メンマの正体
はいどーも! 今年も夏がやって来て久しいですな。今年は猛暑を通り越して酷暑らしいですぞ?
そりゃーアタシも農業という外仕事ですから、熱中症気味になったこと数回ですよ。ですがこの時代、いろんな警鐘が出ておりますから、みなさんそれなりに予防の知識があると思います。アタシもそれによって事前に生きて帰る準備はしておりますから、なんとか無事に過ごしております。
さて、そんな酷暑の中、食欲もなくなってしまう昨今ではございますが、なぜかラーメンとカレーは食べれるという不思議。
こちらは日本人向けに考案され、世界中で日本ブランドの料理とされている場合もございます。
その中のラーメンの端っこに我が島国日本のように浮いてらっしゃる具材メンマ。こちらに本日は着眼してみたいと思います。
タイトルにありますように『メンマの正体』となってますが、もちろんみなさんご存知のようにタケノコが原材料でございますが、そうじゃない。今回のテーマはそこではありません。
これ、我々が幼き少年少女時代には『シナチク』と言っておりました。だいたい昭和50年代から平成一桁前半にかけてでしょうか?
しかし、いつの間にやら『メンマ』と改称したのです。
まあ『シナチク』は漢字で書きますと『支那竹』でございまして、若い方にはなんのことやらチンプンカンプンではございますが、『支那』はお隣、中国のことです。戦中当時の我が国の呼び方ですね。
それを当時の『中華民国』がですね、いいですか? 『中華人民共和国』ではなく、前政権の『中華民国』のほうがですよ?
「我が国は『支那』じゃない、ちゃんと『中国』と呼んでください」
と言ってきたわけなんです。
ま、ね、そこは他人の嫌がることはしないでお馴染みの日本さんですから、じゃあ『支那』つっーの止めようじゃないか。ってことで、『支那竹』は『メンマ』になりました。
その頃は、『ラーメン』も地域によっては『支那蕎麦』って言ってたし、今でも『東支那海』とか『南支那海』ってのは残ってるでしょ?
そもそも論として、当時の彼の国は『清』から『中華民国』に変わって、すぐに『中華人民共和国』に国号が三度変わったころですよ。
それに『支那』は英語の『China』から来てるわけですし、『China』はキングダムでお馴染みの初代中華統一国家『秦』から来てるわけです。
※諸説ございます。
ですから諸外国にも『China』って言うな、って言うなら分かりますけど日本だけに言うってのは……。まあ当時の我が国の事情も察して欲しいかな?
「イギリスって言うな、『グレートブリテン及び北アイルランド連合王国』って言え!」とか「オランダって言うな、『ネーデルランド王国』って言え!」って未だに言わないところもありますけどね。
まあ、他にも言ってきた国ありましたけど、ほとんどそのクレームを聞いてきた経緯が日本にはございますのでなんとも。
で、本題に戻りますけど『メンマ』を漢字で書きますと『麺麻』なんですよ。
そう書かれると、『麺なの?』って思っちゃうような書き方。
ところが、これ略称で『拉麺に入れる麻竹』なんです。
出ました、『高等学校』を『高校』と略す的な書き方!
なんで『拉麺』の尻の『麺』を取るんだよ……。そんで『竹』をいれなかったら、なにがなんだから分からないよ?
『麻竹』ってのは南国台湾とかにある柔らかい竹のことらしいです。鎌でもタケノコが収穫できるみたい!
でも、みなさん『麻竹』は知らないでしょ? 知らないところに『麺麻』って言われても、ねぇ。せめて『麺竹』だったら、ああ、ラーメンに入ってるタケノコだね? ってなるけどさぁ。
とは言え、『メンマ』はすでに人口に膾炙しました。世に広まり親しまれる存在となったのです。これを改称しなさいと言うのはねぇ……、アレなので止めときましょうね。