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終わりの讃美歌

作者: 昼月キオリ

2035年頃。巨大地震の後、この国の人口は3分の1にまで減少した。

そのあまりの被害にこの国は再起不能となった。

それから10年が経った頃。

この国では国歌が書き換えられ、"終わりの讃美歌"という歌に変わった。

毎週日曜日になるとテレビから携帯からこの歌が流れてくる。

日曜日にした理由は仕事の前日にあたる人が多く、一番病む人が多いからである。


"終わりの讃美歌"。別名、自殺の歌。

今やこの国では自殺は正義だと歌われている。

最初は反対していた人たちも段々と死んでいく人数が増えるに連れて

実は自分たちの方が間違っていたのではないか?

人間は死ぬべきなのではないか?という疑問が浮上するようになったのだ。

生きること、産むこと全てが人間のエゴに過ぎないのではないかと考え始めた。


安楽死の導入。

年齢制限はなく、"死にたいと思った今が死に時だ"と国が推奨しており歌詞にもその言葉が書かれている。


それから10年後。

2045年。年間出生数50万人。自殺数70万人。

そのあまりの死者の数に火葬が間に合わず、至る所に人間たちの骨が街中に転がっている。

街は瓦礫の山のまま無法地帯になり砂埃が常に舞っている為、まさに灰色の世界になった。


そして2100年。

この国ではたった30人だけが生き残り、孤島でひっそり暮らしているそうだ。

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