【番外編①】お茶会
引き続き番外編です。
王女は自分の執務室で、次から次へと増えていく書類を手際よく片付けていた。隣では、親友・兼・補佐役であるオリビアが、王女の片付けた書類を各部署に送っている。
すると、「リーン」と言う音を立てて砂時計の砂が落ち切った。それを合図に、王女とオリビアはそれぞれの行なっていた作業をやめ、席を立つ。王妃とのお茶会の準備をするためだ。と言っても、もともと支度はできているので、王妃から届いた封筒の中にあるメモ用紙を取り出すだけである。
しばらくして、執務室にある時計が2時を指した。同時にメモ用紙が光を帯び、その光が王女とオリビアを優しく包み込む。そして、次の瞬間には、二人は王城の裏庭に来ていた。今回はお茶会をするので、少し小さめのテーブルとそれにあった椅子が並んでおり、それぞれの椅子に王妃と国王が座っている。
「よく来ましたね。アティーもオリビアもどうぞ座って下さいな。」
「この度は、お茶会にお招きくださりありがとうございます。」
一応、挨拶として『ありがとうございます』と言ったが、もちろん棒読みである。王女は、仕掛け付き封筒を貰ったせいで、朝から無駄に疲れてしまっていたのだ。その仕返しにはちょうど良かった。
「で?このお茶会の目的は何でしょう。私に話があるのでは?」
このお茶会は、急遽開催されることになった、非公式のお茶会だ。つまり、ただ世間話をするのではなく、用事のついでの会だと考えるのが妥当なのである。
「よくわかりましたね。そうですね、そのことについては、あなたから話しをした方がいいかしら?とりあえずお茶でも飲みながらゆっくり話を聞きましょうましょう。」
そう言って、王妃はオリビアを見た。
「はい。では、話させていただきます。」
王妃の開いたお茶会なので、王妃が話をするのだと思っていた王女は、驚いて勢いよく隣にを向いてしまった。
本編は月曜日に出す予定です。o(^o^)o
よろしくお願いします。