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第36話 妖精捜索

2023年9月14日pm1:30 魔法の森(松村巡査部長視点)


「すみません、ご迷惑をおかけして」


俺たちは今人里からほど近い魔法の森という場所にSATと共に展開している

何故こうなったのか…原因を作った商人の男ともう一度話すことにする


「いえいえ、大丈夫ですよ…そう言えばどうしてそんなにお守りなんかにこだわるんですか?」


「実は私は昔から運が悪くて…半年ほど前に守矢神社でお祓いをしてもらった時に厄除けのお守りをもらったんですが、それを持ち歩くようになってから運が良くなったんです。今回それを妖精に奪われてしまって…どうしてもあのお守りが必要なんです」


「まさかとは思いますがこの世界のお守りは気休めではなくて本当に効果があるんですか?」


「効果はありますよ。何せ守矢の巫女は東風谷こちや早苗さなえさんは奇跡を起こすことができるんですから!」


何と返答すべきか一瞬迷ったが、ここは幻想郷だと思いなおして相手に調子を合わせることにした


「奇跡ですか?すごい能力を持った人がいるんですね」


「そういうわけで絶対にあれを取り返さなくてはいけないんです。どうにか取り返してください、お願いします!」


「最善を尽くさせていただきます」


















2023年9月14日pm1:45    魔法の森(松村巡査視点)


あれから大体15分程度しか経っていないにもかかわらず、早くも我々は異形の化け物相手に苦戦を強いられていた

敵は狼に近い体形で…いや、ほとんど狼だ。ただ一つ口が耳まで避けている点を除けば…


「密集陣形をとれ!絶対に離れるなよ。もし孤立したら八つ裂きにされるぞ!」


部下たちに警告しつつMP5A5短機関銃の弾倉を変える


「クソ、俺たちは対テロ部隊だぞ。獣撃ちの訓練なんてやったことないっての!」


「無駄口たたいてる余裕があるんだったら狙って撃て!」


悪態をつきながら銃を構える同僚を叱責しつつ、自分に一番近い目標に向けて標準を合わせ引き金を引く。3点バーストに設定されたMP5から3発の9mm弾が乾いた音とともに発射されターゲットの命を正確に刈り取る


「目標、左翼方面から接近します。援護を!」


「まだ出てくるのか!?SATを左に回せ!」


部下に指示を出し反射的に左翼側に銃を向け援護しようとした時


「来るなあっ!」


すぐ横でほとんど錯乱状態に陥っている部下が、トラブルが発生したのか短機関銃を投げ捨て、拳銃を化け物相手に連射していた。

だが、化け物は俊敏な動きで銃弾をかわし部下との距離を確実に詰めてくる


「伏せろ!」


状況を認識してすぐに、銃は間に合わないと直感しMP5のグリップから手を放し特殊警棒を展開する

化け物は部下達が放った数発の弾丸を喰らうも怯む事無く突っ込んでくる

部下がが伏せた瞬間を狙ったのか化け物が跳躍し上から襲おうとしたのだろうが…俺達はそんな簡単にやられるわけにはいかない


飛び上がった敵の右側面に警棒を叩き込む

予想外の方向から自分を襲った衝撃に化け物は何の受け身も取れずに地面に叩きつけられる

すぐに腰の9mm拳銃を引き抜き、慌てて立ち上がろうともがいている敵に3発の9mm弾が命中、そのまま化け物は動かなくなった


「はぁ…はぁ…終わったか…」


「どうにか終わったみたいです」


「損害は?」


「奇跡的に0です」


「そうか…」


「制圧したがここには留まるべきじゃないな。取り敢えず移動するぞ」


「了解です」





俺は安全確保を理由に戦闘地域周辺から少し距離をとるべく部隊を前進させた





「巡査部長、捜索序盤からこれでは部隊に死傷者が出るのも時間の問題です。撤退しましょう」


「そうだな…これ以上は危険すぎる」


判断を下す前に依頼主に了解をとることにした

交渉は難航すると思われたが依頼主の方も先ほどの襲撃で怯えきっており簡単に同意を得ることができた



のだが…




「来た道を戻るとなりますともう一度あの化け物たちの生息域を通ることになります」


「しかし、先ほどの戦闘であらかた片付けただろ」


「たしかに、あの狼のような化け物は片付けましたが、銃声でほかの化け物が近づいてきている可能性も…」


「成る程…それならば前進だな」


「しかし、それでは脱出が困難になります」


「いや、確かこの先にヘリを下ろせそうな開けた土地があったはずだ。そこにヘリを呼んで脱出する」


「ですが距離は3km以上あります。道中での交戦は避けられないかと…」


「獣の大群に襲われるよりはマシだろ」


「わかりました。そっちに賭けてみましょう」














2023年9月14日pm2:11    護衛艦”いずも”格納庫


「…ということだ。これより警視庁所属の特殊部隊からなる合同捜索チームの回収作戦を開始する。作戦プランを木原一尉」


「えーご説明します。作戦に用いるのはSH-60k2機の計2機のヘリです。まず、全機で『桜田門』の連中が指定した回収地点に向かいますが、スペースからして同時に1機のみしか着陸して回収することは不可能です。そこで、最初の1機を回収地点に着陸させできる限りの人数を収容、その間もう一方の機体には部隊収容中のヘリの援護をさせます。」


「かなり簡単ですね」


「まぁここまでは…問題は最初に回収するヘリ、面倒なので1番機と呼びましょうか。1番機が部隊を収容した後です。ヘリにはできるだけ多くの人間を載せることになりますから燃料の関係で1番機は2番機の援護ができないんです」


「つまり2番機は部隊の収容作業だけではなく自衛行動も単独で努めなければならない、と言うことですか?」


「そういう事ですね」


「では、2番機のパイロットは誰が?」


「それは私がやりましょう。他に質問は?」


「陸自の攻撃ヘリによる援護はできないのですか?」


「陸さんに問い合わせたんだけど現在整備中とのことでね。残念ながら援護は期待できない。あと、重量の関係でヘルファイヤミサイルは搭載できないので敵はキャリバーで撃退してくれ。他に質問は………特にないですね。では、桜田門の連中から連絡が入り次第現場に急行する。それまでは待機。以上、解散!」




用例解説

キャリバー…M2重機関銃の別称

桜田門…警察官などが使う隠語で警視庁を指す。この話では警視庁所属のSAT、SITの事を指す。



次回はせっかくの魔法の森ということであの人を登場させたいと思います!

こうご期待!

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