14章 隠された謎 1話
現実世界へと帰還したライト達はすぐに行動を起こす。
レイジック達はタルヴォの車に乗り換え、サハリン診療所に向かった。
着くなりすぐにサハリン診療所をグルリと回る。
平家のような外装。
辺りには住宅もあるが、サハリン診療所は人が居る気配は無い。
サハリン診療所の辺りは雑草が生い茂っていたため、長年放置されていたようだ。
「周囲に異常はない。入るぞ」
レイジックが鋭い目付きでそう言うと、他の三人も同じ形相で頷く。
もちろん鍵がかかっていたが、周囲に人が居ない事を確認すると、キーピックで玄関ドアをこじ開けた。
中に入り、廊下を歩いてく。
廊下の先には椅子が並び立ち受付のような外来。
そこから右のドアにはオープンな空間にブックエンドに置かれている様々なジャンルの本、そして暖炉やテーブル、ソファーなどあり診療所と言うより普通の住まいのような内装もあった。
「先に診察室を見て見るぞ」
タルヴォの指示に反対せず、全員は先に受付先の診察室に向かう。
中に入ってみると、そこそこ広いぺーズが設けられていて、診察器具やコードが雑に置かれていた。
レイジック達はすぐに、数本あるカルテなど手にして朗読していく。
三十分程読んでみたがこれと言って妖しい点はなかった。
「特に変な所はなさそうだな。従来通りの患者って感じだし」
ラーシュは浮かない顔でカルテを閉じ棚に戻す。
「ならさっきの暖炉のある部屋は? あそこだけ普通の家の内装と殆ど変わらないし、何かあるかも」
「行ってみるか」
ミリイの何気ない提案にタルヴォは一息吐くとそう答える。
少し戻り、先程の暖炉のある部屋に入ったレイジック達。
よく見て見ると、部屋のあちこちにヒーローものの人形や悪役の人形が飾られていた。
レイジック達は隅々まで調べて見る。
「なあ、部屋ってここを合わせて診察室の二部屋だけだよな?」
「うん、そうだけど。どうしたの?」
「いやあ、何と言うか、違和感みたいな物を感じててさ」
進展がない中、ラーシュの素朴な疑問にミリイが答えるが、ラーシュはどこか納得していない様子だった。
「――ん?」
そこで、レイジックも違和感を感じると、何故かすぐに外に出ていった。
「えっ、レイジックさん?」
「そう言えばトイレは調べてなかったっけ? それとも猛烈に催したのか?」
ミリイが去って行くレイジックに首を傾げると、ラーシュが天井を見上げながらぼんやりとした記憶を掘り起こすみたいに言うと、トイレの先を見て答える。
「いや、トイレじゃねえな」
しかし、タルヴォだけが違う、と思い眉を顰めていた。




