第一話、Little Happiness
作者の薩摩隼人と申します。今回の作品は私にとっての処女作なので、色々と分かりにくかったりする部分が多々あるかもしれませんが、どうか温かく見守っていただけると幸いです
今でも時々思い出す、あの不思議な1ヶ月。今は既に6月だから半年も前のことだが、それでも鮮明に当時の記憶を脳裏に思い浮かべることができる。
「あいつ、元気にしてるかなぁ…」
今日は久々の休日で、特に急ぎの用があるわけでもない。自販機で紅茶を買い、近くの公園までのんびりと歩く。
手近なベンチに腰掛けて何気なく周りを見回すと、公園の木々は青々とした葉を繁らせ、もうすぐ夏が来ることを伝えてくれている。
普段は、この時間だと雑談しているお母さん達やはしゃぎ回る子供達で賑やかな感じになっているのだが、どういうわけか今日は木登りに興じている子供が一人いるだけで、静かなものだった。
風の音を聞き、子供の遊ぶ姿を見ながら紅茶を楽しむ。
何だか年寄りになったみたいだ。でも、たまにはこうしてのんびり過ごすのも、いいかもしれない。
その時、突然強い風が吹いた中で、風に乗ってゆっくりと白い何かが落ちてくるのを見つけ、反射的に手を伸ばした。
白い何かはゆっくり、ゆっくりと落ちてきて、手のひらに落ちると同時にすぅっと消えていった。
「雪…?」
そんなまさかと思いつつ空を見上げる。当然ながら、雪など降っていない。それどころか雲一つない快晴だ。
しかし、そんなことはもうどうでも良かった。既に溶けて消えてしまった水を見ながら、俺は半年前の出来事に思いを馳せていった―――
皆さんに読んでみて良かったと思って頂けるようなものを書けるよう努力いたしますので、こうしたほうがいいのではというご意見などがあれば歓迎します。いつでも受け付けております。皆さんのご意見を聞きながら学ばせて頂こうと思います※作者はあまりメンタルが強くありません。なのであまりに手厳しいご意見を頂くとショックで落ち込む可能性があります※