一周目
【嘘】も突き通せば, 【真実】になる
なら、案外世界は【嘘】で満ちているのかもしれない
ダウトコール
~ルール~
嘘を突き通し、 見破れ
~進行~
親は『スタート』の合図でお題に沿った話をします。
話が終わり次第、嘘が分かったプレイヤーは『コール』と言い、嘘だと思う部分を答える。
それが正解なら1ポイント、不正解なら-1ポイ
ント。
もし誰も答えなかった場合、親以外のプレイヤーが-3ポイント。
持ち点は5点から始める
0になったプレイヤーは失格となる。
~親の使命~
『スタート』の合図の後は、必ず嘘を1つ入れ
て話さなければならない。
もし、1つ以上や嘘を入れなかった場合は失格
となる。
~プレイヤーの使命~
『コール』の発言は早い者勝ちである。
答えを言えるのも1人となってる。
『それでは、ゲームを開始します。最初のお題は自己紹介です』
仮面を被ったベータは俺たちに言い放った。
それを俺たち3人は言い返すことも、無視することもできなかった。
「まずは、私からか」
右斜め前の男が呟いた。
スーツを着た二十後半に見える彼は手元のタブレットを見る。そこに、何かを打ち込むとベータに渡した。
「さて、始めるか」
今この場にいるのは俺を含めて4人。
1人はベータ。仮面をつけていて素顔は見えないが、このゲームを仕切っている。
そして、丸い卓を囲んで男が3人。1人は俺で、スーツの男、そして二十歳過ぎぐらいの青年が座っている。
そして、とあるゲームをやらされている。
ゲームの名は【ダウトコール】
そして、俺は今からスーツの男が話す自己紹介から1つの嘘を見つけなければならない。
青年よりも早くに。
「『スタート』だ。名前は茶山しずる変わっ
た名前だが本名だ。一応名刺もあるが、あえて出さないでおこう。職業はサラリーマン。年齢は27歳。一応、この状況に対しても言っておこう。このゲームがなんの目的で、どうして私たちが集められたかは知らない。以上だ」
さすがだな。
茶山の話を聞いて感じたことはそれだった。
自己紹介の中にあえてゲームについてのことをいれる。そのことにより後の2人も必然的に自己紹介の中に入れないと怪しまれる
入れなければ怪しまれて、もし知らないと嘘をついた場合、そいつはこのゲームの関係者であることになる。
炙り出す。ゲームの関係者がいた場合に見つけ出すための作戦。ただのおっさんかと思ったが違ったらしいな。
『さて、それではプレイヤ-の2人は嘘を見抜
いてください』
む、嘘か。
名前、年齢、職業、ゲームについて。
それぐらいか。
推理もなにもない。勘ぐらいでいかなければならない。
そう言えば、あえて名刺を出さなかったな。
それが駆け引きってところか。
だが、ここでの自分のするべきことは分かマている。それは答えない。
勘で言って間違えたら-1。5点しかないのに最初からは勿体無い。それと同時に2人ともが答えなければ-3だが、もう1人のプレイヤーは答えるだろう -1と-3,どちらが良いかなど考えれば分かる。
まぁ、この考え方を相手もしていたら共に-3で傷を受けよう。
「『コール』。名前だよ!」
「ふーん、なるほどね、俺が名刺を出さなかったからか?」
「そうだよ、あえて名刺をあるように思わせただろうけど、、」
「残念、本名だ」
胸ポケットから出した名刺には茶山しずると書いてあった。
すなわち、真実だったということである。
『コールミスにより、-1です。茶山様の嘘は年齢でした』
「あぁ、私は29だ」
年齢とか分かるかっての。これは本当に難しいぞ。
「てか、持ち物は全部取られてなかったんですね?」
純粋な疑問を伝えた。
ゲームが始まる前、外と連絡を取るために携帯などを探したがそれはなかった。
「連絡手段はなかった。だが、それは君たちもだろ?」
「すでに、みんな嘘をついていたってことですね」
ポケットから自分の財布を出して置く。
「俺も、何故か財布だけありました。でも、やっぱり連絡できるものはないです」
「おいおい、財布がパンパンじゃないか?」
と、茶山さんが言った。
茶山さんが言った通り、レシートやカード類で俺の財布は膨らんでいる
「整理が苦手なんですよ」
苦笑いを浮かべて財布を元のポケットの中に直す。
「あっ」
手を滑らして床に財布を落としてしまう。その衝撃で財布の中身が散らばる
「、、しっかりしろよ」
茶山さんは散らばったレシートやポイントカード、学生証などを拾ってくれる。
もう1人の参加者である青年は見ているだけ。
「すみません。ありがとうございます」
「いいよ」
財布の中身を受け取り財布にしまう。
それらをポケットにしまい椅子に腰をかける。
「次行っていい?」
青年が声をかける。
先ほどコールミスをしてしまい唯一点数が下がってしまっているから焦ってるのか?
