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ヴァルハラ・シンドローム  作者: 織原 直
第三章・イグニスと妹
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宣戦布告

『了解いたしましたわ。 では今日はここらあたりでお暇させていただきますわ』



 そういって、炎とともに消えるイグニス。 見守るウンディーネ呆然と佇むだけだった。



 再び病室で目を覚ました。 場所は美奈坂七瀬がいるその病室の手前、廊下にもたれたままで、仮想都市へだいぶしていたのだった。


「なーんだ。全部私のしたことだって気づいちゃったのね。 瀬川お姉さん?

 心配しなくても全部シルフィードを通してみてたから、あなたの行動は把握してるよ。 こういう時に精霊って便利ね。 戦えなくても視覚共有はできるんだからね。 クスクス」


 純真で、ひたすら姉に尽くしていた、元の彼女は面影もなく、意地悪く嗤う綾瀬。


 こういう感じではないだろうが、彼女はやや、人格を作っている感じだと七瀬から聞いたことがある。 まるっきり小悪魔と化した彼女に、すでに以前の慎ましやかな妹としての気品は感じられない。


「まあ、正直貴女が真犯人だというのは候補に入っていましてよ。 行動があからさま過ぎましてよ?」


「結果を見てからなら何とでもいえるよ。 そういうこと言う人嫌い――! 綾瀬つまんなーい。」


「じゃあ、今すぐ仮想世界で勝負してくれてもよろしくてよ!?」


「いやー、今お姉ちゃんの回復中だから気が散って負けちゃうよ。 もうちょっと後にしてね。 シルフにもそう伝えたはずだけど?」

「そうでしたわね。 あなたが逃げないというなら待ちましょう。 ですが、今度は全力で叩きのめしてあげますわ」


「そういいながら切り札は切らないんでしょ? 綾瀬つまんなーい。 融合みたいな?

 トールから聞いてるよ。新必殺技、あれがいいんだけどなあ?」


「瞬殺したらつまらなくてよ。

 こういうゲームには順序というものがありましてよ。

 見たところあなたのスペックでは、私にヴァルキリアとしての切り札を切らせるところまでは至っていないようですわね?」


「やだこわい――、まあ、いいよーだー。 その代わり、明日はちゃんと校門で勝負ね。 そこで私の力を認めさせてあげるよ」


 綾瀬は上目づかいでやや打算的にそういった。

 彼女にも何らかの切り札があるということだろうか? だが、潜在力も、練度も低めな彼女がそう強いとは思えない――切り札とやらがいかなるものだとしても、敗北は考えられなかった。

 その自信はどこから来るのやら。


「まあ、明日が楽しみですわね。 吠えずら描くのがどちらか見ものですわね」


 確信する自信、そんな挑発ではわたくしは揺るがない。 それが完璧に育てられてきた才女瀬川理恵という存在なのだ! 彼女に負けることなどありえない。


「まあ、待ちなよ。 これ上げるね、お見舞い行くなら、一人追加しておいてほしいかな? 私の代わりに行ってあげてよ。私はね合わせる顔がないのね。 うふふ、どういう反応するか割と、楽しみだけど見られないのは残念だね。 まあいいけど――」


 そういうと、彼女は紙切れをよこしてきた。

 住所だ。 おそらく彼女の知り合い。

 大体想像がつくが、七瀬の病室に一礼するとその場を後にする。

 次は坂崎邸へと向かうのだった。


ヴァルハラシンドロームが、書きながらの更新で勝つ新作も書いてるので、メルフィがきりのいいところでいったん切りたいんですよね?

 昔書いた小説もリメイクしたいので、時間がー ゲームだんだんやらなくなっていきそう?

 今は小説もイラストも楽しいです。

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