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異世界満喫冒険譚  作者: GDKK
大陸編
17/359

15、マイヤーとオークション

VS領主!?

オークションの回。

その夜、マイヤーの好意で泊まることになった四人は、客室に通されると夕食まで各々自由に過ごした。


(あの女、会話の途中でなんかやってたな~)

客室のベッドに横になるケイが、そんなことを思った。

会話の途中でマイヤーがケイに向かって、念力のようなものを飛ばしているのを感じたのだ。

例えるなら太陽の光が肌が当たっている感じである。

ケイの場合は完全偽装のスキルがあるため、鑑定系のスキルは無効になる。

しかし、正直あまりいい感じはしない。

ケイはマイヤーのことは注意するべきだと思い直した。


ヴォルトからの夕食の合図で、ケイが目を覚ました。

どうやら考えているうちに寝てしまったようだ。

「もうメシ?」

「お休み中のところ申し訳ありません。」

扉を開けると、ヴォルトが申し訳なさそうな顔をしていた。

「少し寝てただけだ。案内してくれ」


ダイニング・ルームにはすでにアダム達の姿があった。

「遅かったな?」

「寝てた」

「ケイは本当に自由ね」

席に座るとマイヤーがこちらを見て微笑んでいた。

「ケイさんもいらしたことですし食事にしましょう。ヴォルトお願いね」

「かしこまりました」


食事はとても豪華なものだった。

子羊のステーキにサラダとパン、盛り付けられた果物、出されたワインも味わい深いものだった。ワインはフリージアから取り寄せたそうだ。

「ケイさんはどちらの出身ですか?」

マイヤーがケイに声を掛ける。

「日本」

「ニホン?」

聞き慣れない場所に全員が首を傾げた。

「それってどこよ」

「海を渡った先にある小国」

正確には異世界なのだが、海に囲まれたところは合っているので全てが嘘ではない。

「どんなところなのですか?」

「デカい建物があったり、世界中の物資が集まったり、いろんな技術が発達してるとこ」

「結構豊かなのね」

「まぁ素晴らしいですわ。いずれ行ってみたいと思います」

マイヤーが食いついているが、異世界なので無理である。

ケイは返すこともなく、黙々と料理を平らげた。


「ふぅ、食った食った」

「領主様の前でそれはやめなさいよ」

満足した様子でお腹を叩くケイにあきれ顔のシンシア。

「さすがのお味でした。子羊のステーキに胡椒を使うところはさすが料理人といったところです。焼き方について是非とも教えて頂きたい」

レイブンは料理人の焼き方に興味をそそられたらしく、密かに教えて貰おうと考えていた。


「ケイさん、少しお話でもいかがでしょう?」

各々部屋に戻るなか、ケイはマイヤーに声を掛けられた。

事前にシンシアから、領主に失礼なことはするなと言われ続けたためか二つ返事で応じた。

談話室に通され、マイヤーから座るように言われると、向かいのソファーに腰を掛けた。

「話って何?」

「私はケイさんにとても興味を持っております」

側に控えていたヴォルトが紅茶を入れ、二人に出した。

マイヤーは紅茶を一口飲んでから話を続けた。


「あなたは何者ですか?」


領主のカンまたは警戒といったところだろうか?

