ギリシャは何故デフォールトに至ったのか?
結局またもや事実上デフォールトしたギリシャ
一体全体、この国で何が起きていたのでしょうか?
経済評論家「渡辺哲也」氏のお話しですと、ギリシャは過去100年間に10回!デフォールトしているそうです
まぁ、何と言う事でしょう‼
それは兎も角、ギリシャの前政権は財政赤字が対GDP比で3%程度と世界や国民に嘘ついていたそう
です
実際には、財政赤字が対GDP比で10%越えていたらしい
2004年のアテネオリンピックも赤字だったそうで、これも隠していた
そんな所へ急進左派連合シリザが政権を取りました
んでこのシリザ、中身は日本で言う所の環境保護団体や左派系市民団体や社民党や共産党の一部が連合して出来た様な政治集団
要するにほぼ政治的には素人の集まり
そんな連中が移民反対や緊縮財政反対とまるで保守の様な公約掲げて政権を奪取しました
それは良いとして、問題は経済問題にしても外交にしても素人だと言う事
ただひたすら緊縮財政反対を訴えるだけで、有効な手段が打てない
もっともこれは、ユーロに加盟していると経済的主権が奪われている状態なので、端から打つ手など無いに等しかったのですが
そして結局EUから『緊縮財政』を強要され、大統領が辞任
再び総選挙が行われましたが、結局シリザがまたしても与党になった訳です
今回は『緊縮財政』を訴える政党ばかりでしたから、反移民を訴えるシリザに票が傾いたのかも知れません
そんなこんなでシリザが政権奪う迄のギリシャは、乱脈財政の荒らしでした
公務員天国で矢鱈に公務員の数が多く、しかも公務員の給料が民間の月平均1000ユーロに比べて約2倍から3倍の2~3000ユーロも貰っていたそうです
そりゃ債務国から(ドイツその他)から公務員減らして公務員給与民間並みにしろと言われるのは当然です
元々工業生産が弱かったギリシャが共通通貨ユーロに加盟した結果、ドイツの工業生産品や家電品が格安で買いやすくなり、ベンツやフォルクスワーゲンやボッシュ等の製品が 、ギリシャで飛ぶように売れました
これが対外債務を増やした一因になっています
ギリシャは、1832年の建国以来、一度も公務員の人数を確認していませんでした‼
そこで公務員数の調査を実施した所、何と国民の4人に1人が公務員だと判明しました‼
幾ら何でも多過ぎです
シリザは公務員数を又増やすと公約していました・・・
しかもこの公務員、何と年金が現役時代の9割貰えていたそうです
そりゃ年金減らせと言われるでしょう
んで、ギリシャ国債の利率ですが、何と10年償還で35%‼
何ですかそれは?
そんで博打好きの中国人や韓国人、中国政府や韓国政府が沢山お買い上げ致しました・・・
ワオ‼
返って来ませんね・・・お気の毒・・・
さて、渡邊哲也氏他のご意見はこんな感じですが、三橋貴明氏が異論を唱えていらっしゃいます
まずギリシャ人の労働時間がOECD内で最長で有る事
2014年のギリシャ政府はプライマリーバランス(基礎的財政収支)が黒字化
パパンドレウ政権までのギリシャの公務員数が妙に多かったのは確かですが、今は激減し、主要先進国の中では「日本に次いで」少なくなっているそうです
そして、ウォール・ストリート・ジャーナルの社説
ギリシャ人たちが危機に陥っているのは、彼らが怠け者で借金を踏み倒す連中だからだ、というのは正しいか?
結局のところ、彼らは1年に10カ月間しか働かず、14カ月分の支払いを受け取っている。25歳で引退し、カフェにたむろしてウーゾ(アニスの香りがするギリシャの蒸留酒)をあおっている。ドイツからの施しで生活し、税金をごまかす。欧州委員会、欧州中央銀行(ECB)、国際通貨基金(IMF)のトロイカが繰り返し支援しようとしたが、彼らは聞く耳をもたない。そして今や、極端なリベラルに走り、借り入れたカネをびた一文返そうとしない。
それは正しいか?
全く正しくない。
ギリシャ危機について皆さんが教えられているほとんどあらゆるものは、完全なたわごとである。以下はその理由だ。
1.ギリシャ人は既に要請されている以上に緊縮している』
2.本当の問題はトロイカの薬が効かなかったということだ。
3.引用される「専門家」の発言は、皆バイアスがかかっている。
4.ギリシャは既に破局している。
5.国というものは、財政緊縮でマネーを「創出」できない。
6.本当は、ギリシャのドラクマ再導入は極めて容易だ。
7.本当は、ユーロ無しでもギリシャはやっていける。
8.ギリシャだけがこの危機の原因だったのではない。
9.パニックになるな。
10.トロイカの提案する「治療薬」は無意味だ。
との事で有ります
私が調べた範囲では、ギリシャが悪い説が大勢の様ですが果たして?
所謂「緊縮財政」では景気回復出来ないのはその通りです
ギリシャだけがこの問題の原因では無いのも確かです
ドイツがGDPの誤魔化しをそそのかして、ギリシャをユーロに取り込んだのですから
何もギリシャに限りませんが、「緊縮財政」をやって景気回復する道理が有りません
デフレで企業も個人もお金を使わない中、政府までもがお金を使わなかったら、世の中にお金が流通する訳が有りません
デフレの時期は、政府の負債を増やしてでも公共投資や政府支出を増やして、経済を刺激しなければ成りません
政府を含めた全員がお金を使わず「無駄の削減」何てやったら、果てしなく貧乏になって行くだけです
ましてや、デフレで購買力を損なった国民に対し、各種増税をやって更に購買力を奪えば泣こうが喚こうが景気は回復しません
当たり前の事です
購買力が落ちているのですから
ギリシャにしろ日本にしろ、今やるべき事は「緊縮財政」では有りません
「積極財政」です
如何でしたでしょうか?
ギリシャは今や地中海難民問題も抱えております
本来なら、ギリシャ国民がオーストリアやドイツに稼ぎに行きたい位なのに、難民問題でそれもまま成らなくなって仕舞いました
正直グローバリズムの実験場的性格も有ったEUは、壊滅の日が近付いて居るのかも知れませんね?




