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21章 闇からの不意打ち 4話

  銃が撃たれる前に懐に入り込んだレイジックとラーシュは、二人のボディガードの顎や腹部を殴る。


 「うっ!」


 体制を崩したところで、透かさずミリイが背後に回り込み、ボディガードの背中に回し蹴りを叩き込む。


 地面に倒れ気絶したボディガード達。


 一触即発の危機を乗り切れたレイジック達だが、落ち着いている暇はなかった。


 「奴を追うぞ!」


 「おお!」


 「はい!」


 三人は気持ちを切り替える暇もなく、そのまま切羽詰まった表情でワグナの後を追う。


 しかし。


 「うっ、ぐう」


 気絶させたはずのボディガードの一人が、ハンドガンを手にし、フルフルした手で銃口をレイジック達に向け、引き金を引いた。


 ドン!


 「うっ!」


 「ミリイ!」


 なんと、ボディガードの撃った弾は、ミリイの心臓に当たってしまった。


 背後からの出来事に驚愕するレイジックとラーシュ。


 「ミリイちゃん! おい! しっかりしろ!」


 ラーシュが懸命に声を掛けるがミリイはぐったりとした様子だった。


 レイジックは透かさず、撃ってきたボディガードの両肩をハンドガンで撃つ。


 その弾が当たると、ボディガードは仰向けに倒れてしまう。


 「くそっ!」


 もう助からない事を悟ったレイジックは悔しそうにしながらミリイの傍により、右手を強く握る。


 「すいません。わ、わたし、ここ、までみたいです」


 「すまないミリイ! 俺のせいだ! 強行突破を図らなければ」


 ミリイが弱々しい口調で謝罪するが、それ以上に罪悪感を感じ謝罪するレイジック。


 「しかた……ありません。いそいで、いたんですか、ら。それより、はやく、あとを、おっ……て」


 呼吸が上手くできず、か細い目で訴えかけるミリイに、ラーシュは大粒の涙を流す。


 「らーしゅくん。これから、は、ちゃん、と、まじめに……しごと、するんだ、よ」


 「――ミリイちゃん」


 これが最後の言葉だ、と思って黙ってミリイの言葉を聞いていたラーシュはむせび泣きながらミリイの名を口にする。


 「れいじっくさん。これだけは、さい、ごに、いわせてください」


 呼吸が乱れながら必死に喋るミリイに、レイジックは「ああ!」と語気を強め切羽詰まった表情をミリイに向ける。


 「……だいすきでした」


 最後にめいいっぱいの笑顔でそう言うと、ミリイは息を引き取り、亡くなってしまう。


 レイジックが握っていたミリイの手からは力など微塵も感じなくなってしまった。


 「ミリイー!」


 腹の底からミリイの名を口にするレイジック。


 しかし、ミリイからは返事はなかった。


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