ケイは予め想定していたのか、特に驚いた表情はない。

「Cランクの冒険者だけど?」

「Cランクの冒険者が、短期間でレッドボアやクラーケンを討伐できますか?」

「いるんじゃない?」

「少なくとも、私は存じ上げません」

ケイを見据え、わずかに答えを探るそぶりをみせる。

「あんたから見て、俺は何に見えてるんだ?魔物か?」

マイヤーが首を横に振った。

ケイは何も言わずに次の言葉を待った。

「私にもわかりません。しかしあなたは他の方とは違います。できればお話をお聞かせ願えばと・・・」

「領主の責務か?」

ケイの言葉に無言のマイヤー。


また太陽の光が肌が当たっている感じがした。

鑑定系のスキルでこちらの情報を得ようとしている。

食事中も同じようなことがあったため、ケイはそれに便乗し、彼女の魔力を介して同じことをすることにした。

そのなかに面白い項目を見つけて思わずにやりとした。


「何か?」

「マイヤー、あんたさ俺になにかしてんだろう?」

表情には出なかったが、一瞬身体が強張っている様子をみせる。

同時にヴォルトの目線がこちらを向いた。

「何のことでしょう?」

「あくまでもしらを切る、と。それならそれで構わない」

ケイが出された紅茶に口をつける。


「この話は終わりだ」


ケイが席を立つと、ヴォルトが進行方向に止まる。

「まだクレイオル様のお話は終わっておりませんよ?」

「ヴォルト、あんたもだ」

ケイがヴォルトの内ポケットから、器用にあるモノを取り出す。


ナイフだ。


「これ、なに?」

さすがに見破られるとは思っていなかったのか、一瞬息を呑んだ。

「冒険者一人に、これはまずいんじゃない?」

どう?と言わんばかりの表情でヴォルトをみる。

ケイは目を細めて言葉を続けた。


「【理の瞳】」


その言葉に二人が驚きの表情に変わる。

「鑑定系のスキルの一つで、鑑定の上位に当たる。しかも偽装でも見破れる」

物事や行動を把握し、ある程度の偽装も無効にしてしまう。

千里眼と鑑定を合わせたようなスキルで、マイヤーのユニークスキルでもある。

しかし、ユニークスキル【完全偽装】のケイには意味をなさない。


「あんたらのしてること、風呂に入っている時に覗かれるぐらい不快なんだけど?」

マイヤーの方を向き、ケイが尋ねる。


「・・・申し訳ありません」


目を伏せ、マイヤーが頭を下げた。

さすがに誤魔化し続けることが難しかったようだ。。

ケイがソファーに座り直すと、マイヤーが説明始める。


「ギルドからレッドボアの魔石を出展したいと話があった時、それが一人で行ったことだと聞き、初めは耳を疑いました」

マイヤーはレッドボアの単独での討伐に信じられない思いだった。

どんなに熟練した者でも、上位の魔物を単独で討伐するにはリスクが高すぎる。

それを知っているマイヤーは、その人物がいかほどの実力なのか。

日に日にその思いを募らせた。


そして彼女にとってケイは、不思議と恐怖でしかなかった。


偽装も見破れるという【理の瞳】が全く効かなかったからだ。

最初は何かの間違いだと思い、何度も試しては何度もはじき返される。

彼女から徐々に余裕が失われつつある。

その結果、先の言動である。


ヴォルトのことも同様である。


ケイが懐に忍ばせてあったナイフを手にした時、血の気が引くのを感じていた。

彼もまた、気づかれてはいけないところを気づかれていたのだ。

口には出さないものの、それがなにかを完璧に把握しているような表情でこちらを見ている。

まさに蛇に睨まれた蛙である。


「“好奇心は猫を殺す”をご存じ?」


とある国の言葉で、過剰な好奇心は身を滅ぼすとか心配事は身の毒などという一説がある。

「知らなくていいことも世の中にはある。あんたらも知られたくないことぐらいあるだろう?」

ケイは二人の顔をジッと見ていた。


「俺は、やりたいことをやり行きたいところ行く。それしか言うことがない」

「・・・そうですか。迷いのない選択かと思います」

たった一言だが、二人には踏み入れては行けない何かを感じた。

領主としての立場では複雑な心境だが、マイヤーはあえてそれを受け入れる選択をした。

「私はケイさんのことを理解したいと思います」

「クレイオル様!」

ヴォルトを制止、ケイを見据えてマイヤーは続ける。

「あなたが何者であろうと、私はこれから先、手を差しだそうと思います」

「お、おぅ」

マイヤーが何かを決意したような表情で告げると、ケイは彼女が何を思ったのか理解できずに曖昧な返事を返した。



翌日ケイ達は、マイヤーとヴォルトに連れられ、馬車でオークション会場に向かうことにした。


会場は、商業地区の一画の空き地を利用しテントを広げた形になる。

テントの中をのぞくと、300人ほどが入るスペースに椅子が配置されている。

すでに客らしき人達が何人か入っていた。

「ここでやるのか?」

「はい。今回は魔石を目玉にしているので、おそらく今回は参加者は多いかと思います」

マイヤーの言葉通り、会場に続々と人が入ってくる。

関係者だけの席が別にあるらしく、案内係の指示でそちらに向かう。


「結構な数なんだな」

「今回は50点ほどございます。魔石は目玉となりますので順番的に最後になりますが」

会場の裏にはオークションに出展する品が並べられておりヴォルトがそう答えた。

