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戦国最弱・小田家、外資コンサルがV字回復させます――九度落城でも倒産しない会社の作り方  作者: 筑紫隼人
第3章:巨大資本「織田(ODA)」との遭遇

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第19話:代理店契約(同盟)の締結―― 鉄壁のパートナーシップ契約

1. 監査報告書という名の「レバレッジ」


岐阜城での内部監査を終え、土浦へ戻る道中。


政貞は、揺れる馬上で執拗に書付を修正していた。



織田信長という男は、理屈を好む。


だが――


自分に都合の悪い理屈は「無能」として切り捨てる。



彼と対等な契約を結ぶには、


「小田家を支配するよりも、独立させた方が価値が高い」


――それを、動かぬ証拠で証明しなければならない。



「政貞、そんなに難しい顔をして……」


「織田様には気に入られたのだろう? ならば安泰ではないか」



氏治の呑気な言葉に、政貞は溜息をついた。


「殿。『気に入られる』とは――


 “いつでも買収できる獲物”と見なされた、という意味です」



「ここからが本当の戦いです」


「我々は呑み込まれず、しかし利用する」


「そのための“法的防壁”を作るのです」



政貞が手にしていたのは――


「業務委託契約付・戦略的提携合意書」だった。


2. 秀吉との再戦:代理店モデルの提示


土浦城。


政貞を待っていたのは、再び羽柴秀吉。



「政貞殿! 上様はお主の監査に感服されておる」


「……で、その“契約内容”は?」



笑っている。


だが、目は一切笑っていない。



政貞は巻物を広げた。


そこに書かれていたのは――


同盟書の体裁を借りた「独占代理店契約」。



「我々の提案は臣従ではありません」


「常陸・下野・下総における――


 “織田ブランドの独占営業権”です」



秀吉の眉が動く。



「第一に、織田家はこの地域で小田家を通さず交渉しない」


「第二に、利益の二割をライセンス料として納付」


「第三に、東国出兵時の現地エージェントを我々が担う」



「……つまり」


「お主を“公式窓口”にしろ、と?」


3. 介在価値の証明:リスクとリターン


「はい」


政貞は迷わず答えた。



「織田家が直接支配すれば――


 ・北条、佐竹との戦争

 ・現地統治コスト

 ・常駐軍の維持費


 が発生します」



「しかし我々を代理店にすれば――


 ・リスクは小田家負担

 ・利益と情報は織田家へ


 つまり“低リスク高収益”です」



さらに政貞は続けた。


「そして、我々が失敗すれば――


 切り捨てればいい」



秀吉が笑う。


「自らを“損切り材料”にするか」



「我々は部下ではない」


「“プラットフォーム上の最適アプリ”です」


4. 「独占」条項を巡る駆け引き


交渉は泥沼化した。



「五割だ」


「三割です」


「ならば四割」


「三割。ただし鉄砲は原価で」



条件は数字で殴り合う。


情ではなく、合理。



秀吉は気づいていた。


この男の言葉はすべて「利益」で裏付けられている。


だからこそ、信用できる。



数日後――


ついに合意。



書状には、信長の印。


そして――


「東国公認エージェント」の文字。



小田家は、奇妙な存在となった。


・敵から見れば「織田の影」

・織田から見れば「外部業者」



そのどちらでもあり、どちらでもない。


5. パートナーシップの幕開け


秀吉は去り際、笑った。


「契約は紙ではない」


「成果で成り立つものだ」



「承知しております」


「次は“市場浸透率”でお見せします」



静寂。


政貞は城壁にもたれ、息を吐く。



手元の契約書。


それは――


「最強の営業ライセンス」だった。



「で、わしは何をすればいいのだ?」



「殿は“織田の顔”です」


「そして――接待です」



「おお! 餅を振る舞うか!」



政貞は確信する。



組織を巨大化するのではない。


機能を尖らせ、強者と共生する。



「東のオダ」は今――


天下を動かす“戦略パートナー”へ進化した。



(……これでFIREは近づいた)


(だが責任も増える)



「次はポートフォリオの再編だ」



夕闇の常陸。


代理店・小田家の戦いが、始まる。


第19話・ステータス報告


・ステータス:

 織田家との独占代理店契約を締結。独立性を維持。


・主要成果:

 子会社化回避、外交権確保。


・KPI:

 外交自由度:80%

 鉄砲調達コスト:30%削減


・政貞のメモ:

 「契約は弱みを補完する装置」

 「織田=ブランド、小田=土地勘」

 「最大の勝利は“構造”の設計」


 「次は佐竹を動かす」


【次号:第20話:マクロ環境の変化(武田信玄)】


「甲斐の虎、動く。

戦国の“外部環境”が激変する中、政貞はどのように戦略を再構築するのか。」

ここまでお読みいただき、ありがとうございます。


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また、歴史ものである本作とは別に、魔剣を手に戦う王女の復讐劇も書いており、戦記物としての熱量はそのままに、ファンタジーならではの逆転劇を描いています。


『魔剣に選ばれた王女 〜亡国から始まる反逆の戦記〜』

https://ncode.syosetu.com/novelview/infotop/ncode/n9418lx/

王女セリスと魔剣ノイエジールの戦いも、あわせて応援いただけると嬉しいです!


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