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ヴァルハラ・シンドローム  作者: 織原 直
第三章・イグニスと妹
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七瀬とトール

たゆたう水面の中で目覚める。

 目覚めると言うには正確ではない……


 ああ、またこの夢かあ、と何度目かのため息をついた。

 意識が覚醒することはない。


 私は死んだのだろうか? 最後の記憶はローブを着た私に胸を貫かれるという、些かあり得ない記憶に戦慄する。


 やっぱり心を病んでしまったのだろうかと少し心配だ。


 この夢の悪いところは永遠ともいえる水面のイメージを見続けることにある。

 何せ夢である。 流水は永遠に下から上へと流れ続けるし、重力感覚などとうの昔にない。 だとしたら、ここはどこだろう?


 死後の世界ーーがあるとしたらややイメージと違うけど、こんな感じなのかもしれない?


 人間死んだら精神対の流れになってなんとやらというのは、近年ではお決まりの話である? じゃあこの流れる水はすべて魂だとかそういうことなのだろうか?


 ーーと、とりとめのないことを考え続ける。


 ふと、目が合った? 何と、天使ではなさそうだ。


その瞬間記憶は遠い過去へと飛び、幼なじみ? そう、そんな存在が私にはいた。 葵ではない。

  どこか、非現実的な、眠る少年とも少女ともとれる子供だった。

  その瞬間の近くは私も子供へともどっており、幼なじみは笑う。


 純粋な笑みーー無垢な子供の笑みで彼女? は笑った。


 胸が痛む、生まれる感情は罪悪感か?


『僕(私)が七瀬を幸せにしてあげるから、だからどこにも行かないで? 僕には七瀬ちゃんだけいればいいから? だから、オイテイカナイデ……』


 その瞬間景色がぐにゃりと歪むーー視線、しらけるような敵意だったものに振り返ると、見知った顔が立っていた。


青年だったーー唐突な来訪者、数年ぶりにさえ感じるマヒした時間感覚に、少し色が戻る。

誰でもいいから話をしていたい気分だった。


何せ暇なのだ。 ここはーー


「トール、貴方も死んだの? イグニスと戦ってたんだっけ。 お互い見事に惨敗したって訳ね?」


「ああ、殺すぞ!? 抜かせよシルフィード、おまえだって負けた口だろ!?

 俺はちげえよ、そもそも死んでねえ。 まあ、確かに撤退するのが遅れれば、もう少しであの世行きだったけどな」



「ふうん、で、負け犬同士なれ合おうっての? なわけないわよね? 貴方そういうタイプに見えないし。 私なんかに何のご用かな?」



フン、と鼻を鳴らすと不機嫌そうに、彼は天井ただ流れるばかりの水面を見上げた。


「悪いかよ、負けちまった俺には、まだ資格がない。 奴ーーイグニスの奴は俺が倒すはずだったんだ! けどなまさかの2連敗、まさかアンタに続き奴が敗北するとはなあ……


 イグニスの奴の必殺技の情報は俺にはなかった。

 だから、奴はアンタと戦ったときはまだ本気じゃなかったと、そう思ってるけどな。

 だとしても、納得いかねえよ。


「イグニスをあんたが倒したんじゃ、なければ誰が倒したのよ? リベンジして成功って感じには見えないわね。


 ほかにそんな強い奴の話は聞いてないんだけどーー?」


 候補としてはウンディーネだが、相性不利とはいえ、あのイグニスが易々と負けるとも思えなかった。 ポテンシャルで言えば、ウンディーネの実力は多分私以下だったはずで、イグニスが負けるとは思えなかった。


 だけど、ウンディーネがいろいろと謎の多いヴァルキリーであることは確かだった。


「あんた一応ウンディーネと相互契約してるんでしょ? アイツの正体は誰なの?」


 疑問を解消すべく、深い質問をぶつけてみる。


「いやなあ、俺も契約だけし口でたいしたことはしらねえなあ。

 俺はてっきり奴の正体はアンタだとおもってたからなあ、今となっては誰なんだかな?


 後相互契約ってのは違うぜ、 基本ヴァルキリーはヴァルキリーをナイトにすることはできないし、基本的には一対一の一方的な主従関係なんだ。


 まあ、理屈は俺にもよくわからねえが、不正行為チートツールみたいなものをつかってやがったぜ。 奴はな、それがどういう仕組みかもわからねえがな。



「そこから先は私が説明しましょう。 トール、貴方には席を外していただくことになりますが?」


 現れた、流水のドレスに身を包んだ。純水の清楚ーー電子精霊・ヴァルキリア・ウンディーネ。


相変わらず風邪引いたままですが、続きを投下していきます。

さて、小説はあっち書いたりこっち書いたりして居ます。 まだストックもあるので当分大丈夫かなとか思いながら続き書いてます。

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