高津君と困った守護霊と困った先輩
つたない文章ですが、楽しんで貰えれば幸いです。
よろしくお願いします
どうも、高津大輔です。
この春、丘の上にある小尚高校に入学したばかりの15歳です。
突然こんなコト言われても困る?
確かに僕だってこまりますよ・・・
でもね、世の中案外もっと困るコトがあるんだよ。
そう・・・例えば、
『だ〜いすけ!新しい服欲しい〜』
今のセリフで、何人の人が、可愛い彼女が洋服をねだる様子を思い浮かべたのだろうか・・・
でも、現実は甘くない。てか、現実は小説より奇なりと言った方が合ってる気がする。
何が言いたいかっていうと、この女の子は、断じて僕の彼女でもなければ、甘えん坊な姉や妹でもない。
「欲しいって・・・幽霊のお前に買えと?お金のムダだし、ヤダだよ」
そう彼女は幽霊なのだ。
まぁ“なのだ”なんて胸張って言うことでもないですけどね。
『ムッ!大輔、ワタシをそこいらの幽霊と一緒にしないで欲しいな。ワタシは大輔のしゅごれいだよ』
なら一度でも、僕を輝先輩から助けてみろよ。
輝先輩とは、本名、倉野輝といい、僕より二つ上で、女性の先輩。
特徴は暴走列車を止める方が楽と思わされるほど。
だから、ホントに一瞬でも良いから輝先輩を止めて・・・
『う〜ん・・・それはムリかな。うん絶対にムリ。えへへ、輝先輩は止まらないよ』
「こっ、心読んだ!?」
『なに言ってるの?声に出てたよ?』
う、うかつ。うかつだよ僕。こんなお約束をやってしまうなんて・・・
『あっ地獄坂だね。』
「うん、わかってる」
『頑張ってね。』
地獄坂とは、小尚高校まで続く長い長い、これでもかってぐらいに長い上、傾斜角も結構ある。自転車や徒歩で行こうものならまさに地獄。
だから生徒のみならず先生までもがこの坂を地獄坂と呼んでいる。
だからなのかは、分からないが通勤通学用のバスが毎日出ている
ちなみに僕は毎朝自転車だ。
理由は聞かないで下さい。
正式名称は、確か・・・小尚坂だったかな。
そもそも、そもそもだ。
この守護霊、初めっから守護霊の訳ではない。
そう、もとはひょんな時、僕の自転車に取り憑いた幽霊だったんだ。
そこから紆余曲折あり、困った人をいじって楽しむ悪癖のある人達の勝手のせいで、誰とは言わないけど、輝先輩とか、死神さんとか、神様とかのせいで、この守護霊は、ろくに守護も出来ない守護霊になっちゃてくれた訳なんです。
怒りを半分ぐらいを力に変えた、ヤケクソパワーを使い坂を登りきる。
それと同時に、
『お疲れ様』
囁くような守護霊の声。
コレが夜なら、正直ホラー以外の何モノでもない。
でも、今、それ以上に僕の背筋を震え上がらせる者がいます。
目の前に。
校門の前にぃぃ!!!?
『あっ輝先輩〜オハヨーございま〜す。今日もきれいですね』
手を振るな。
声を掛けるな。
「ありがとう。想ちゃん。」
遅かった。
でも大丈夫。
集合時間の五分前だ。
「だいちゃん。遅い!!」
ご立腹!?!?!?何故に!?
「いい我が部にとって集合時間の10分前が本当の集合時間よ」
そんな勝手な!?
でも、そんな身勝手さには、この人と関わる様になってすぐに慣らされた。
慣れたのでは無く慣らされたのだ。
「はいはい、すみません。っで僕の朝一の仕事は何ですか?」
「あっ失礼なコト考えていた上に冷たい反応・・・まぁいいわ。とりあえず今日は朝一で美味しいお茶が飲みたかったの。よろしく」
よろしくってそん――
『あっ大輔!!!ワタシ、服が欲しいの。覚えてる。今度デート行こ、デート』
「仲良いわね。ニヤニヤ」
お前って奴はいらんコトをいらん時に・・・
『ねぇ〜ねぇ〜大輔〜』
「だぁ〜!!!」
『大輔!?』
「壊れた?」
『輝先輩!変なコト言わないでください』
えぇい!もうやってやるよ。どうせ選択肢なんて無いだろうしね。
やらなきゃ私生活レベルで死ねるだろうし。
学校生活レベルでも死ねるだろうし。
ましてや死んでもその先で、今まで以上にこき使われるだろうな・・・神様に・・・あの子煩悩め。
やるっきゃない。
やるしかない。
・・・・・・・ハァぁ・・・俺ならやれる・・・多分。
あっ最後に一言
「僕は壊れてなぁぁい!!!!」
「『おぉ・・・』」
初めて書いた小説を改めて短編化に挑戦したものです。
短編化はも初めての挑戦です。
腕もそんなに良いものでもないのでかなりつたない文章になっているかと思います
厚かましいお願いかと思いますが、
ご意見、ご感想の方をいただけたら嬉しいです。
それを励みに頑張りたいと思います