『それでは、次どうぞ』
「よし!『スタート』だ。蒼木ひじり。年は19。先に言っとくけど、このゲームについては分からないよ。あとは、何を言おうか。好きな食べ物はラーメン。苦手なものは生野菜。彼女はいない。以上!」
『さて、それではブレイヤーの2人は嘘を見抜いてください』
見抜けと言っても、何も推理をする材料がない
だから。
「どうしますか?茶山さん」
「答えるしかないですよね、-3はきついでしょう」
「では、勘でいきますか?」
「それは、赤須くんが答えればいいのでは?」
「え、どうして俺の名前を?」
「さっき学生証を見た。赤須斗真くんだろ?」
「丶丶 、そうですけど」
ちゃっかり個人情報を見られていたことに不服の顔をしていると、茶山さんは笑いなが
ら謝る。
「すまないすまない。だが、見てしまったのは不可効力だ。だが、ここは反省として私が答えよう、『コール』年齢」
「ふーん」
蒼木さんは薄ら笑いを浮かべる。
「残念」
『コールミスにより、-1です。蒼木樣の嘘は好きな食べ物でした』
それにより、俺以外は4ポイントになる。
タブレットを受け取り、すぐさま 自分の嘘を入力する。
「『スタート』一応、名前も言っておこうか
な。赤須斗真、年齢は21歳。このゲームに関しては分からない、、、、けど、先ほどの映像に関しては知っている。正確には知ってる奴がいた。ぐらいかな?以上」
『さて、それではプレイヤー2人は嘘を見抜
いてください』
「え?」
最初に口にしたのは蒼木さん。
「お前、あの映像のこと知ってるのか!?」
「さぁ、どうでしょうか?」
「おい、答えろよ!」
答えるわけないだろ。自分から嘘の可能性があるものを。
「待ちなさい蒼木くん」
茶山が静止する。
「『コール』。映像について」
そして、コールを行った。
「なんで、、、なんでコールをしてるんだ?」
「それは嘘だからだ」
「、、、、、」
俺は黙る。
この結果で一周目が終わる。だから、教えてあげないといけない。この2人には。
「すみませんが、2人はこのゲームの勝ち方を分かっていますか?」
「なんのことだ?」
「そんなの嘘をつき見破ることだろう?」
質問に対して各々の答えを提示する。
「嘘をつくこと?見破ること?、、、、、違いますよ。嘘を創るんですよ」
意味がわからないような顔をする2人。
「ベータ。先に今の結果を教えてあげて」
『畏まりました。茶山様のコールミスにより、-1です。嘘は名前です』
「、、、、はい?」
財布から学生証を出して2人に見せる。そして、それを破り捨てた。
「偽物ですよ。赤須斗真ではなく、赤月真斗。それが俺の名前です」
「、、、なんで、、偽名の学生証を」
「仕事柄です。こう見えて探偵をしているので、潜入用にいくつかね」
そして、2人を見て続ける。
「嘘をついて見破るだけのゲームだなんて面白くないですよね。だから、もっと嘘を、もっと騙し合いを、もっと殺し合いましょうよ」
だって、これは殺し合いゲームなのだから。
1人しか生き残れないと決まっているゲームなのだから。
残りのポイント
茶山*3
蒼木*4
赤月*5