141 放課後いつも部屋にやってくる無防備なボクっ娘幼馴染が、いつもだらしない格好をしていて目のやり場に困っている
「(バタン)
………よっすー。
(ストン)
………?
どうしたの?ボクの顔に何かついてる?
…服?
普通にノースリーブと短パンだけど、それが?
こんなに暑いと、これ来てても汗かいてきちゃうくらいだよ。
(パタパタ)
いっそのこともう君の部屋の中なんだし、これだって脱いでもいいくらい…
………あっそ。じゃあやめとく。
(クシャ)
って、また下着出しっぱなしじゃん。
ちゃんと洗濯したやつなんだから、きちんとしまっておいた方が良いと思うよ。
………?何が?
別にボクは君の下着くらいどうとも思わないよ。
まあパパとか他の人なら思うところもあるけど、でも君だし。
昔から下着くらい何回も見てるんだし、いまさら気にしない。
君だって、ボクの下着見ても何にも思わないでしょ?
………だよね。
………
…あ。そこの漫画最新刊じゃん。
ちょっと前ごめんねー。
…あっ。
(ツルッ)
………てて。
ごめんごめん。ちょっと手が滑ってバランス崩しちゃって。
受け止めてくれてありがと。
………?
(クンクンクンクン)
ねえねえ、最近リンス変えた?
いつもと違う気がするんだけど。
………あー、やっぱり。だと思った。
君んちのママそういうのしょっちゅう変えるよねー。
…え?
ああ、ゴメンゴメン。離れる離れる。
最近気温高いもんね。くっついてたらそりゃあ暑くなるか。
(ゴロン)
………え、ダメ?膝枕?
いいじゃんいいじゃん。ボクにとってちょうどこの姿勢の方が漫画読みやすいんだもん。
膝くらいならそんなに暑いってわけでもないでしょ?
………うんっ。ありがとー。
(ペラッ、ペラッ)
(ペラッ、ペラッ)
(ペラッ、ペラッ)
………
………ねー、ジュースもらうねー。
(チュー、チュー)
………何?
これ、飲んじゃだめだった?
…いや、そっちに新しいやつあるのは知ってるよ?
でも一口二口もらえらばいいかなーって思ったから君のやつ飲んだんだけど、ダメ?
………そ。ならいいけど。
(ペラッ、ペラッ)
(ペラッ、ペラッ)
(ペラッ、ペラッ)
………
………ねえねえ。この漫画すっごくいい展開だねー。
ツンデレな子とのラブコメだけど、やっとのこさ男の子が告白してカップルになって、よかったね。
特にほら、このページ。
キスシーンなんかすっごいロマンチック。
ボク、こういうのって結構憧れちゃうなー。
………
………うん。ボクはまだこういうキスしたことないよ。
だから、どういう風なのかって、興味あるんだよねー。
…あ、でも君とは結構キスしたっけ?
漫画かドラマの影響でさ、昔何回かしたことあるよね?
………ノーカン?
ふうん、君にとってはノーカンなんだ。
じゃあ、ファーストキス、してみる?
こんな漫画みたいなロマンチックなシーンじゃないけど、キスそのものがロマンチックだし。
………あっそ。興味ないんだ。
じゃあいいよ。
………ん。君大丈夫?
なんかすっごく顔赤くなってるけど。
この暑さで熱にやられちゃった?
どれどれ…
(コツン)
………うーん。漫画でよくおでことおでこ当てるシーンあるけど、これって全然わかんないもんだね。
まあ、これだけ気温高いと、多少体温上がるのも仕方ないか。
………
………ん、んーんっ。
(バタン)
………えー、いや、今日体育あったじゃん。
だからその疲れがじわじわ来てさー、ベッドに横になるのも仕方ないってー。
もう足なんかホントパンパン。
なんでダンスとか踊らなくちゃいけないんだか。
男子はサッカーだっけ?
いいよねー。サッカーならボール来なければ全然動かなくていいんだし。
(パタパタ)
ねーねー、ボクの足マッサージしてよー。
もう足動かしたくないくらいだからさー。
………いいでしょー?
この間君にはマッサージしてあげたじゃん。
………いやいや、確かにあれはボクが言い出したやつだけど、どっちから言おうと貸しは貸しじゃん。
ねえねえ、マッサージマッサージ。
(パタパタパタパタ)
………いえーい、やったー。
じゃあよろよろー。
………
………んっ。ふっ、
………
………あっ。あふっ。
………
………ふぅ。ふいー。
………
…太ももの方もおねがーい。
………
………にょー。
………
………にゅるー。
………
………にゃー、にゃー。
………
………
………
………
………
………zzz」
「………ん。
ふわぁ…あ。
………あれ、もうこんな時間だ。
ボク、ずっと寝てた感じ?
………
…え?服?
…ああ。こんなに暑いと寝苦しくてついつい無意識で脱いじゃうんだよねー。
服、服っと………
………じゃ、そろそろ夕飯だし、一回家戻るー。
また後で。
(バタン)
(スタスタスタスタ)
………
………
………
………はぁ。
今日も手出してこなかったな。
ボクって、そんなに魅力ないのかな?
それとも、一緒にいる時間が長すぎて、意識されてないとか?
ちゃんと襲ってもらうためには、もうちょっとちゃんとやらないといけないのかな…
今度は、目の前で着替えとかしてみるとか…
………ボクは、いつでも準備オーケーだからね。
ダイスキな君が襲ってくるのを、いつまでもいつまでも、待ってるから」