昨日の一件で、警戒を強めるワケでもなく一執事の対応である。

「不思議ですか?」

ケイの表情にヴォルトが声を掛ける。

「いや、別に・・・」

「ふふっ」

気まずそうな表情のケイを見て、ヴォルトが笑みを浮かべた。

完全に孫を見る祖父のようなものである。

「何かあったの?」

「なんでもない」

そのやりとりにシンシアが不思議そうに尋ねたが、ケイがそれに答えることはなかった。


「これはマジックミラーか?」

関係者の席は、会場の真後ろにあった。

招待されたのは自分たちだけのようで、人数分の席に長いテーブルが置かれている。

「よくご存じで」

マイヤーが感心したように振り返る。

「俺の国にもある」

「こちらは普段、不正を有無の監視や要人のための部屋となっております」

席に座ると、案内係から紅茶を差し出される。

ゆっくりと楽しんでいけ、といったところだろう。

ご丁寧に果物の盛り合わせも運ばれてくる。


「で、皆やっぱり魔石狙いか?」

グレープを一つ取り、口に放り投げるケイ。

「全員がというわけではありませんが、フリージアの関係者やマライダの関係者の姿がありました。おそらく魔道具関連でしょう」


極寒の地フリージアは、年間を通して雪か降り続き寒さが厳しいため、大きな都市では気温を一定に保つ魔道具が存在する。

ケイの取ったレッドボアの魔石は、火属性になるためおそらくこれ狙いだろう。

砂漠の都市マライダは、クラーケンの魔石狙い。

水属性のクラーケンの魔石は、水の供給の魔道具にあてがわれる。

一年を通して日が照りつける国のため、水分は欠かせない。

港町では海が近いためあまり必要としないが、内陸はほぼ砂漠で雨も降らないために使用される。

「そいつら、今までどうしてたんだ?」

「フリージアは、エストアにいるサラマンダーの魔石を定期的に交換・補充をしています」

サラマンダーはエストア高地にいる魔物である。

動きは速く、高温のブレスに爪は炎を纏う。パーティの冒険者でも苦戦を強いられる魔物の一体でもある。

「マライダは、海の魔物であるキングスライムの魔石を使用してます」

キングスライムはスライムの王と言われ、物理攻撃を全く受け付けず、水属性の魔法を駆使するため手練れの冒険者でも苦手とする者は多い。

「定期的に入れ替えてるってこと?」

「魔石の状態によっては、数年に一度というところでしょう」

「結構めんどくさいな、それ~」

ケイがグレープをまた一つとり、口に放り投げる。


そうこう話しているうちに、オークションが開催された。


遺跡ダンジョンから発掘された武器や防具に大型魔物の目玉、何に使うかわからない物まで出展されている。

「魔物の目玉なんて何に使うんだ?」

「あれはたぶん錬金術に使用されるんじゃないかな?」

隣に座っているアダムが答える。

「錬金って草のイメージがあるけど?」

「草って・・・錬金術は薬だけでなく、物を生成できると言われている」

「物?」

「アクセサリーや魔法のアイテムなんかが一般的ね」

補足するようにシンシアが答える。

「アクセサリーって鍛冶師じゃねぇの?」

「アクセサリーを造るだけなら鍛冶師だが、エンチャント付きのアクセサリーは錬金術でしか手に入らないんだ」

「魔法の効果を付加する職業ってないの?」

「文献によれば過去に存在していたそうなんだが、今は確認されていない」


レイブンがダナンの図書館で読んだ文献によると、過去に『エンチャンター』という職業が存在していた。

彼らは、自身の魔力を使い、アイテムを生成したり装備に魔法を付与する力があったそうだが、錬金術師が登場したと同時にいつしかその姿を見せなくなったとのことだ。

ケイは魔法使いだが創造魔法によっていろんな物を生み出せる力がある。

そう考えると、エンチャンターに近いのかもしれない。

ケイが周りに内緒でステータスを確認すると、称号の項目にエンチャンターと記されていた。

さすがにやばいと思い、即座に隠蔽する。

知らない間に追加されるのが怖いと思った瞬間だった。


オークションは最終を迎え、魔石がかけられることになった。


「いよいよオークションも終盤!今回の目玉はレッドボアの魔石とクラーケンの魔石になります!」

司会者の紹介で会場が響めく。

まず舞台の中央にレッドボアの魔石が運ばれる。

明かりに照らされた魔石は、深みのある赤を醸し出していた。

会場から恍惚としたため息が聞こえてくる。

「なんか気持ち悪いんだけど、この会場大丈夫か?」

「それだけ魅力的な物だと言うことです」

何かに取り憑かれていようにも見える様子にケイが引きつり、マイヤーが諭す。


「では10万から開始します!」

司会者の合図で競りが行われる。

「20!」

「30!」

「50!」

「75!」

恐ろしいぐらいの値の上がり方である。

あっという間に100万を超えた辺りから激しさを増す。

「120!」

「150!」

「200!」


「どんたけ金持ってんだよ~」

その様子を見ていたケイがさすがに声を失う。


「700!」


年配の男性の声で競りが止まる。

「700が上がりました。他には居ませんか?」

司会者が様子を伺い、他にいないことを確認すると木槌を叩いた。

「レッドボアの魔石は700万で落札されました!」


「さすがといったところね」

シンシアが感心したように言った。

