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081 元気娘の使い魔猫はご主人様の周りにいる邪魔なやつらがうっとうしい

「これで…終わりにゃん!

ふっふーん。こんな相手、楽勝にゃん。

…あ、ご主人!

私、倒せたにゃん。

えらいでしょー、えらいでしょー。

………へへ。なでなでにゃん。

今度はもーっと強いモンスターでいいにゃんよ?

絶対絶対、ご主人のために勝つにゃん。

どんな相手でも、負ける気しないにゃん。

………あ、ドラゴン。どうしたにゃん?

ふーん。そっちも勝ったにゃんねー。

でもでも、あんな雑魚モンスター、勝って当然の相手にゃん。

それに比べて私が倒したのは………

…あ、ご主人。

(………)

ぶーぶー、なんでご主人、そいつばっかかまうにゃ。

ちょーっと口から炎を吐き出せるからって、最近はあいつばっかかまうにゃん。

私の方があいつなんかよりもずっとずっと前からご主人様と一緒にゃん。

………にゃ。

そうだ。いいこと思いついたにゃん」




「ごはん~ごはん~♪

おいしい~ごはんの時間にゃん~♪

今日もとーっても美味しそうなご飯にゃん。

いっただきまー………

(バタッ)

んー?ドラゴン―?

どうしたにゃん?いきなり倒れて―?

…あ、ご主人。

なんか、こいつがいきなり倒れたにゃん。

………ん。多分、ご飯食べたら倒れたんじゃないのかにゃん?

…あれ?クンクンクン。

ご主人―、これ、なんか変な匂いしないかにゃん?

毒かもしれないにゃん。

………私?

ううん。私は食べる前だから大丈夫だったにゃん。

…んー?

んー、ご主人からもらったエサを、こいつに渡した時は全然気付かなかったにゃん。

でもドラゴン、これじゃあしばらくは一緒に行けそうにないにゃん。

でもだいじょーぶだいじょーぶ!

ご主人には私がついてるにゃん!」




「ねーねー、ご主人。

この遺跡の奥には何があるにゃん?

…んー?

すっごい剣とか杖とか言われても、よくわからないにゃん。

それよりも、美味しいご飯の方が私は嬉しいにゃあ。

………え、帰ったら美味しいご飯買ってくれるにゃん?

ご主人、大好きにゃん!

(………)

………なんにゃん?アーチャー?

今、私とご主人はとーっても重要なイチャイチャタイム………

(………)

…ご主人、行っちゃったにゃん。

それにしても、くっつきすぎじゃないかにゃん?あいつ。

ご主人とあんなにぴったり寄り添って話しなくても…

ちょっと顔が良いからって、そんな色気にご主人は騙されないにゃん。

………騙されにゃいよね?

(………)

(………)

(………)

…むぅ。楽しそーに、話してるにゃん。

ご主人は、私だけのものにゃんよ」




「…ん、ご主人!敵にゃん!

私に任せるにゃん!

ていっ!にゃあっ!

はぁっ!やぁ!

………んー。あっち行ったりこっち行ったり、なかなかすばしっこい奴にゃん。

でも、この私から逃げられると………

そこにゃ!

(バシィィッ!)

よーし、やったにゃん!

ねーねー、ご主人………

…あれ、どうかしたにゃん?アーチャーが倒れてるにゃん。

…ああ、私の攻撃が、ね…

ええーでもでも、私の攻撃範囲に入ってたこいつが悪いにゃんよー。

あんなすばしっこい敵、攻撃当てるだけで精いっぱいだったにゃん。

許して許してー、ご主人。

………んー。ありがとにゃん。ご主人。

やっぱり、ご主人は私のご主人にゃん」




「ん~♪いい香りにゃん。

…あっ、ご主人!

私、あれ食べたいにゃん!

肉の串焼き!

あれ、とってもとっても美味しいにゃん。

ねーねー、買って買って―。

………ぶーぶー。急いでるからって、歩きながら食べればいいじゃんにゃー。

ご主人のケチ。

…ところで、今はどこに向かってるにゃん?

………ふーん。お城に何の用にゃん?

…はー。お姫様に…

まったくあのお姫様には困ったものにゃん。

いっつもいっつもご主人に変な用事言いつけて。

それに振り回されるご主人の身にもなってみるにゃん。

…ご主人も、あんなお姫様の言うことなんか、聞く必要ないんじゃないかにゃん?

いくら昔からの間柄って言っても、やっていいこと悪いことがあるにゃん。

………へー、そうやってご主人はあいつの肩ばっか持つにゃんねー。

…べっつにー、不機嫌になんかなってないにゃん。

………たーだ。そろそろ、お灸をすえる時期かもしれないにゃー…

…え、別に何も言ってないにゃんよ、ご主人。

それよりも、早く行くにゃん」




「くかー…すぴー………

にゃあにゃーん………

(バタバタバタバタ)

んー…?どうしたにゃーん、ご主人ー………

そんなに、あわてて………にゃぁーん…

…えー。お姫様の城が…モンスターの群れに………?

それは、大変にゃんね―………

んー…城に行ってくる―?

行ってらっしゃーいにゃーん………

(バタン!)

………

………

………

(バサバサッ)

…ん、カラス。

首尾はどうにゃん?

…にゃんにゃん。にゃんにゃん。

にゃー、それはよかったにゃん。

ちゃーんと、私の言うとおりにしてくれたにゃんねー。

仲間にありがとうって、伝えといてにゃん。

今度遊びに行くからねーってもついでに。

にゃんにゃん。にゃー、じゃねー。

(バサバサッ)

………やっぱり、昔馴染みの仲間は大切にゃんね。

昔の仲間がちゃーんと、あのお城を襲ってくれたにゃん。

持つべきものは仲間だにゃん。

………ご主人にとっての仲間は、私だけにゃん。

私以外に頼っちゃいけないにゃん。

私以外が隣居ちゃいけないにゃん。

私以外が親友じゃいけないにゃん。

ご主人様と私は強いつよーい、きずなでつながっている。

それを邪魔するやつらは、誰だって許さないにゃんよ。

………

さぁーて。

安心したし、もう一回二度寝しようかにゃん?」

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