1話 転生...中二病ヤバすぎww
俺、ものすごい中二病です。
天魔がいつものようにぐっすりと眠っている憎たらしいクソ明の部屋の掃除をしているといきなり部屋がが赤く染まる。不思議に思うのと同時に、恐ろしいほどの寒気がした...と感じたのも束の間。起き上がった明が花瓶を取り、振り上げる影が見えたのと同時に、彼の意識は途切れた。
次に目覚めた時、天魔は小さなベッドの上にいた。
一瞬、病院にいるのかと思ったが、そのまま丸太を使ったような茶色い部屋だったので多分違うのだろう。
なら...ここは、何処だ?
起き上がろうとしたが、体が思うように動かない。手足の感覚はあるもののあまり動かない。
不味い...明様にキレられる...そう思い絶望しかけた時、誰かが俺を抱え上げた。
普通の人なら悲鳴をあげるのだろうが、長年明に仕えた俺はそんなことでは驚かない。
だ、誰ですか?そう言おうと思った。だが出てきた声は
「オギャァァァァァァァ」である。まるで生まれたばかりの赤ん坊のように。
そう。俺は明に撲殺され、赤ん坊に転生してしまったのである。
殺された理由は...わからん。心当たりもありません。あんなに紳士的に優しく接していたと言うのに何が不満なのだ!
と、殺害理由を考えていても虚しくなるだけなのでわすれることにしよう!
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俺を抱え上げたのは俺の父だった。そして横で俺の頭を撫でているのは母だ。
年齢は...まぁ30歳後半ぐらいだろう。
俺の新しい名前はチャーリー=スミス。おもっきし外国人やんけ!と思ったが問題ない。
そして父はジェイムズ、母はカタリーナ。覚えるのが面倒なのでお父様、お母様と呼ばせてもらうこととしよう。
そして俺はすくすくと育ち3歳になった。両親の言葉から推測するに、あの二人はとんでもない中二病である。まぁあの二人よりもファンタジー大好き中二病の俺が言えることでもないが。
だって「最近魔物の活性化が...」とか「魔力が減少してきて...」とかなのだ。ひょっとすると俺よりも中二病なのかもしれないな。と、思った。
さて、今は深夜12時。赤ん坊とはいえ元中学生の俺がこんな時間に寝付くことなど出来ない。
だが...マジでこの家、ネットもテレビもないのだ。それだけでかなりの絶望である。
前世でも本が大好きだった(おもにファンタジーな。何回もいうけど。)ので両親の書斎を探してみると「魔道入門」という本や、「初級呪文集」という本が出てきた。(ちっちゃいころに言語は習得済み)俺はあの二人、マジの中二病だな。と思ったのである。
まぁ面白そうだったのでまずは魔道入門を読んでみると、
[魔法は呪文により発動するものである。稀に無詠唱でも発動できる「魔法使い」が存在するが、これは多大な魔力を消費するため、大量の魔力を持った「勇者」という体質(称号)を持っている必要があり、更に複数の体質を持った者は確認されていないため、詠唱は必須である。]
[魔法には種類系統があり、大きく攻撃魔法、回復魔法、生活魔法があり、それぞれ初級~上級、そして皇帝級、神級があり、全て極限まで極めたものが究極之力を手にすることが出来る。しかし、これに至る者は神と称され、凡人には接触不可能であるため、詳しいことを知るものは存在しない。]
とか訳のわからんことが長々と綴ってあった。さっそく飽きてしまった俺は「初級呪文集」を読んで見ることとした。
「生活魔法(初級)」
・暗視...光を閉ざす深い闇よ。我が目に宿す光を通したまえ。アイライト。
・小規模降雨...水の精霊よ、我が身に恵みを与えよ。コールレイン。
・念話...(相手の目を見て脳内で語りかけることで発動可能)
「回復魔法(初級)」
・下位回復...我が身に軽傷を癒す力を与えん。ローヒーリング。
「攻撃魔法(初級)」
・下位精霊魔法...精霊よ。我が身に力をを与えよ。
(火ならファイアボール、水ならウォーターボール)
ふん。俺も前世の3歳なら興味を持っただろうな。でも、一応唱えてみるか...
「精霊よ。我が身に力を与えよ。ウォーターボール!」
その時、チャーリーの体のなかを何かとても熱いものがかけめぐり、つき出した手から大きな水の玉が飛び出し、壁を濡らした。
「え?まさか...」
そして、気を失った。
書いてたらお腹空いてきましたね...