9月5日(月)12:40
生徒会役員の立候補者募集案内が掲示板に貼られていた。そっか、もう秋だもんね。3年生から2年生に、いろいろと引き継がれていく時期だ。
「生徒会の代替わりと同時に、委員会も交代だな。本当は俺もまた、風紀委員長に立候補したいところだが……」
「3年はもうなれんだろ。卒業するし」
「そうだよな……まあ、委員会活動は最後まであるし、風紀委員で手を打つか」
「四月一日くんは頑なに風紀委員なんだね」
積極的に委員会をやろうとするその姿勢は、素直に凄いと思うけど。しかし言われてみれば、所属委員会もまた選び直しになるということか。面倒だな。前期はせっかく回避できたのだから、後期もできる限り回避したい所存である。
「そういえば、体育祭の色決めもそろそろだっけ」
「そろそろっていうか、もうあったろ。俺ら黄色じゃん」
「え?」
「え?」
「え……そもそも色ってどうやって決まるんだっけ」
「団長がくじ引くんだろ?」
「団長?」
「まず3年生から希望者を募って。クラスで複数いた場合は、クラスで一人に絞って。最終的には全体で四人に絞って団長が決定して。そいつらがくじ引いて団長の色が決まって。自動的にそいつらのクラスがその色になって。残りのクラスはまた団長がくじ引いて。俺らのクラスは黄色の団長に引き当てられたから、黄団になったんじゃん」
「なんだ、全部団長がくじ引くのか。私たちの知らないところで進んでたわけね」
「八木沼さん、体育祭三回目だよね?」
三回目だけど、去年のことも一昨年のことも大して覚えてないよ。体育祭自体、そんなに好きじゃないし。運動とか得意じゃないもんで。でも我がクラスが黄団になってただなんて、全然気づいてなかったんだけど。皆知ってたの? 私もしかして、先生の話とか聞き逃してたかな。大丈夫かな私。
「しかし紅でも白でもなくて黄色か。微妙だね。どうでもいいけど」
「まあ緑よりはいいんじゃねーの。知らんけど」
「俺はせっかくだから気合が入りそうな紅がよかったが、決まってしまったものは仕方がない。何色だろうと、やることは変わらないしな。全力でいく」
「四月一日くんは何事にも全力で凄いね」
「うむ。それから、応援団に立候補した」
「え、いつの間に」
「四月一日が応援団か。なんか暑苦しそうだな」
隣の席の四月一日くんはどうやら体育祭の応援団に立候補したらしい。




