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歴史とDNA

続耳垢遺伝子について

作者: とびうお君

 耳垢調べてみると奥が深かった。まずこれ東北人が乾型最大で極北集団の方が僅かな差だが湿型が多かった。それでもこれは違和感がある。私はあくまで混血前の東北人は極北集団に近いと書きたかったのだ。混血語後は同程度でよかった。まさかに逆転現象するのはちと違和感がある。


 そこで調べてみるとアメリカ先住民は半分以下で、コテコテの寒冷適応したイヌイットも60~70%程度でしかない。これで確信したおそらくQ系が持ってる西方集団の遺伝子だろうと、後、極北集団は古いCDEの遺伝子を根底に持ってる。直系であるハプロは無いが、その他でいろいろそういった痕跡がある。そのうちEは無視して良い。他にもC1に近いC2が受け継いだ可能性も高い。


 適応前の集団の差で微妙な差はあるようだ。


 それで終りじゃない、この遺伝子続きがあって、実は耳垢は一つの結果にすぎなくて、実際はワキガのエポクリン腺の退化が原因だった。要するに湿ってるのはエポクリン腺が原因だったというわけだ。東北人以外の耳は匂うのか?は知らない。他にも様々な表現形が関わっていて、耳垢はどっちかといえばこのエポクリン腺の副産物だとなる。液の量が少ないから乾くってだけの話になる。


 同様にエクリン腺に関する遺伝子も東アジア人に特有の有意な差があると特定されて、両方を統合すると汗に関して適応的なものが働いたと見える。これひょっとして進化じゃなくて退化なのじゃないか?と見たわけだ。寒いところでは自然と汗を出す機能が衰えても問題が無い。高温地域では熱中症などで汗が死に繋がるのでこれわかると思う。


 退化だとすると説明がつく。積極的な生存率を上げる進化ではないため適応が強く働かなかったとなる。実際は汗が死に直結するケースもある。体を冷やすケースがあるからだ。風邪など特に死に直結すると思う。どちらか?真相は分からないが、私は退化だと見ている。何故なら自然界で退化は頻繁に起こる進化の良い例だからになる。


 分かりやすいものならVCを作る機能の消失と色覚の緑の消失になる。特に人間が緑を感じれるようになったのは、哺乳類では特異な事で、進化は難しいが退化は使わなければすぐ起こってしまうとなる。生物全般的に使わない機能の退化の方が起こりやすい。同時に退化の適応度は分かりにくい。


 今でもエネルギー的損失で説明されるけど、妙に回りくどい。この点は専門的じゃないので勘弁して欲しいが、退化に繋がる遺伝子が必要な機能の遺伝子と較べて集団に広まっていく率は低いと思う。ここは本当に申し訳ない専門的な研究結果を知らないので私の感覚的なものになる。起こりやすいが起きた後の遺伝子の広がりはおそらく低いと見ている。


 ほかに有意な遺伝子ではアルコール分解があるが、これはがっかりするものがある。これは良く知ってる人の間ではタイの方が東北より高いと分かっている。特に日本人だけが特異に分解できない遺伝子の頻度が高い。アルコール分解は寒冷適応じゃない。しかもこれは南方の適応だと結論つけた学者も居て、南方の病原体がアルデヒド濃度が高いと死滅する例を挙げている。


 アルコール分解だけは北方形質としてはほぼ無視して良い。素人の私でも知ってるからここは研究者の不勉強にがっかりする…。


 後汗腺が退化に働きやすい根拠として、汗腺は動物は発達してない。特異的に人間で発達したものなので退化の方向が働きやすいだろうなと見てるから。一応適当的だと思うし、かなり遺伝距離が離れているイヌイットでも南米人よりは優位な差があるので寒冷適応と思われる。


 甘いのは間違いないが、耳垢は寒冷適応の適応度によって遺伝距離のある集団でも環境が似てるならその遺伝に関しては均一性があるってのはある程度根拠になってると思う。


 この研究者甘い点があると指摘したけど、今回の事で寒冷適応自体に疑問が生じてしまった。私は別の人の研究で知っていたので驚きは無かったが、複数の形質が同じ遺伝子で変化するとどれが適応的なのか?が分からないのと、そもそもそれは寒冷によるものなのか?があまりにバラバラで分からないとなってる。


 研究の結果で分かったのは、東北アジア人には形質に関係する特有の遺伝子変化があるってだけ。この点退化と見たのは私の発想になる。


 後補強するものとして、日本人に限った研究だが、日本人は寒さに反応して熱を生み出す遺伝子に変異がある。おおこれは機能が明確なので寒冷適応に違いないと。それは間違いないのだが、問題は民族観地域間での頻度の差異を調査して無い…。違いがあるが程度はわからない。


 これでは私の目的には合わない。寒冷適応の遺伝子が極北東北をまとめて適応的に均一に広がったと。耳垢は残念ながら甘い。その原因は退化によるものじゃないか?と。


 実は、これに毛も関わっている。これらの遺伝子には毛が副産物として減る傾向がある。直毛もこれに関わっている。汗腺ってのが皮膚の一部なんだからだと思う。ただ寒さと毛って増えるのじゃないか?と思うから変なんだ。実際犬は顕著に増える。これやっぱり副産物かもしれない…。直毛は分からないが、体毛の減少は汗腺の退化の副産物じゃないか?と思う。


 何故なら人間程度の毛なら別のメリットがあるなら無い方がましだからだ。退化はエネルギー的にプラスになるので。


 寒冷適応の証拠は見つかったが、それらと関係あるのか?微妙な形質が多すぎる。ある意味以前の私の説の復活の部分もある。目もひょっとしたら顔の変化の副産物かもしれない。こういう事は良く有るんだ。目の変異の遺伝子は顔の骨格の遺伝子と強く関係しているんだ。前書かなかったけど、違和感があったのは確か。今回の話でその違和感がモット出た。


 少し進路修正として、寒冷適応の変化は、アメリカ先住民に近いグループとは遺伝的に遠い東北部の一部の集団に発生したものと考えられる。NかC2なのか?分からないがQが中心のグループじゃない。Qを中心としたアメリカ先住民居残り組はどっちかと言えば、後から混血して適応的淘汰を受けた集団だと今なら分かる。


 後耳垢最大の問題がある。以前すべての変異は段階的じゃなくて小さな1集団で起こったと書いたがあれは間違いだ。汗腺の変異自体はアメリカ先住民移住前に起きてる。退化はすぐ起こるのとおりになる。淘汰自体が先住民移住後に起こったのでヤンガードリアス期後に移住したイヌイットでアメリカ大陸内で有意な差になってるとなる。


 黄河に近い地域じゃ無いと言うのは相変わらず変わらない。ただC2系のやや東北よりの集団だと思う。どうもQと関係する変異は甘いと思う。悪魔の門の位置からして沿海州とアムール川のあたりになる。あの辺りに何かがあったんだろう。ただウリチは違うのじゃないか?と思う。あれは古い遺伝子が多い集団なので。女真やエベンキ辺りなのかなと思う。


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