精霊達の狭間で
木曜日に更新したのはやっぱり蛇足だった感が、読んでない人は一話戻ってくださいね。
『ヴァルキリー・イグニス、貴女の強さには敬意を覚えますが、それでも元マスターが本気で戦えば勝てないのです。格の違いというものを思い知ることになるでしょう。
これが私が貴女にすべての真相を伝えられない理由です。 私もまたあの御方が恐ろしい』
肩透かしを食らったようにウンディーネを見下す。 自分が綾瀬に負けるとは思えないからだ。 しかし、だからと言って油断をするような私ではない。
『肝に銘じておきましてよ。 ではあなたの元マスターのところに案内していただきましょうか?』
『誠に遺憾ながら、それもできないのです。 そういう契約なのです。 私達は……』
『……仕方がありませんね。 では、あなたに聞くことはここまでですわね。 ついでだからトールの居場所を聞いておきますわ。彼なら貴女に話せない情報も話させることができるでしょうから?』
『残念だが、その必要はない。 ーーと私が答えよう。イグニス』
壮年の男性、幾度か話したことのある。声が響く。
落ち着いた壮年の男性の声が響く、紳士的な印象を与えるその声は聞き覚えのあるものだった。
『あら、貴女からのお出ましですの? 会いたかったですわ。 シルフィード
ええ、確かに次はトールより、貴女に行きつくのは道理、こんなことなら先にレイの方を尋ねたほうがよろしかったかしら?』
『その方法で今の私が君の質問に答えると思うかね?』
レイとシルフィードの契約はいまだに途絶えていないようだった。
『あら、すっかり敵に回ってしまったようですわね。 いいですわ。
リベンジマッチとしましょう?』
『ほう、君がリベンジしたいのはシルフィードか、美奈坂綾瀬どちらかね?』
『両方と言っておきますわ。 どちらが最強のヴァルキリーか決着をつけましょう? ウンディーネは随分と貴女ビビッておいででしてよ? 現・ヴァルキリー・シルフィード、
いや、美奈坂綾瀬さん!?』
『そのことなのだがな。 今彼女は戦える状態ではなくてね。
私の癒しの力で精神状態を回復しているが、彼女なりにいろいろと精神的な負荷が強かったようでね。
今はここにはいないのだよ、何静養中というやつだよ、彼女からの伝言だ。 ヴァルキリー・シルフィードは、明日の放課後校門で君を待つとのことだ』
『了解いたしましたわ。 では今日はここらあたりでお暇させていただきますわ』
そういって、炎とともに消えるイグニス。 見守るウンディーネ呆然と佇むだけだった。
さて、今日は一気に散策投下しますよ。新作も含めてってことです。 ペースが維持できるかはわかりません。




