【番外編①】作戦
今日は、オリビアに仕事を任せて考えた作戦の、決行日である。王女はこの日の為に、何週間もかけ、新しくオリジナルのカードを3枚も作ったのだった。(短い間にカードを3枚も作ったため、数週間のうちの1週間は寝込んでいた。)それらのカードは、本を盗むためにはもったいないような、現時点での王女の、最高傑作である。
3枚のカードの内容は、①ヒューチャー ②パズル ③ミラー の3つだ。それぞれ、先読み、分析、擬態の力がある。だが、細かく描かれているため、絵の見方によっては他の力も使うことが出来そうだ。
とにかく、この3枚のカードを使って本を盗む予定である。作戦としては、まずパズルを使い、王妃の使っているカードの絵を理解すること、そして、そのことを気付かれにくくするため、ミラーを使う。その後、ヒューチャーを使うことで、王妃よりも先に本を手に入れる。
この作戦では、王女の判断力と、カードを使い続ける能力と体力が試される。王妃から本を奪うというのは、王女にとっての試練のようなものであった。
「じゃあ、行ってくるね。これが終わったらオリビアの仕事、しばらくやるから。」
「うん。なるべく早く終わらせて~。もうさすがに疲れた。」
王女とオリビアは視線を合わせる。そして王女は絵の中に入って行った。
これで【番外編①】は終わりです。
本編は月曜日に投稿しようと思っていますので、よろしくお願いいたします。