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『朝』の続き

朝食はたいていパンと珈琲とヨーグルトと言ったところだ。なんとなくちゃんとしているように見えて簡単なのでこれで済ませている。離婚前からこんな感じなので家事の手間はずっと変わっていない。娘たちの世話はしないのかと言われそうだが既に成人した、立派かどうかは微妙だが大人なので個々に自分の世話は自分で出来る。

ただ、僕も娘も珈琲は大好きなのでこれだけは少しだけ贅沢な感じにはしている。ダイニングテーブルに2〜3種類の豆を置いてあるので電動ミルで挽いて淹れる。銘柄はナッツ感とコクがあるブラジル産のショコラがよく置いてあるがそれ以外にも初めて見た銘柄や飲んだ事の無い産地の珈琲豆があればつい手を伸ばしがちだ。

ミルで珈琲豆を挽いた時点で娘が香りを嗅ぎつけて起きて来る事もちょいちょいあったりする。自分で掛けている目覚まし時計がどんなにけたたましく鳴り響いても目を覚まさないのにである。それもあって珈琲を淹れる時は必ず2杯分を淹れるクセがついている。

遅番の時は朝は時間に余裕があるのでゆっくり珈琲ブレイクを楽しめると言う訳だ。娘が目を擦りながらズリズリと起きてきて珈琲をじっくり味わったら再びベッドに戻っていった。朝食はまだ食べないらしい。

お昼のお弁当(と言っても食べるのは夕方だが)のおにぎりを作って洗濯機を回したらしばらくは自由時間となる。暫し珈琲の香りに包まれた時間と空間で目を瞑る。ニュースや時事ネタをテレビとかスマホで見る事はあるが興味が無い情報を無理に頭に押し込む事も無いだろう。新聞はずいぶん前から取らなくなっている。贅沢や裕福な生活が出来ている訳では無いが今はこれで充分。不満足があるとすれば娘たちにちゃんと父親らしく教育と財を残してやれていない事だろうか。さあ、洗濯物を干したら今日も仕事だ。そこそこに頑張るとしよう。

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