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8月3日(水)13:00

「ねえねえ。週末さあ……オープンキャンパス、行く?」

「ん? まあ一応行こうかと思ってるけど」

「そっか。五十嵐くんが行くなら私も行こうかな……」

「うむ。二人が行くなら俺も行こう」

「……え、志望校じゃないよな」

「志望校ではない」

「うむ」




 週末にあるオープンキャンパスは、日本でも高い偏差値を誇る、かなり上位の大学だ。五十嵐くんはそこを進学の候補の一つとして考えているようだけど、私はまあ、そこまで上は狙っていない。四月一日くんがどこを目指しているのかは正直知らない。




「ほら、そんな頭のいい大学に足を踏み入れることなんて一生無いかもしれないし、せっかくだから記念に行ってみるのもいいかなって。まあ、五十嵐くんが大学そこに決めれば遊びにいくだろうけど」

「行き方を事前に知っておけば、次に行くときに迷わないからな」

「え、遊びにくるの? いや、高校を卒業しても当たり前に会うつもりでいてくれるのは、もちろん嬉しいけど。いや四月一日はこなくていいけど」

「なぜだ」




 卒業すればきっと、高校で出会ったほとんどの人たちとはもう会わなくなるのだろう。実際、高校が別になった中学の友だちとはもう全然会っていない。でも、こんなにも仲良くなった五十嵐くんと会えなくなってしまうというのは、なんだか寂しいような気がする。私にしては珍しいことだけど、この関係はこれからも続いてほしいし、大学が別になっても定期的に集まったりできたらいいなと素直に思った。……一応、四月一日くんも。




「なんか五十嵐先輩ばっかりずるい。卒業しても僕とも会ってください。というか僕もその大学気になってます」

「おお。もしかして、五十嵐くんと二ノ宮くんが同じ大学に通う可能性もある……?」

「どっちかといえば八木沼先輩と一緒がいいですけど」

「私はそこまで偏差値高い大学狙わないから。ワンランク下に行くから」

「えー。五十嵐先輩と八木沼先輩と同じ大学に通えたら楽しそうなのに」

「おい俺を抜かすな」

「そういえばお前の志望校とか聞いたことないな。どうすんの?」

「うむ。実は、大学に行くか料理の専門学校に行くかで迷っている」

「まさかの専門学校」






 隣の席の四月一日くんはどうやら専門学校に行くことを視野に入れているらしい。


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