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12章 製造ルート 4話

 そして、一同は気持ちを切り替え、捜査を続行する。


 「なあライト。どうだ、一緒に飯でも食うか?」


 しばらくしても捜査は進行せず、一度休憩するため、レイジックが、ハンバーガーが入った袋を見せつけながらライトを自然に呼ぶ。


 「あ、はい。頂きます」


 ライトも丁度お腹が減っていたので申し出を有難く受ける。


 バンの奥の方で二人して少し冷めたハンバーガーをかぶり付く。


 「旨いか?」


 「はい、美味しいです」


 レイジックがそう聞くと、ライトも二つ返事で答える。


 「そうか。で、生活の方で何か困っている事は無いか? もしあるなら遠慮せず行ってくれ。俺らは同僚だ。後輩の不満には答えてやらないとな」


 レイジックは爽やかな顔で、ライトの生活を気にかける言葉を掛ける。


 「皆さんのお陰で、今はゆとりが持ててます。それに今の自分には目標が出来ましたし、邁進していくだけです」


 ライトは真っ直ぐな瞳でそう答える。


 「そうか。ガキの頃の俺に比べてお前は立派だな。同僚として鼻が高い」


 レイジックはどこか切なくありながらも、感心していた。


 「いえ、そんな事は無いですよ。僕は恵まれているだけで、まだ自分自身で成果を上げたわけではありません。実力や経験が豊富なレイジックさんの方が立派ですよ。何にせよ今が大事ですから」


 ライトはおっとりした表情でそう言う。


 「ハハッ、やっぱりお前は凄いよ。その年でその答えに行き着く奴はそうは居ない。少なくとも俺はガキの頃から見るに堪えないものだった」


 レイジックが寂しそうな瞳をしながら()()している様子だった。


 「何かあったんですか?」


 ライトはレイジックが何に悩み(かい)(こん)しているのか分からず、少しでも力になってあげたい、と思い、憂慮しながら聞いてみる事に。


 「実はな、昔の俺は虐めをしていた」


 「えっ! レイジックさんがですか?」


 レイジックの()(あい)に満ちた声に一驚するライト。


 過去の戒めでもあり、(じく)()するレイジックの人生最大の()(てん)


 その過去を(つまび)らかに話すレイジック。


 「……そんな事があったんですか」


 ライトはその話を真剣に聞き終えると、萎れた声音でそう言う。


 「ああ。過去に虐めてた相手は二人だった。一人は俺の友達とお袋を殺して現在も指名手配されて消息が掴めていない」


 レイジックは()(しょう)したような表情でそう言う。


 「もう一人の方は?」


 「ああ。その人にはひたすら謝罪した結果、何故か友達になってな。今じゃ冗談を言い合える酒飲み仲間さ。あいつには感謝してもしきれない。こんな馬鹿を受け入れてくれたんだからな」


 ライトが深憂して聞くと、レイジックはどこか晴れた面持ちで答えてくれた。


 「そうだったんですか。やはりレイジックさんは凄いですよ。過ちを是正し、傷つけた人に寄り添い、謝罪し、警察官として生きる事は誰にもできる事じゃありません」


 ライトは尊慮した本音を口にする。


 「そんな事ないさ。俺はただ償いをし、自身を改め、精進する。どこにでも居る人間と変わらない。でもありがとな。そう言ってくれる奴が一人でも多いと、俺の背中を押して貰える気がするよ」


 レイジックは笑みを浮かばせ言の葉に有難味を込める。


 ライトも安堵し、自然と微笑んでしまう。


 「えっ! そう言う攻め方もありなんですか?」


 「ああ。女と言うのは男以上に孤独の生き物だ。だからこそ弱みを漬け込み、同情し、(ほう)(じょ)する。弱みに付け込むと()うと耳の痛い(こと)()だが、まず人間の弱さを知りそこから救済したいと願うのだ。女はそう言う奴に惚れる。伴侶になる近道なんだぞ」


 ラーシュは何やらヒーロー教官から、恋愛の教授を受けていた。


 熱心に聞くラーシュに対し、ヒーロー教官は(うみ)(せん)(やま)(せん)の人物とでも言いたげにアドバイスをする。


 「もう、もうちょっと緊張感持ってよ」


 ミリイがげんなりするような目でヒーロー教官とラーシュを一瞥する。


 すると。


 「あっ! 皆さん来てください。この車」


 ミリイが衣服製造業の工場から出てきたトラックをパソコンで見て驚愕する。

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