アバンタイトル @常世の国
「何っ!? 彼奴らのパートナーが……復活しただと!?」
神託の間に卑弥呼の声がこだました。出頭していた悟空達の肩がビクッと震える。
悟空の横で、狐仙が身体を縮こまらせていた。
「はい……。申し訳ありません。それ以前に小娘どもを始末することも出来ず……」
狐仙は顔を上げる事も出来ず、小さな声で言った。
卑弥呼の力が爆発的に増しているのは狐仙の目にも明らかだった。その卑弥呼が強い声を上げたのだ。
だが実は、卑弥呼は今の状況も想定していたし、驚きも焦りもなかった。もし敵が全ての力を取り戻し、悟空たちを撃破したとしても、最終的には卑弥呼自身が決着をつければ良いだけの話だったからだ。そして卑弥呼は今、MSガールズを倒し切るに充分以上の力を持っているという自覚があった。
卑弥呼は目を閉じ、あかり達の妄想領域を高速で走査すると、ゆっくりと目を開いた。
「ふむ……。確かに彼奴らの妄想領域のノイズは消え、力を取り戻しているようだな……」
「小娘どもの妄想力にこれほどの力があるとは……」
狐仙の声に悔しさが滲む。卑弥呼はふっと、唇の端を上げた。
「まぁよい。まだ我らの作戦の想定範囲内だ」
「……はっ」
狐仙が緊張の残る声で答えると、悟空は狐仙に顔を向けた。
「で? 状況は?」
「現在、刺客の三名は、それぞれ小娘たちのパートナーと交戦中のようです」
「パートナーと? って事は……変身できてないって事か」
悟空は少し考えながらつぶやいた。
「ふうむ……。つまり、まだあの力を使う事は出来ぬと言うわけだな」
卑弥呼の言葉に悟空がハッと顔を上げる。
「そうか……! 闇を切り離す力はまだ……。
よし、狐仙、あのねーちゃん達が変身する前に、なんとしてもとどめを刺せ!」
悟空が檄を飛ばすと、狐仙の背筋に芯が通り、その表情に好戦的な笑みが戻った。
「かしこまりました。狐仙シスターズ、全力をあげて、必ずや!」
「今回は俺も出る。確実に仕留めるぞ!」
卑弥呼は目を細めて悟空たちを眺め、うなずく。
「うむ。頼むぞ、悟空、狐仙!」
「よぉし、行くぞ狐仙!」
「はい! 悟空様!」
神託の間を飛び出していく二人を見送って、卑弥呼は視線を移した。
「……アラジン。準備、急いでもらう必要がありそうだな」
悟空の横に控えていたアラジンは、片膝をついて頭を下げた。
「……御意。いつ何時ご命令を頂きましても、命に替えて遂行致します」
「うむ、頼んだぞ」
アラジンは立ち上がり、一礼する。
「では、客分の助っ人を迎えて参ります」
そう言って神託の間を辞するアラジンを見送って、卑弥呼はもう一度目を閉じた。自らの内に膨れ上がる力を味わうようにゆっくりと息を吸う。
「我らの総力をあげ、葬り去ってくれる……。
MSガールズ……!」
妄想、夢、虚構……人類の想像の世界は、実は全てつながっている。
妄想界……その世界の闇の力が増大し、現実へと侵攻を開始したとき、
三人の戦士が、その妄想の力を駆使して立ち向かう!
あかり「夢幻戦隊!」
三人 「MSガールズ!」
OPテーマ「夢幻戦隊MSガールズ」
(あかり)ジラード!
(智恵) キングガン!
(美佳) ウォルツール!
(あかり)もしも夢が消えたなら
(智恵) 人の心の灯が消える
(美佳) 光を奪い闇に落とす
(三人) 悪のディスペアー許せない
(美佳)
夢を奏で!希望を描け!
心を奮わす夢幻のアート
夢想の芸術、体に宿し
今こそ戦え!「念写!!MSコラボレートっ!!」
描けウォリュチュ……「お、お嬢様?」
ウォ ウォルツツツ……「し、しっかり!」
描け奏でろ!ウォ ウォ ウォルツーリュ……「さ、最後まで……」
(三人)
そうさ無限!夢幻!不滅の心
無限 夢幻 無限 夢幻戦隊MSガールズ!