「あのじいさん知ってんのか?」

「アシエル商会の相談役と言われているジャニス・サンドラールよ」

アシエル商会は全国的にも有名な商会で、各地に支部があるが本部はフリージアになる。

ジャニスは各地に赴き、常に世界情勢や情報の把握に努めている人物でもある。

以前は、アシエル商会のまとめ役を担っていたが、その人柄か現役を退き相談役となっても慕う者が多いと聞く。


「続きましては、クラーケンの魔石になります。こちらは両眼が魔石となっておりますので、二つまとめての金額になります」

運ばれてきたクラーケンの魔石は水色だった。

「あれ?あんな色だっけ?」

「海の魔物は魔素と魔力の関係で色が変化する物も居るんだ。クラーケンもそのうちの一体なんだろう」

アダムがそう説明した。

ケイ達が見たクラーケンの眼は黄色だったが、魔素と魔力の影響で変化したもので本来は水色である。


「こちらは両方で50万から開始します!」


先ほどより高い価格設定である。

それをものともせず価格がつり上がる。

あっという間に100を超すと、そこからの争いは激しい。

「600!」

「650!」

「700!」

聴いているこちらがおかしくなりそうである。

最後の方になると、二人の男性が競り合っていた。


「900!」


競っていた二人とは別の声が出る。

日に焼けた肌の青年である。

「900が出ました!そちらのお二人はいかがです?」

司会者が競っていた二人に聞くと、男達は首を横に振った。

「他にはいらっしゃらないようですので、900万で落札いたします!」

木槌を叩き、今回のオークションは閉会した。



その後、落札した二名を招き、直接手渡す方向で話が進んだ。


「レッドボアの魔石をみるのはいつぶりだろうか?」

帽子に杖を突いた男性、ジャニス・サンドラールは言った。

ひょうひょうとした雰囲気とは別に魔石を見る目は鑑定そのものだ。

「これほど綺麗な状態で見るのは、私も初めてです」

「そうなのか?商会の人間ならありそうな気がするけど?」

「魔石を見たことはあるが、冒険者の実力的なことを考えると完璧はないに等しい」

ジャニスは壊れ物を扱うかのように魔石に触れる。

感触はひんやりとしていた。

「代金はこちらになります」

ジャニスの護衛から料金を受け取る。

「確認はしないのか?」

「その必要はない。商会なら信用第一だろう?嘘をついて信用がた落ちなんて屈辱じゃねぇ?」

ケイがそう返すと、ジャニスは満足そうに笑みを返した。


「まさか出展者にお会いできるとは思いませんでした」

クラーケンの魔石を落札した青年は、実に気が弱そうだった。

「ルークス・ルーナエ・ヴェーラと申します。ルークと呼んでください」

彼は二人の護衛に付き添われていた。

護衛は二人とも女性だった。

「こちらの二人は普段、兄の護衛をしてまして今回のために同行して頂いたんです」

「アレグロです」

「タレナと申します」

褐色の肌に橙色の髪をした二人が礼をする。

顔が似ていることから双子のようだ。


ルークス・ルーナエ・ヴェーラ

彼は砂漠の都市マライダの主マーダ・ヴェーラの弟になる。

23才と若いながらも兄の補佐として活躍している。

一見気が弱そうだが、政治を始め、外交や物流関係などの事業にも精通している。

人は見かけによらない。



彼らを見送った後、ケイ達もアーベンに戻ろうとしていた。

「もうお帰りですか?」

「俺たちは冒険者だ。やりたいことはいくらでもある」

そもそも本分は冒険者である。

「それでしたらこちらを」

少し寂しそうな表情でマイヤーが小箱をケイに手渡した。

「これは?」

「開けてのお楽しみです」

マイヤーは馬車の方に行くと、こちらを振り返った。


「またお会いしましょう!」

マイヤーとヴォルトを乗せた馬車は、屋敷の方へと去って行った。


「で、何を貰ったの?」

シンシアが横から覗き込むように尋ねる。

「さぁ?」

手にした小箱を開けると、星形のブローチのようなものだった。

星の端には宝石があしらわれており、金色ではあるが静かに輝いていた。

「ブローチ?」

ケイが首を傾げる。

何か意味があるのかと三人の方を向いた。

三人はなぜか沈黙していた。

「なぁ、これなんだ?」

「あんた!ほんっとーに何も知らないのね!!」

シンシアがわなわなと震えた後、爆発したかのような声量で叫んだ。

「まぁ、俺も初めて見るから人のことは言えないけど」

「ケイ、これはクレイオル家の家紋だよ」

困惑しているアダムの隣でレイブンが答える。

「家紋?」

「王族や貴族から特別に与えられる勲章で、一種のけん制なんだろうね」

「けん制?要はお気に入りってことか?」

「そうよ!『この人は私が大事にしてるから、何かしたらただじゃおかない!』って意味!!」

シンシアがなぜか面白くなさそうな顔をする。

「変な顔」

「殴るわよ!」

アダムとレイブンの周りを追いかけっこするかのようにグルグル回るケイとシンシア。


賑やかになった彼らに、ここに居ないマイヤーがいたずらっ子のように舌を出してる気がした。

オークションって実際どんな感じだろうね?

次回の更新は4月24日(水)になります。

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