埋もれていく言葉
「いきなり雨が降ってきたから帰り気をつけてね。」
それだけ送って携帯の電源を切る。
携帯をずっと見ていると依存されてしまうみたいだ。
だからって、こんなにバチバチ電源を切っていたら壊れてしまうだろう。
電源を切ると開放された気分になる。
入れるとまた落ち込み、電源を切る。
でも不安定になってまた電源を入れる。
切っては入れるの繰り返し。
あまりにも携帯が可哀相だから押入れの奥に隠しておくことにした。
いつも電源を切っていたって時計は狂ったりせず、規則正しく、動いている。
私もそうゆう人間になりたい。
いくら休んでいても世間から遅れを取らないような人間に。
あぁ何でもやもやが取れないんだろう。
一日の大半を落ち込んだりそわそわしたりしながら過ごしてそんなに楽しいのか?
夢の中でも最悪。
見る夢は二つしかない。
仕事している夢か好きな人が別の誰かと入れ替わっている夢か。
夢の中でも絶望しなきゃいけないみたいだね。
好きでもない人を楽しませるために過ごす時間はなんて憂鬱なんだろう。
でもこうやって保っていくしかないのかな。
気のない異性の歌声をなんで褒めてんだろう。
調子に乗せてしまう自分も自分なんだけど‥
こうゆう時、大事に思ってる人は何してるんだろうって余計考えたくなる。
今、隣に居る相手が好きな人なら‥
なんて考えると涙出そうになる。
なぜ夜景を見るときは手を繋がなきゃいけないんだろう。
理解に苦しむ‥
でも全て飲み込んで。笑顔で。
純粋に一人の人間として認めてくれる人はどれくらいいるのか?
もう下心ありありの世界はうんざりだ。
これ以上、自分を下げたくない。
下に見られたくない。
だけど媚びてしまう。
こうやって私は自分をいじめることで安定を保っているのか?
こうでしかいられないのか?
いつも電源を切っていたって時計は狂ったりせず、規則正しく、動いている。
私もそうゆう人間になりたい。
いくら休んでいても世間から遅れを取らないような人間に。
辛い事悲しい事があっても正しく笑えるような人間に。