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060 近所に住む妹的幼馴染はお姉ちゃんの手を絶対に離したくなくて…

「………

はー。おままごと楽しかったー!

さっすがお姉ちゃん。

お母さん役と、お父さん役と、ご近所さん役と、犬役の全部やってくれてありがとー。

どれも本当っぽくて、すごかったよ。

で、で次は何して遊ぶ?

レストランごっこか、ケーキ屋さんごっこやろうよ。

…えー、帰るのー?

お外が暗いから?

やだやだ!

もっともっとお姉ちゃんと遊びたい遊びたい!

………いーやーだー。遊ぶ遊ぶ―!

…あっそうだ。

(ゴソゴソ)

お姉ちゃん手出してー。

えっと、お姉ちゃんの手握って―…

で、この手をセロテープで、ぐるぐるぐるぐる―。

(ペリペリペリペリ)

………えへへ。これでもう、お姉ちゃんとずっとずっと一緒だよ」




「(ガチャッ…)

………誰?

あ、お姉ちゃん。

今日は、どうしたの?

…えっ。あ、うん………

そう、だね。

もう一週間も学校行ってないから、様子、見に来てもおかしくないか…

うん…うん………

行ってないのは、まあ…学校、行きたくないから………

同じクラスに、ちょっと派手な子がいて、さ…

ちょっと、口喧嘩みたいのしちゃって。

それで、その子が、クラスのリーダー的な人だから、ね。

まあ、その、いじめみたいな、感じ………

………

あ、いや、別に。怪我とかはしてないけど…みんなから無視とか、そんなの。

………

次は…そう、だね…

いつ行くかは、わからない………

………

………お姉ちゃんが、いてくれたらな。

お姉ちゃんがそばにいてくれれば、勇気出せるのに。

でも、クラスも学年も違うんじゃ、無理、だよね………

………

…私は、お姉ちゃんがいれば、それでいい。

学校とか、そういうのは、どうでもいい。

…お姉ちゃん、ちょっとこっち来て。

うん。もうちょっと近く。

そう。そこ。

(ガチャリ)

(ベチャッ)

えへへ………手錠と、接着剤。

これで、お姉ちゃんと一緒…。

お姉ちゃんの体温、手のひらから伝わってくる。

このあったかい感じ、安心する………

これからは私の隣にいてね、お姉ちゃん」




「………

………

………

(パチリ)

………あ、お姉ちゃん起きた?

おっはよー。

って言っても、朝でも全然ないんだけど。

…今?

えーと、夜の10時くらいかな?時計近くにないからわかんないや。

…ここ?

ここは、私の家だよ。

………あー、そっか。私の部屋来るの久しぶりだもんね、お姉ちゃん。

もうお姉ちゃんったら、最近全然来てくれないんだもん。

本当、寂しかった。

………え?ああ、この手?見ての通り。

私の右手と、お姉ちゃんの左手、くっついてるの。

ギュ―って握り合った状態で、絶対に離れないようになってるんだ。

お姉ちゃんずっと眠ってたからわかんないと思うけど、ついさっきまで手術してたんだよ?

この手と手をつなげる手術。

これでもう、私とお姉ちゃんはずっとずっと、ずっとずっとずっと、ず―――――――っと、一緒。

………え、理由?

だって、お姉ちゃんが悪いんじゃん。

お姉ちゃん、今度この町から引っ越しちゃうんでしょ?

この町から離れて離れて、私の手の届かないところに行っちゃうんだもん。

それを聞いてから私何回も言ったよね。

「行かないで」って。

でもお姉ちゃん、私のお願い全然聞いてくれないんだもん。

っていうか、聞いてくれないどころか最近ずっと無視されるし。

思春期か反抗期かなーって思って我慢してたけど、いよいよ引っ越しちゃうっていうんじゃ話は変わるって。

私の元からどっか行っちゃわないように、こうして手と手をつないでおくの。

…昔はさ、よくこうやって手つないだよね。

公園で遊んだ後とか。

駄菓子屋さん行く時とか。

小学校の帰り道とか。

いっつもお姉ちゃんは私と手をつないでくれた。

お姉ちゃんは、これからも私と手をつなぐの。

これからは、どこにいても私と一緒だよ?

もう私から離れないでね。

私だけのお姉ちゃん」


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