表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
160/166

24章 対話に込められた力 6話

 だがキャンディーは鼻で笑う。


 「では答え合わせをするとしよう。どちらの言葉に力が宿っているのかを」


 キャンディーはそう言うと、瞬時にヒーロー教官の懐に潜り込む。


 急に迫ってきたキャンディーだったが、ヒーロー教官の動体視力も卓越されていたため難なく見切り、繰り出してきた拳を往なす。


 すぐにヒーロー教官は合気道の要領で、キャンディーの往なした手首を掴み、片足を跳ねらせ、宙に浮かばせ回転させた。


 三日月を描きながら回転するキャンディーは受け身を取り着地する。


 本当なら背中から横転させたかったが、そう上手くはいかなかった。


 透かさず、ヒーロー教官はキャンディーにボディーブローを入れようとするが片手で受け止められてしまう。


 「少しはやる気になったようだな。だがそんな事では私を納得させるほどの力を示す事にはならない」


 威圧するキャンディー。


 ヒーロー教官は、猛ラッシュで拳を何度も振るう。


 ギリギリの所で(かわ)していくキャンディーは不敵に笑いながらカウンターを入れる。


 その拳を片手で受け止めたヒーロー教官は、すぐに上段蹴りを入れる。


 それも手の甲で受け止めるキャンディー。


 キャンディーは手にしていたハンドガンで至近距離からヒーロー教官を撃つ。


 何とか危なげながらも(かわ)すヒーロー教官。


 そのまま防戦一方の攻防が続く。


 「なあキャンディーちゃん。今からでも遅くない。自分の夢を見つめ直し、新たな門出に向かうべきじゃないのか?」


 「まだそんな事を言っているのかね。私に夢など無い。あるのはこの(しゅう)(あく)な世界の滅亡だけだ。私は嫌と言う程みてきた。どれだけ希望に恋焦がれようと、人間の本質の根幹は悪だと言う事を」


 互いに攻撃しながら息を上げた状態での口論。


 そこで、キャンディーが隙を突いてヒーロー教官の腹部に(しょう)(てい)()ちを叩き込むと、後ろに後退していくヒーロー教官。


 その時に足が(もつ)れ、バランスを崩してしまう。


 好機と捉えたキャンディーはすぐさまヒーロー教官に突っ込んでくる。


 危機的状況だったが、そこで、ヒーロー教官は、キャンディーに向け指を鳴らす。


 キャンディーは現実世界に送られるのか? と言う懸念が浮かんでしまい、思わず動きを停止する。


 しかし、キャンディーに至って変化は見受けられなかった。


 そのかわり、何故か、キャンディーの周囲の空間がぐにゃりと歪み始めた。


 それがキャンディーの左右斜め前、正面に二カ所。


 その二カ所からなんと、レイジックとラーシュが更生ルームに顕現された。


 しかも、顕現された瞬間には、キャンディーに飛び乗る形を取っていた。


 「――⁉」


 突然の事に驚く暇も無かったキャンディーは飛び出してきたレイジックとラーシュに取り押さえられてしまう。


 「くっ!」


 「ここまでだ!」


 取り押さえるや否や、レイジックがキャンディーを後ろに回し両手を後ろに回し手錠を掛ける。


 「ふう。何とかなったな」


 安堵の息を吐くヒーロー教官。


 「ちょっとヒーロー教官。もう少しゆとりを持たせてここに呼んでくれないっすか? キャンディー所長を更生ルームに送ってから二分後に俺達をここに呼んで、意表を突いてキャンディー所長を捕縛するとか。車の時にいきなり言われても」


 ラーシュがげんなりしながらそう口にする。


 「めんごめんご」と言いながら舌をペロリとだし、お茶目な姿態になるヒーロー教官。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