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勇者様御一行はいびつな円になりながら今後の作戦を立てていた。
「おい、勇者、ここに来るまで大分レベルアップしただろう。教会に行ってステータス割り振ってこいよ。
今後の事を考えたらできれば力に全振りしたいところだけど、勇者にしか使えない魔法とかもあるしなー。
悩ましいとこだけど、結局このまま平均的なステータスになっちまうんだよなぁ。
幸運は多少下げてもいいか?」
そう話すのは騎士様
「えー、オレもう少し筋肉付けたいんだけどなー。
脱がなきゃ分かんない程度の細マッチョじゃつまんないよー。」
この立ち位置からははっきり見えないけど(多分)金髪碧眼で騎士様より頭1つ分身長が低いあの方が勇者様
「まずは見た目より実力をつけるべきです。
今ムキムキになったところで今の貴方のレベルではロクに動けず敵に殺られるのがオチですね。」
穏やかな口調で中々辛辣な事を仰る方が癒し系の方。
銀髪なんだけど、ちょっとピンクかかっているのかな。
ストロベリーブロンド?
いや、違う。
こすぷれぴんくと命名しよう。
そんな不思議な色合いがステキなオネーサマだった。
「まぁ、そんな事言っても俺たちのレベルも大した事ないけどねー。」
苦笑気味にそう話す方が魔術師の方。
真っ直ぐな黒髪が美しく、細っそりとしながらも背筋はピンと伸び、騎士様と勇者様の間くらいのこちらも長身の方だった。
「よし、ステータス割り振りは後でやるとして、今後はどうしようか。
勇者、何か意見あるか?」
「騎士、勇者だからってリーダーやらなきゃいけない訳じゃないんだからさ、いちいち毎回オレに意見求めないでよ。
たまたま女神だかなんだかと目が合っちゃっただけなんだから。
なんでそんなんで勇者なんかやんなきゃいけないんだよ、、、」
「女神ではなくドラゴンの女王です。
そもそも勇者以外はドラゴンのお姿を拝見する事すら叶わないのですから。」
「僧侶、もう分かったよ。
でも、リーダーはやんないからね!」
不貞腐れた勇者様は教会の方へ行ってしまわれた。
んーと。
大分イメージと違うかも?
勇者様ってこう、なんていうか、、、
と、ここまで考えて気づいたけど、別に勇者様とかにイメージ湧かせてなかったわ。
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