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馬が見える駅  作者: 増田和崇
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④ 早田家

幸一は早田家に結婚の許しをもらいに行く。早田家に結婚を承諾してもらえるのか?不安な幸一であった。

その頃の枡の家族は、父の新一、母の辰子、長男:幸一、長女:敏美、次男:建二郎、三男:三男、祖母の初子の7人家族。


商売をしている家に嫁ぐということは今後の苦労も大いに違いない。それに身体障害者の三男の事もある。現在末っ子の三男は養護学校に預けられているが2年後に家に戻ってくる。 苦労するのは目に見えて明らか。


しかしまちは、なぜか心配と同時に好奇心のようなものも心の片隅に芽生え始めていた……


それから1ヶ月を過ぎた頃、枡幸一はついに早田家に挨拶をする事を決断した。


早田まちの父七太郎、母ミチは畳の居間で待っていた。まちの家はいかにも古民家といった家だ。農家をしている。庭が広く、トイレは外にある。玄関を入ると土間があり、火鉢があった。


まちの両親は歓迎してくれた。他愛もない世間話を一通り済ませた頃、遂に確信に迫って行く。


「お嬢さんと結婚させてください」いきなり直球な語句で切り出した。


「枡さんはお酒好きですか?」七太郎は酒を進めた。本来無口な性格で酒でも飲まないと話も出来ない。


「はい、好きです」


「ではこれどうぞ」


と七太は一升瓶をテーブルの前に置いた。


「一杯やりながら話しましょう」


それからは酒も入り和やかに時が流れた。後で聞いた話だが、結婚の許しをもらいに来た席で酒を好きだというのは、たとえ本当に好きでも好きだとは言うものじゃないらしい。


自分の娘が酒飲みはに嫁ぐとなると、苦労するかもしれない。しかも目の前で一升飲んだのだから普通じゃない。

しかし七太は幸一の嘘を言えない、身体障害者の弟を大事ににしている真直ぐな心の青年に娘を嫁に出す決意をしたのであった。


とりあえず、結婚のスタートラインにつくことが出来た幸一とまち。これから忙しく大家族に嫁いでやっていけるのか⁈

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