シーン2 雷牙VS雷牙 開戦。
「斬鉄……ブレェェェェドっ!」
新たに変身した雷牙が、斬鉄ブレードを構えた。
全く同じ二人の雷牙が、全く同じ構えで対峙する。
あかりの目がきらきらと輝いた。
「弧次郎さんっ!」
「ほう……。お前も雷牙だと言う訳か……。面白いッ!」
あかりを狙っていた雷牙が油断なく斬鉄ブレードを構えなおす。
自分を守ってくれている雷牙の背後で、あかりは興奮のあまり声を上げた。
「すごい……。雷牙対雷牙……! こんなの、ちょっと見られないよ……!
ああ~~録画セットしとけばよかったぁ……!」
危機感ゼロではしゃぐあかり。ガンジョーはふっと息を吐いて身体の力を抜いた。
「ふむ……。なら、少しは休めそうだな」
はっと気が付いたあかりは慌ててガンジョーに駆け寄る。
「あ、ジョーさん! 大丈夫ですか?」
「ま、まぁな……。
前は手足と背骨まで折れて、腹にでっかいナイフが刺さった事もあるからな……。それに比べれば」
よしんばその言葉が真実だったとしても、満身創痍の姿で吐かれたその言葉は、あかりにはやせ我慢としか思えなかった。
「で、でも治療しなきゃ……」
言ってはみるが、手当の道具など一切ない。うろたえるあかりを、ガンジョーは大きな声で一喝した。
「だから、大丈夫だ! 俺の仲間さえ見つかれば、すぐに治る……かはわからんがな。
それより、お前には、パートナーの戦いを見届ける必要があるんじゃないのか?」
あかりはハッとして、二人の雷牙に振り向いた。
「そうだ……。あたしは弧次郎さんの戦いを……!」
そうだ。あたしは見届けなきゃいけないんだ。敵になってしまった本物の雷牙と、あたしの弧次郎さんの戦いを。ってゆうか、こんなスペシャル対戦見逃したら一生後悔する……っ!
ガンジョーに寄り添いながら、雷牙同士の戦いに釘付けになっているあかりの横顔に、ガンジョーは苦笑まじりに言った。
「俺には、どっちがどっちかさっぱり見分けがつかないが……な」
あかりはガンジョーに目もくれず、ひとつ息をついた。
「ですよね……。実はあたしにも……」




