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ヴァルハラ・シンドローム  作者: 織原 直
第二章 ヴァルキリー狩り襲来編
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焔狩り

イグニス視点のお話になりますが、一応三人称になってます。

 イグニスは、逃げていた。

 相手は水、水を使うヴァルキリーだと判明している。


 状況はよくない―― 敵は強く、守勢に回っていた。

 葵は、相手の奇襲を受け、意識不明状態にあり非常に危機的だ。


 夜の哨戒行動中に奇襲を受けて、手負いの葵を抱きかかえ逃げに回っている。


 相手に勝つ自信はある。


 だが、手負いの葵を抱きかかえていては、不利な感を否めなかった。

 ここは逃走するのが正しいだろう。


 相手は素早いうえにしつこい、七瀬と同じくスピードタイプだ。


 ここは簡単には逃げられない、ラチが明かない。


「このような屈辱をわたくしに与えるとは許せませんわ!」


 突然の奇襲、その無粋ともいえる卑怯な手の数々――貴女いったい何者ですの?」


「申し遅れました。 私は、水のヴァルキリー・ウンディーネ


 暗殺稼業を専門とするヴァルキリーです。 貴女の存在が目障りになってきたので排除させてもらうね」


 相手は足を止めると恭しく礼をして、自身の素性を名乗った。

奇襲しておいて、礼儀だけは正しいとは……


 その容貌は黒いフード付きマントに覆われていて、姿を見ることができなかった。


「礼儀が正しくても、姿を見せずに暗殺とは教育がなってませんことね」


「暗殺者に、礼儀や教育を求めるのはいささか、楽観的に過ぎるとおもうよ。


 それより、軽口を言ってる暇なんてあるの? ほらほら、次の攻撃を行くよ!」


 相手は葵だろうが、イグニスだろうが、見境なく攻撃してくる。

 その手に握られる得物は二刀流のダガーナイフだ。


 キャパシティポイントをあまり食わないせいか、連続での投擲でこちらをけん制してくる。


 一撃でもうければ受けた個所が凍り付くという暗殺者らしい仕様だ。


 だが、イグニスとの相性はよくないはずだ。

 たとえ凍り付いてもすぐに、焔の業火が、氷程度やきつくすだろう?


 だが、投擲されるダガーは、それでも当たってやるわけにはいかなかった。


 何か得体の知らない別の力が宿っている?


 精霊・イグニスが言うには、あれにあたれば、致命的な一撃を受けることになるとのことであった。


 実際に葵は目を覚ます気配がない。


 幸い、相手のナイトの姿は見えない。

 もし、葵が健在ならば、もしくは一対一なら絶対に負けないだろうとイグニスは思う。


 しかし、現実に追い詰められているのはイグニスだ。

 葵を庇いながらでは防戦を強いられてしまう。


 どうする?


 この状況を打破するには?


 あえて一撃を受け、相手の隙をついて反撃することか、


 もしくは逃亡を続けて時間を稼ぐことだが?


 イグニスは逃走を選んだ。 とにかく逃げ続けることでやり過ごす。


 状況的に好転する要素が、ほとんどないのが、現状の問題というやつだった。

 そこを気にしていては、この状況を切り抜けられないだろう。


 肉を切らせて骨を断つにはいささか情報が足りない。

 相手のナイフに当たった瞬間に、葵と同様に、致命的という結果にならないとはいえないのだ。

 ならばここは逃げるしかない。


 対する、相手ヴァルキリーは静寂だ。 あえてこちらの選択を待っているように思えた。


 構えたナイフで必殺の一撃を撃つのかあえて様子見なのか、全力でこちらを追い立ててくる様子はない。


 ああ、これはあれだ、狩り似ているとイグニスは思う。

 少しずつ相手を追い込んで、弱ったところを仕留めるのだ。

 だから、相手はこちらを逃がさないことに注力しているのだろう。


「全く、余裕ぶっていて腹が立ちますわ!」


 かと言って、ここでの選択は反撃ではなく逃走――相手の戦略に乗っているのも同義であるが、この選択肢以外のリスクはあまりにも大きい。

 ならば逃げ続けるだけだった。


 ここから視点がちょくちょく移動するわけですが、基本七瀬以外は三人称で書いてますが、三章からは一人称切り替え型にしないと、心理戦みたいなのを描きにくいので変えようかなあと迷ってるところです。

 ゲーム中毒は収まったものの、無料漫画みたいなのを延々ト読んでしまって、なかなか進まない今日この頃……

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