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12章 製造ルート 9話

 するとライト達は四散する。


 「やれお前ら! 皆殺しだ!」


 すると、三十人の従業員達は一斉にライト達に向け発砲を開始する。


 サプレッサーを付けていたため、周囲に音はほとんど聞こえない。


 ミシンの台の下や、印刷機に隠れながら弾から身を守るライト達。


 すぐに、レイジックとラーシュ、ミリイがハンドガンを手に取り応戦する。


 四人、五人と撃たれる従業員。


 その音で、タルヴォ達は異変に気付いた。


 「おい、この音」


 「ああ、レイジック達だ!」


 ヒーロー教官とタルヴォはすぐにレイジック達が応戦していることに気付く。


 「ちくしょうが! 政府の(ふん)除けのくせにしやがって!」


 仲間を撃たれ激怒する従業員達。


 そんな中、ライトは弾を避けながら従業員達の中に割って入る。


 「うっ!」


 「ぐわっ!」


 瞬く間にライトは従業員達の腹部を軽く殴り気絶させていく。


 一気に十五人は減り優勢になっていく。


 「ライトに続くぞ! こうなったら手ぶらで帰るしかない!」


 レイジックの指示に前へ出るラーシュ達。


 残りの敵は五人となったが、その時。


 「――くっ」


 なんと、ライトの戦闘能力と遜色のない動きで、ライトを殴りつけてきた覆面を被った者。


 「なんだあいつは⁉」


 ラーシュがそれを目の当たりにし驚愕する。


 すると、その謎の覆面を被った者は、腰から二丁のハンドガンを取り出した。


 そして、二丁のハンドガンでライトを撃ってくる。


 ライトは今までにないくらいの精密な射撃に驚きながらも紙一重で(かわ)していく。


 ライトは反撃に出ようとしたが、その謎の覆面の者は回し蹴りで(けん)(せい)すると、すぐに二丁のハンドガンを構えライトを撃つ。


 眉を顰めながら危なげにも(かわ)していくライト。


 レイジック達も援護射撃をするが、その弾すらも華麗に(かわ)す謎の覆面の者。


 「どうなってるの!?」


 ミリイは攻撃に専念しながらも弾を(かわ)すその覆面の者の身体能力に動揺していた


 「皆さん行ってください! 僕が援護します!」


 ライトの呼びかけにレイジック達はライトを信じ、正面のシャッターを抜ける。


 外に出るや否や、残りの作業員がレイジック達を追いながら射撃をする。


 すぐにライトがレイジックと作業員達の間に割って入り、作業員達の弾を掴み取り、レイジック達の退路を確保する。


 だが、謎の覆面の者が、今度は接近戦に持ち込み、ライトを蹴る。


 「うぐっ」


 顎にヒットすると後方に飛んで行ったライトだったが、空中でバク宙して受け身を取る。


 そこから作業員達がレイジック達の後を追って行きながら撃ち続ける。


 ライトはカバーしようと思ったが、謎の覆面の者が、間髪いれずにライトに向け撃ってくる。


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