウシは、もしかしてあの伝説の鳳炎鳥のペンダントでは、と思っていた。


このペンダントは、持ち主の霊性が強くなったら発動するのである。


心が鍛えられ強い霊性を持ったときに発動し覚醒に導くのであった。


其れは、、少女が17歳過ぎたころと伝えられていたが、、そうでもないようである。


江は、あと少しで16歳になる、、果たして、、、


そして、ある日、、


江皇女が養母の形見として、玉の腕輪を眺めていたら、、ゴウシが、、


「皇女様、、その腕輪は誰に貰ったのですか?」


「あぁ、コレね、、養母の形見ですよ、コレがなにか?」


「わたしの母の物とそっくりなもので、それで、、」


「そうなんですか、、コレと同じ物があるなんて知りませんでした、」


ゴウシは、幼い頃を思い出していた、、、


ゴウシが5歳の頃の思い出が、、、よみがえ、、


母親に貰ったのは、一点物の玉の腕輪と聞いていた。


ゴウシは、幼い頃に許嫁に渡した物と似ていると思った。


其れは、、双子が産まれて間もない頃、、、


「ゴウシ、良く聞きなさい、この二人のどちらかが貴方の花嫁になるのよ、」


ゴウシは、二人を眺めていたら、片方の女の子が笑ったので、、


「ボク、この子と結婚したい、、」


「そうなの、、だったらその証として何かあげなさい、」


「うん、、母上に貰った腕輪をあげるね、、」


「そうですか、この子がゴウシの将来の花嫁ですね、あっ、笑ってるね、、」


ゴウシは、女の子に玉の腕輪を持たせていたら、笑ったのであります。


すると、、蕾だった花が開いていく、、鉢植えの花が一斉に咲きました、、


珊皇女を救う手立てを考えていたが、なかなか良い方法が見つからない、、


その間、叟璽燬国の重臣たちと裏で合い江皇女の身方に付けていく、、


重臣たちは、女皇様が鋳造工や掘削工を軟禁しているのに疑問を抱いていたのである。


もしかして、正統な王位は、別に居るのでは、、と、、


溶岩淵に入った者を審問せずに直ぐに処刑していることに不満を抱いている。


そんなこともあって、次々と江皇女側に付いてくる者たちが増えていった。


ゴウシは、江皇女と行動を共にして行くうちに恋心を抱くのであった。


江皇女も同じくして、、ゴウシを好きかも、、と、、、


禁門軍は、江皇女側に付いたが、、、あと、、、


青龍軍と赤帝軍は、女皇様(紅玉)に忠誠を誓っているだけに身方にできないでいた。


徐々に江皇女側に勢力を拡大していくのであった。




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