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うさぎ年、卯月にて

時は2023年。春はカオスDA☆

 華開き、ひらひらと風に舞う出会いに僕は胸の高まりを抑えきれていない。不安は桜の花びらのよう。いつか地に堕ちて踏まれ、なくなる。やがて、桜には新緑。そして……

 春の街は想像力を掻き立てる。このまま季節が夏になってしまうところだった。僕はいよいよ、文房具を買い揃え、鞄に入れ、チャックを閉じる。何かと日をせかしてしまうのは何故だろう。

 ——青い空の下、春は輝いていた。



 「あぁ~よく寝た。」

 入学式朝、最高の目覚め。僕は10分後に鳴る目覚まし時計のアラームをオフにし、階段を降りる。とりあえず、冷蔵庫から納豆を、引き出しから箸を取り出し、納豆を食べる。かき混ぜている間にリモコンを付け、ニュースを見ながら納豆を食べる。食べ終わったら、納豆の空の容器にご飯を入れ、適当に冷凍食品を解凍する。

 「さて、続いてのニュースはこちらです。きょう未明……」

 「チーン」

 電子レンジのお知らせを受け、テレビから離れる。そして、ぱぱっと朝食をすませた。

 歯磨き後にいよいよ制服に着替える。

「うわ~やっぱりぶっかぶかだー。」

 中学生のころを思い出す。




「13組……そんなに人数いるんだっけ?」

 私立派錬知学園(はれんちがくえん)に入学することになった僕。とりあえず、教室へ行ってみる。

 「あの~13組の人ですか?」

 少し弱弱しい声で男子生徒が話しかけてくれた。

 「そうです。あなたも……」

 「はい。13組のものです。よければ、一緒に教室までどうですか……?」

 かなり理想的な返答がかえってきた。勿論、僕は、

 「はい。よろこんで。」

 と、答える。校舎はもちろん広い。校舎がコの字に作られており、西側には一年、二年の教室があるため、教室壁という異名がついているらしい。南側には文化部の部室や視聴覚室、生徒指導室、生徒会室などが集う通称雑魚校舎。そして、東側には三年の教室や理科室、音楽室などの移動教室がある。三年生だけ圧倒的に移動教室へのアクセスが良すぎるので三年おもてなし校舎とよばれている。(ちなみに、正門は北側)ということを教室に着くまでに張川(はりかわ)に教えてもらった。

 「やっと着いたね。ここが僕らの教室だ。」

 張川が胸を張って扉の前に立つ。そして、扉に手を付け、ずるずると開ける。

 「おっ、ふーん……でかチンじゃーん。ひひ~。」

 刹那、張川は首を180度回り、僕と張川(ハリー?)は目を合わせる。その後、下半身に目をやるが、もちろん、勃っていない。初日から申し訳ないが、理不尽の身代わりになってくれて感謝します。('ω')ノ

 「やめなよ~偏美(へんみ)ちゃ~ん。」

 「私の透視能力舐めんなよ~。ひひ~。」

 ——女子って、怖いね。

パンドラの箱を開いてしまったような終わり方ですが、勿論、この作品は特級呪物です。

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