親友
「私が葵に……そんなことできるわけないじゃないの……わかってる癖に」
さっきまでの高揚感も完全に意気消沈してしまい。 私は剣を納める。
そういえば坂崎はどうしたんだろう?
葵の話からするに殺されたってことはないだろうけど……
「そういえば坂崎は? 葵がここにいるってことは、気絶でもしてるのあいつ?」
「いや、しばって、公園に放置してきた」
葵の視線をたどると、そこには確かに全身を拘束され、猿ぐつわまでかまされた坂崎の姿が見えた気がした。
「ふふふ、完敗しましたわ。 油断していたとはいえヴァルキリー成り立てのあなたに、まさかわたくしが負けるとは思っておりませんでしたわ。
それでこそわたくしのパートナーとして相応しいですわよ、シルフィード」
「おだてても何もでないわよ。 もう一回やったらたぶん私の負けだろうし、今回はあなたが油断してたから勝てただけだわ」
「そうですわね。 ですからこれからはわたしくがあなたを守りましょう。
わたくし背中を預けるパートナー、そしてあなたを守る炎の騎士イグニスとして」
そう言うとイグニスは膝を折り、恭しく私の手を取り甲に口づけた。
鎧に包まれたその様は確かに誇り高い騎士のように見える。
そんなことより、手の甲とはいえ、いきなり口づけなどされた私の脳は激しく混乱した。
「これからは騎士として私が貴女を守りましょう、我が愛しの姫、シルフィードよ」
その台詞はもはや私の脳内処理範囲を超えていた。 姫って誰だよ、あんたいったい何者? ここはどこ、私は誰?
後々考えてみれば、ゴスロリの衣装に身を包んだ私は、確かに姫に見えなくもない。
男装の騎士姿が忠義を示す……イグニスと併せれば。 姫を守ることを誓った騎士と、騎士を頼りにする姫に見えなくもない。 うむ、くるしゅうない。 って誰が姫だ!
とりあえずバトルパート終わり、あとはエピローグとか、日常シーンかな?
活動報告更新しましたのでそちらも、よろしくです。
まだしばらく、一生を引っ張ります。




