第32話 駐屯地祭計画part2
2023年9月15日am10:30 幻想駐屯地仮設司令部
菊池三佐の意見を皮切りに多くの意見が噴出した
その意見を幕僚たちが中心となってどうにかまとめた結果、最終的に以下のように決まった
幻想駐屯地創立一周年記念行事予定
1…記念式典・観閲行進
2…陸上自衛隊による訓練展示
3…海上自衛隊による訓練展示(幻想郷側の主要人のみ閲覧) また同時期に海上自衛隊横須賀音楽隊による演奏を開始
4…航空自衛隊による展示飛行
5…ヘリ及び輸送機の体験搭乗
また、これらの行事と並行して装備品展示、自衛隊に対する説明会、海上自衛隊によるカレーの振る舞い(材料がなくなり次第終了)、人里とコラボした商品の販売を行う
「まぁこのように決まったわけだが異論がある者はいるか?」
周りから手が上がることはない
「よし、満場一致で決まりだな」
「海将、記念行事の事とは別件ですが意見してもよろしいでしょうか?」
話し合いがひと悶着ついたと見た伊藤一佐が発言を求めた
「私は構わないが…」
「ありがとうございます。今回私が意見するのは幻想郷の技術者、通称”河童”と呼ばれる者たちとコンタクトをとる隊員の人選です」
「あぁ、そう言えばまだ決めていませんでしたね」
「そうなんだよ長沢三佐。ちなみに君はどの部隊を出すべきだと考える?」
「そうですねぇ…うちの中隊ですと第2小隊第1分隊が適任かと…」
「やはり君もそう思うか…坂上三佐はどう考える?」
「お恥ずかしながら私も同意見です。不測の事態に対し臨機応変に対応できそうなのはあの分隊しか思いつきません」
「仕方ないか…どのみち特戦群は動かせないんだ。今回も施設科の護衛は2小隊第1分隊とする」
「異論はありませんよ一佐」
「うん、では分隊長の木島三尉に命令を伝えるとするか」
2023年9月13日pm1:30 幻想駐屯地 仮設司令部(木島三尉視点)
「…そういう訳でお前たちに施設科連中の護衛を任せることになった。ここまでで質問はあるか?」
「何故いつも我々なんですか?天下の特殊作戦群を使ってしまったほうが確実でしょう」
「特戦群は即応部隊なんだからそう簡単に動かせるわけないだろ」
「要するに我々は使い捨ての部隊というわけですか?」
「そんなわけないだろ!君たちはうちの中隊の要なんだからな」
「ならその言葉を信じて行ってきますよ。中隊長殿」
「絶対無事に帰って来いよ」
「了解しました。後中隊長、駐屯地祭について議論が紛糾したと聞きました。もし可能なら自分からも意見具申よろしいでしょうか?」
「何かあるのか!?」
「ええ、簡単ですよ。酒を用意してしまえば盛り上がります」
「酒だと!?無理に決まってるだろ。治安上の問題もあるだろうし大体、酒なんてどこから調達するつもりで…」
「何のための焼酎燃料だと思ってたんですか?それに自分の経験上、幻想郷の人間は大半が酒好きです」
「むぅ…考えておく」
「ごゆっくりどうぞ。自分は部下に命令を伝えてきます」
2023年9月13日pm2:46 幻想駐屯地仮設隊舎
「1分隊集合!これより明日の作戦のブリーフィングを始める」
「まさかまた何か押し付けられたんですか?」
「まぁそんなところだ。明日施設科の連中が河童と接触するらしい。俺たちはその護衛が仕事だ」
「じゃあ今回は比較的安全ですね」
「確かにそうだがあまり気を抜くなよ。作戦目標は全員で生きて帰ること相手がそれを妨げるようなら迷わず撃て」
「了解しました」
「よし、ブリーフィングはこれにて終了。集合時刻は明朝7:30。後は各自で準備せよ」
今回は2分割での投稿となりましたが次回からできるだけ1話でまとめたいと思います。
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