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24章 対話に込められた力 4話

 ライトはキャンディーの事だけでなく、ガディアが撃たれた事にもショックを隠し切れずにいたのだ。


 「とにかくこのまま後を追うぞ」


 「おうよ」


 レイジックが意気込んでそう言うと、ラーシュもやる気に満ちた表情でそう言う。


 そうこうしていると、急に前方を走るキャンディーの運転している車が止まり始める。


 ラーシュは慌ててブレーキを踏む。


 タイヤが道路を擦る音が周囲に響く。


 急に止まった事で態勢がよろけてしまうが、すぐに持ち直したライト達。


 何故かキャンディーが車から降り始める。


 ライト達も下車する。


 睨み合うライト達とキャンディー。

 

 「タマゴ。お前はこのままシャルナを追え」


 「えっ」


 隣に居るヒーロー教官が険しい表情でそう言うと、ライトは動揺してしまう。


 このまま行っていいのだろうか? 皆を置いていいのか? と。


 「行ってくれライト君。キャンデイー所長はこっちで何とかする」


 「俺の分までシャルナを殴っといてやってくれ」


 ラーシュとレイジックも鋭い眼差しで、ライトに後押しの言葉を掛ける。


 ライトは万感な思いを込め頷き「皆さんお気を付けて」と言うと、シャルナの後を追う。


 キャンディーを横切り、時速九十キロはあるスピードで去って行く。


 「あのまま行かしていいのかね? 自慢ではないがシャルナは(ごう)()で実力のある男だ」


 涼しい仕草で華麗に口にするキャンディー。


 「そっちこそライトを見くびっているぜ。あいつは壮大な都市(グランタウン)に選ばれたスペシャリストだ」


 レイジックが銃口をキャンディーに向けて鋭い眼差しで答える。


 ラーシュも険しい表情で銃口をキャンディーに向ける。


 「なあキャンディーちゃん。頼むから自首してくれ。私も及ばずながら弁護する。だから――」


 「悪いがそれは出来ない相談だ。私は既にこの国を、いや、世界を見捨てている。祖国や母国のためと言うのなら、他を当たりたまえ」


 ヒーロー教官が必死に説得しようとするが、キャンディーは聞く耳を持たないと言う姿勢であしらう。


 悄然としてしまうヒーロー教官。


 「こうなったら覚悟を決めるしかないですよヒーロー教官」


 ラーシュが斜め後ろに居るヒーロー教官を鼓舞すると、ヒーロー教官は討ち萎れた木のような様相で「ああ」と口にする。


 ()(そう)していた相手と対立する事を嫌っていたヒーロー教官だったが、ここまで来たら戦うしかない。


 「それにしても私と戦う理由がどこにある?」


 キャンディーは悠然としながら口にする。


 「そんなの決まってるだろ! 少なくともあんたは、(かい)(けつ)(じん)と密接に繋がっている重要参考人だ。このままはいさようならで済むはずがないんだよ」


 剣幕を突き立てるように言うラーシュ。


 すると、キャンディーは微笑する。

 

 「なるほど。道理ではあるな。だが私はここを通させてもらう。こんな汚染されたような国のために出頭も()()されるのもごめんだ」


 愚昧を見ているかのように馬鹿らしいと言わんばかりな態度をとるキャンディー。


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