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体
アイアンマンになりたい
「ポロ?入るよ?」
部屋の扉の向こうから友達のサキが私に呼びかける。
『会いたくない。』『見られたくない。』『嫌われたくない。』
「来ないで。」
マイナスな感情が湧き上がってくるとともに、気づくと私はサキと出会うことを拒絶した。
いつもなら楽しくお喋りできるのに、誰が悪い?誰のせいだ?
病気のせいだ…私の病気さえなければ…。
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次の日も私は学校を休んだ。
誰にも機械でできた体など見られたくなかった。
機械でできた体の見た目や肌などは人間そっくりだ。
けれど、それでも人間ではない。
人間のように食事ができるし、眠ることもできる。お風呂にだって入れる。
だけど、私は自分の体で最後まで生きていたかった。
おじいちゃんを恨んでいるわけではない。
私の命を救ってくれたおじいちゃんには感謝している。
しかし
『これは私なのだろうか?』